「オーダーメイドインソールって高いよね、10万円もするって本当?」
そんな声をよく耳にします。確かに、既製のインソールが数千円から買える中で、10万円という金額は驚くほど高額です。
でも、その値段には理由があります。今回は、オーダーメイドインソールがなぜ10万円もするのか、その背景と実際に得られる効果をわかりやすく解説していきます。
オーダーメイドインソールとは?既製品との違い
まず、「オーダーメイドインソール」とは、あなたの足に合わせて一つひとつ作られる“完全オリジナルの中敷き”です。
市販のインソールは「多くの人に合うように」作られていますが、オーダーメイドは「あなたの足だけに合うように」作られます。
足の形、土踏まずの高さ、左右差、体重のかかり方、歩き方。
これらを丁寧に計測・分析し、専用の素材を選び、微調整を重ねながら完成します。
つまり“作る人”と“履く人”の共同作業。だからこそ、価格にも差が出るのです。
10万円という価格の背景にある5つの理由
オーダーメイドインソールが高額になるのには、明確な理由があります。単なる「ぼったくり」ではなく、裏にはきちんとしたコスト構造と技術の積み重ねがあります。
1. 足・身体全体を測定するための専門的プロセス
一般的な測定は「足型を取る」だけですが、高品質なオーダーメイドではそれだけでは終わりません。
足の長さや幅、かかとの角度、重心の位置、歩き方、姿勢のクセなどを総合的に分析します。
この工程は、義肢装具士や理学療法士、シューフィッターといった専門家が行うことも多く、その分人件費と時間がかかります。
「ただの中敷き作り」とは違い、身体全体を観察する“リハビリ的な工程”が含まれているのです。
2. 専用素材と職人の加工技術
10万円クラスのインソールでは、素材選びからして別格です。
一般的なEVA素材やウレタンではなく、カーボン、複合樹脂、医療用グレードのフォームなど、耐久性と反発性に優れた素材を使用。
さらに、熱成形や積層構造などの加工を、職人が一つひとつ手作業で仕上げていきます。
足のアーチを支えるシェルの厚み、かかとの角度、足裏の沈み込み具合まで細かく調整。
その繊細な作業こそが、快適な履き心地と身体バランスの安定につながるのです。
3. 店舗や設備、専門人材にかかるコスト
高額な理由の一つに「環境コスト」があります。
百貨店や医療提携施設での販売では、場所代・設備費・スタッフ人件費が上乗せされます。
3Dスキャナーや歩行解析装置などの機材も高価です。
また、作製・調整・カウンセリングを担当する技術者は長年の経験を積んだ専門職。
その人の技術料も価格に含まれます。
「技術×時間×設備」の3要素が重なることで、価格はどうしても高くなるのです。
4. メンテナンスや再調整を含めた長期サポート
10万円のインソールには、アフターケアが含まれていることも多いです。
使用後の再測定や微調整、素材のリフレッシュなど、長期間にわたってサポートを受けられるプランもあります。
人の身体や足の状態は時間とともに変化します。
再調整ができるということは、買い替え不要で長く使えるという意味でもあります。
つまり「一度買えば終わり」ではなく、「育てていくインソール」としての価値があるのです。
5. 医療・スポーツ領域との連携による高度な設計
一部のオーダーインソールは、整形外科医や理学療法士と連携して設計されるケースもあります。
足底装具として医療用に処方される場合や、プロスポーツ選手のパフォーマンス向上を目的に作られるものもあります。
こうした場合、科学的なデータ分析や動作解析が入るため、コストは一気に上がります。
いわば「身体の医療機器」としての役割を担うことになるわけです。
価格に見合う効果はあるのか?
「10万円出す価値は本当にあるの?」
これは多くの人が抱く疑問です。実際に体験した人の声を見ても、意見はさまざまです。
「立ち姿勢が安定した」「腰や膝の痛みが軽くなった」「歩くのが楽になった」など、明確な効果を感じる人がいる一方で、
「高かったけれど期待ほどではなかった」という声もあります。
効果が分かれる理由の多くは、“使う靴”と“歩き方”にあります。
インソール単体で全てを解決できるわけではなく、靴との相性や日常の姿勢、使い方によって結果が変わるのです。
つまり、「インソールだけ」に頼るのではなく、トータルで足環境を整えることが大切です。
こんな人には10万円インソールの価値がある
全ての人に高額なインソールが必要というわけではありません。
ただ、以下のような人には検討する価値があります。
- 外反母趾や扁平足など、足の形にトラブルを抱えている
- 長時間立つ仕事や歩行が多く、足や腰の疲れが慢性的
- スポーツや登山などで足のパフォーマンスを最大化したい
- 既製インソールでは効果を実感できなかった
- 定期的なメンテナンスや再調整を受けられる環境がある
こうした人にとっては、10万円でも“自己投資”として十分に意味があるかもしれません。
購入時にチェックしておきたいポイント
高額な買い物だからこそ、購入前の確認が大切です。
次の点を押さえておくと、失敗しにくくなります。
- 測定やカウンセリング内容が明確か
- 足型だけでなく、歩行や姿勢まで分析しているか
- 素材や構造の説明が具体的か
- 靴とのフィッティングを行ってくれるか
- アフターサービス(再調整・修理など)があるか
- 店舗や技術者の実績・資格が確認できるか
これらが揃っていれば、価格に見合う品質を期待できます。
まとめ:10万円のオーダーメイドインソールをどう捉えるか
オーダーメイドインソールが10万円する理由は、単に“高級だから”ではありません。
足や身体全体を分析する専門技術、高品質素材、職人の手作業、長期サポート、そして医療・スポーツの知見。
それらすべてが詰まった「足のためのオーダーメイド体験」です。
ただし、価格だけで選ぶのは危険。
自分の悩みや目的に合っているか、測定やサポート体制がしっかりしているかを確認することが大切です。
「自分の足と本気で向き合いたい」「一歩ごとの快適さを手に入れたい」——そんな人にとって、10万円のインソールは決して高くない投資かもしれません。
高額の背景と効果を理解したうえで、あなたにとって最適な“足のパートナー”を選んでみてください。


