スニーカーを選ぶとき、「サイズはぴったりなのに、なんだか横がきつい」「同じモデルでも履き心地が違う」と感じたことはありませんか?
その原因、もしかすると“ウイズ(幅)”にあるかもしれません。ニューバランスでは「D」「2E」「4E」など、幅を示す表記があり、これが足のフィット感を大きく左右します。今回はその中でも「D」と「2E」の違いに焦点を当て、自分に合った幅を選ぶためのポイントをわかりやすく解説します。
ニューバランスの「D」「2E」ってそもそも何?
靴には「サイズ(長さ)」だけでなく、「ウイズ(幅)」というもう一つの基準があります。
これは足の横幅や甲の高さに関係し、見た目のフィット感や歩きやすさに直結します。
ニューバランスでは、ウイズをアルファベットで区別しており、代表的なものは次の通りです。
- メンズ:D(やや細い)/2E(標準)/4E(幅広)/6E(超ワイド)
- レディース:B(やや細い)/D(標準)/2E(幅広)/4E(超ワイド)
つまり、男性用であれば「D=やや細め」「2E=標準」、女性用であれば「D=標準」「2E=幅広」という位置づけになります。
この違いを理解しておかないと、「同じ27cmなのに履き心地が違う!」という混乱が起こりやすいんですね。
Dと2Eの違いはどれくらい?数字で見るフィット感の差
では実際に、Dと2Eではどれほどの違いがあるのでしょうか。
一般的には、Dと2Eの差は「足囲(足の横まわり)」でおよそ1cm前後といわれています。
見た目ではわずかな違いですが、足の感覚にとっては大きな差。たとえば、Dウイズを履いたときは足がしっかり包まれてホールド感が強く、2Eでは横にゆとりが出て、長時間履いても窮屈さを感じにくい傾向があります。
また、同じモデルでも木型(ラスト)によって感覚が変わります。
たとえばランニングモデルはもともとタイトめ、ライフスタイルモデル(ニューバランス 574やニューバランス 996など)はややゆとりを持たせて設計されているケースが多いです。
履き心地の違いを感じやすいポイント
1. 横幅の余裕と足の安定感
Dは足全体をしっかり包み込み、足が靴の中で動きにくい設計。走るときや歩行時に安定感が増します。
一方、2Eは横方向に余裕があり、幅広の人やむくみやすい人にとって快適なフィット感を得られます。
ただし、幅が広すぎると靴の中で足が動いてしまい、かえって疲れやすくなることもあります。
2. 長時間履いたときの快適さ
仕事や旅行など、長時間立ちっぱなし・歩きっぱなしのときは、足がむくんでサイズが微妙に変化します。
そういう場面では、少し余裕のある2Eが快適に感じる人も多いです。逆に、フィット重視の人はDのホールド感を好む傾向があります。
3. ソックスとの相性
厚手の靴下を履く人や冬場の使用を想定するなら、2Eの余裕がちょうど良いことも。
薄手の靴下を好む人や、タイトなスタイルを意識する人にはDの方が自然に感じられます。
「D」と「2E」で迷ったときの選び方ガイド
実際にどちらを選ぶか迷ったときは、以下のポイントを参考にしてみてください。
足の形をチェックする
自分の足の幅や甲の高さを知るのが第一歩です。
足が平らで幅広、もしくは甲が高い人は2Eの方が快適。
逆に、細長く甲が低い人はDの方が自然なフィットになります。
もし自分の足型がわからない場合は、専門店で足長と足囲を測ってもらうのが確実です。
最近はスマホアプリで測定できるサービスもあるので、試してみるのもおすすめです。
使用シーンを考える
- ランニングやトレーニング中心ならD
→ しっかり足を固定した方がパフォーマンスが安定します。 - 普段履き・長時間歩行が多いなら2E
→ 横に余裕がある方が疲れにくく、むくみにも対応できます。
試着のときはここを見る
- 横幅がきつくないか(小指や甲の当たり)
- つま先に1cm前後の余裕があるか
- 歩いたときにかかとが浮かないか
この3点をクリアできれば、自分の足に合っている可能性が高いです。
ただし、ブランドやモデルによってフィット感は微妙に異なるので、できれば同サイズのDと2Eを両方履き比べてみるのがベストです。
よくある勘違い:「Dが標準」「2Eが標準」どっちが本当?
実はこの点、国によって解釈が違います。
- 海外(アメリカ基準)では「D=標準」「2E=幅広」
- 日本国内(ニューバランスジャパン基準)では「D=やや細い」「2E=標準」
つまり、日本で販売されているモデルの多くは「2E=標準幅」として作られています。
海外製の直輸入モデルなどを購入する場合は、基準の違いに注意しましょう。
同じサイズでも「海外版D」は日本版2Eに近い感覚になることがあります。
モデルごとの傾向:2E展開が多い人気ライン
ニューバランスの代表的なシリーズを見てみると、以下のような傾向があります。
- ニューバランス 574:幅に余裕のある設計で、標準的な日本人の足に合わせやすい。多くが2E相当。
- ニューバランス 996:やや細身。Dと2E両方展開があるが、Dはスリムに感じる人も多い。
- ニューバランス 880・ニューバランス 1080**:ランニングモデルで、Dを標準とすることが多い。幅広の人は2Eを選ぶのが無難。
- **ニューバランス 990**シリーズ(USAモデル):Dが標準。ゆったりめの作りでもホールド感が高い。
つまり、同じ「27cm」でもモデルや国別仕様によって履き心地がまったく変わるというわけです。
幅の違いを補う工夫もできる
もし購入後に「少し幅が広すぎた」「きつすぎた」と感じた場合でも、次のような方法で調整できます。
- 靴紐の締め方を工夫する(甲部分をしっかり締める)
- インソールを追加してフィット感を微調整する
- 厚手・薄手のソックスを使い分ける
特にニューバランスは紐の通し方を変えるだけでもホールド感が大きく変わります。
横幅に余裕を感じたら、甲部分の穴を一段詰めて締める「ヒールロック」もおすすめです。
まとめ:ニューバランス2EとDの違いを比較!自分に合うフィット感を見極めるポイント
最後にポイントを整理しましょう。
- Dは細めでホールド感重視、2Eは標準〜ややゆったり
- 幅広・甲高の人や長時間履く人は2Eが快適
- 細身・スタイリッシュな履き心地が好きな人はDが合いやすい
- モデルや国別仕様で「標準幅」の基準が違う
- 可能ならDと2Eを両方試すのがベスト
ニューバランスはウイズ展開が豊富だからこそ、自分の足型にぴったりの一足を見つけやすいブランドです。
見た目だけでなく「履いた瞬間の気持ちよさ」で選ぶと、日々の快適さがぐっと変わります。
自分に合うフィット感を見極めるために、ぜひ次に選ぶときは「2EかDか?」を意識してみてください。


