「ベロ付きスニーカー」という言葉を聞くと、少し懐かしい響きを感じる人も多いかもしれません。adidas(アディダス)のスニーカーは、時代を超えて愛され続けており、その中でもベロ(シュータン)の存在はデザインと機能の両面で重要な役割を担っています。今回は、そんな「adidasベロ付きスニーカー」に焦点を当て、代表的なモデルの特徴や履き心地の違いをわかりやすく紹介します。
ベロ付きスニーカーとは?adidasが大切にしてきた伝統的デザイン
スニーカーの「ベロ(tongue)」とは、靴紐の下で足の甲を覆うパーツのこと。これがあることで、靴紐の締め付けを均一に分散し、履いたときのフィット感を高める役割を果たします。adidasでは創業当初からこの構造を重視しており、スポーツシューズとしての機能性を保ちつつ、日常のファッションにも馴染むよう進化を続けてきました。
adidasのベロ付きスニーカーは、単なるデザインではなく、「ブランドの象徴」を担っています。シュータンに刻まれたトレフォイルロゴやスタン・スミスの肖像は、まさにadidasの歴史そのもの。履く人に安心感と特別感を与えてくれます。
adidasを代表するベロ付きモデル①:Superstar
1969年に誕生した「Superstar」は、バスケットボールシューズとして生まれたモデル。つま先の「シェルトゥ」と呼ばれるラバーキャップ、そしてしっかりとしたベロが特徴です。ベロ部分には金色のトレフォイルロゴが輝き、「金ベロ」と呼ばれるデザインとしてファンに親しまれています。
この金ベロ仕様は、80年代の復刻モデルや限定コレクションによく採用され、クラシックな雰囲気を際立たせます。Superstarの魅力は、程よい重厚感と柔らかい履き心地のバランス。ラバーソールのグリップ力が高く、普段使いはもちろん、ストリートシーンやダンスにも最適です。
履き始めはやや硬めに感じますが、革が馴染むと足全体を包み込むような安定感が生まれます。長時間歩いても疲れにくいという声も多く、デザインと実用性を兼ね備えた「定番中の定番」と言えるモデルです。
adidasを代表するベロ付きモデル②:Stan Smith
もうひとつの象徴的な存在が「Stan Smith(スタンスミス)」です。1960年代にテニスシューズとして誕生し、世界中で愛され続けてきました。白を基調としたシンプルなデザインと、シュータンに描かれたスタン・スミス本人の肖像が印象的です。
Stan Smithのベロは、やや薄めながらもしっかりと足の甲をホールド。シュータンの柔らかいレザー素材が足当たりをやさしくし、スニーカー全体の履き心地を高めています。軽量で通気性も良く、春夏の季節にも快適に着用できます。
デザイン性だけでなく、Stan Smithはサステナブルな取り組みでも注目を集めています。リサイクル素材を使用したモデルや、植物由来の合成レザーを採用したシリーズも登場し、環境に配慮したスニーカーとしても高い評価を受けています。クラシックな外観に、現代的な価値が加わった一足です。
復刻モデルに見る「金ベロ」と「白ベロ」の違い
adidasのクラシックラインでは、「80s」や「82」といった復刻モデルが展開されています。これらの違いは細部にありますが、ベロのデザインもその一つです。
「80s」モデルでは、金色のロゴを配した金ベロ仕様が採用されることが多く、プレミアム感のある見た目が特徴。対して「82」モデルでは、白や落ち着いた色味のベロを採用しており、より当時のオリジナルに忠実な雰囲気を再現しています。
見た目だけでなく、ベロの厚みや素材感も異なり、80sモデルはやや厚めでホールド感が強く、82モデルは軽やかで足なじみの良い仕上がり。どちらを選ぶかは、好みのデザインと履き心地のバランスで決めるのがおすすめです。
ベロ付きスニーカーの履き心地とフィット感を徹底比較
ベロがあることで、足の甲に当たる部分の圧力が分散され、履き心地が安定します。特にSuperstarは、厚みのあるベロが足全体をしっかり固定し、歩行時の安定性が高いのが特徴です。ベロの裏側にはクッションが施されており、長時間の着用でも快適。
一方でStan Smithは、ベロが薄く軽量化されているため、軽やかでスッキリした履き心地を実現。足全体にフィットしながらも、開放感のある履き心地が魅力です。
ベロの素材や形状によって履き心地は大きく変わりますが、どちらのモデルも「足を包み込むようなフィット感」を大切にしており、adidasのクラフトマンシップが細部にまで宿っています。
コーディネートで映えるベロデザインの魅力
ファッション的な観点から見ると、ベロのデザインはスニーカーコーデのアクセントにもなります。Superstarの金ベロは、白スニーカーにゴールドのワンポイントが入ることで、カジュアルながら高級感を演出。デニムやチノパン、スラックスなど幅広いボトムスに合わせやすい万能選手です。
Stan Smithのベロはより控えめな印象で、きれいめコーデやオフィスカジュアルにもマッチします。白シャツやジャケットに合わせても浮かないスマートさがあり、「清潔感のある足元」を演出してくれる存在です。
このように、ベロのデザインは単なるディテールではなく、スニーカー全体の印象を左右する重要な要素。足元からおしゃれを楽しみたい人にとって、ベロ付きスニーカーは理想的な一足です。
adidasの進化するベロ付きスニーカーの現在地
近年のadidasは、クラシックモデルの復刻と同時に、最新技術を融合させた新ラインも展開しています。たとえば、Stan Smithには環境配慮素材「Primegreen」を使用したモデルや、Superstarにはモダンなフォームソールを搭載したバージョンも登場。見た目は昔ながらでも、履き心地や耐久性は現代仕様にアップデートされています。
また、ベロのデザインも時代に合わせて変化。厚みやクッション性を高めたタイプ、軽量化を重視したタイプなど、用途に応じて細かく作り分けられています。ファッションと機能の両立こそが、adidasが長年愛されてきた理由のひとつです。
adidasベロ付きスニーカーで叶える、自分らしいスタイル
ベロ付きスニーカーは、見た目のクラシックさと履き心地の良さを兼ね備えた万能アイテム。Superstarのように個性を出すも良し、Stan Smithのようにシンプルさで勝負するも良し。どちらも一度履けば「やっぱりadidasは違う」と感じさせてくれます。
ファッションにおいて足元は印象を大きく左右します。そんな中で、ベロ付きのadidasスニーカーは、時代やトレンドを超えて自分らしいスタイルを表現できる存在です。クラシックでありながら新しさを感じさせるこのシリーズは、これからも多くの人に愛され続けることでしょう。
adidasベロ付きスニーカーの魅力を改めて
改めてまとめると、adidasベロ付きスニーカーは「クラシックなデザイン」「快適な履き心地」「時代を超えた普遍性」の三拍子が揃ったスニーカーです。Superstarの金ベロモデルで個性を出すもよし、Stan Smithでミニマルにまとめるもよし。ベロという小さなパーツに込められたこだわりが、スニーカーの価値を何倍にも引き上げています。
足元からスタイルを作るなら、まずはベロ付きのadidasスニーカーを選ぶのがおすすめ。長く履くほど味わいが増し、あなたの毎日に寄り添ってくれる一足になるはずです。


