ランニングシューズの正しい洗濯方法｜型崩れや臭いを防ぐお手入れ完全ガイド
ランニングを続けていると、どうしても気になるのが「靴の汚れ」と「臭い」。
走った後、汗をたっぷり吸ったランニングシューズをそのまま放置していませんか？
実は、シューズを正しく洗濯・お手入れするだけで、臭いの軽減はもちろん、履き心地や耐久性まで大きく変わります。
ここでは、ランニングシューズの正しい洗濯方法と、型崩れや臭いを防ぐためのケアのコツをわかりやすく解説します。家庭でできる方法ばかりなので、今日からすぐに実践できます。
洗う前に知っておきたい「ランニングシューズを洗う理由」
ランニング中の足は、1時間にコップ1杯分の汗をかくとも言われています。
その汗や湿気が靴の内部にたまると、雑菌が繁殖して嫌な臭いの原因に。また、土やホコリがアッパーの繊維に入り込むと、通気性が落ちてしまうこともあります。
放置すればするほど、
・臭いが取れにくくなる
・ミッドソールのクッション性が低下する
・接着部分が劣化して剥がれやすくなる
といったトラブルにつながります。
つまり、「汚れたら洗う」だけでなく「性能を長持ちさせるために洗う」ことが大切なんです。
洗う前の準備とチェックポイント
まずは洗う前に、素材や状態を確認しましょう。ランニングシューズといっても、メッシュ・合成繊維・スウェードなどさまざまな素材があります。
素材によっては水に弱かったり、色落ちするものもあるため注意が必要です。
準備するものは以下の通りです。
- 中性洗剤（台所用でもOK。漂白剤や研磨剤入りはNG）
- 柔らかいブラシ（古い歯ブラシでも可）
- バケツまたは洗面器
- タオルやマイクロファイバークロス
- 新聞紙や靴用の詰め物（乾燥時の型崩れ防止用）
また、作業場所は風通しのよい屋外やベランダなどが理想。
洗面所で行う場合は、後片付けのしやすさも考えておきましょう。
基本は手洗い！ランニングシューズの正しい洗濯手順
「洗濯機に入れたら早いのでは？」と思う方もいるかもしれませんが、基本的には手洗いが安心です。
シューズは複数の素材でできているため、強い水流や脱水で型崩れを起こすことがあります。
ここでは、失敗しない手洗いのステップを紹介します。
① 紐とインソールを外す
靴紐と中敷き（インソール）は必ず取り外しましょう。
紐やインソールにも汗や汚れが染み込んでいるため、別々に洗うことでより清潔になります。
② 乾いたブラシで泥や砂を落とす
水をかける前に、まずは乾いた状態で泥や砂を落とします。
濡れた状態でこすると汚れが繊維の奥に入り込み、逆に落ちにくくなります。
③ ぬるま湯＋中性洗剤でやさしく洗う
30〜40℃くらいのぬるま湯に中性洗剤を溶かし、柔らかいブラシで全体を優しくこすります。
特に汚れがたまりやすいアッパーのメッシュ部分やソール周りは丁寧に。
力を入れすぎず、泡立てながら汚れを浮かせるように洗うのがコツです。
④ しっかりすすぐ
洗剤が残っていると、黄ばみや臭いの原因になるため、流水で泡が出なくなるまでしっかりすすぎましょう。
特にインソールは洗剤残りが多いので念入りに。
⑤ 水気を拭き取り、形を整えて陰干し
タオルで水気を軽く拭き取り、新聞紙などを詰めて形を整えます。
乾燥は必ず「日陰・風通しのよい場所」で。
直射日光・乾燥機・ドライヤーはNGです。熱で素材や接着剤が劣化してしまいます。
洗濯機を使う場合の注意点
最近は「洗濯機OK」と表示されているシューズも増えています。
ただし、使用前に必ずタグやメーカー公式サイトで確認しましょう。
洗濯機を使う場合のポイントは次のとおりです。
- 必ず洗濯ネットに入れる（靴本体とインソールは別々に）
- ドライコースや手洗いコースなど、弱い水流で洗う
- 脱水は避け、自然乾燥させる
- 革素材や高級モデルは洗濯機NG
洗濯機は便利ですが、衝撃でソールの接着が弱くなることもあります。
できれば手洗いを基本にして、どうしても汚れがひどい時だけ使用するのが安心です。
臭いや雑菌を防ぐためのメンテナンス習慣
実は「洗う」よりも「洗わない日のケア」の方が大切です。
毎回のランニング後にちょっとした習慣を取り入れるだけで、臭いや劣化をかなり防げます。
- 使用後は風通しの良い場所で陰干しする
- インソールを外して乾かす
- 靴の中に新聞紙や乾燥剤を入れて湿気を取る
- 定期的に防臭スプレーや除菌パウダーを使用する
特に、雨の日や汗を多くかいた日ほど早めの乾燥が重要。
湿ったまま放置すると、臭いだけでなくカビや素材の変色にもつながります。
型崩れを防ぐコツと長持ちさせる工夫
洗ったあとに型崩れしてしまうと、せっかくのお気に入りのシューズが台無しですよね。
そこで意識したいのが「乾かす姿勢」と「詰め物」。
- 乾かすときはつま先を少し下げて置く
- 新聞紙やキッチンペーパーを軽く丸めて入れる
- 途中で湿った新聞紙を取り替える
- 風通しを確保し、時間をかけてゆっくり乾かす
これだけで型崩れのリスクはぐっと減ります。
さらに、シューズを複数足ローテーションして使うのもおすすめ。
1日おきに履くことで、自然に湿気が抜け、シューズの寿命も延びます。
洗ってはいけないケースとNGケア
次のような行為は、靴を傷める原因になります。
- 熱湯で洗う
- 強い洗剤や漂白剤を使う
- ゴシゴシこすりすぎる
- ドライヤーや乾燥機で乾かす
- 直射日光の下で干す
これらは、アッパー素材の変形・接着剤の剥がれ・変色などを招く恐れがあります。
特に、熱はランニングシューズの大敵。
どんなに急いでいても「自然乾燥」を守ることが、長く使うための秘訣です。
洗う頻度の目安とタイミング
「どれくらいの頻度で洗えばいいの？」という質問もよくあります。
一般的には、3か月に1回を目安に丸洗いすると良いとされています。
ただし、使用環境や走る頻度によって変わります。
以下のようなときは、迷わず洗ってOKです。
- 雨の日に走った
- 土や泥で汚れた
- 強い臭いがする
- ソールの白さが失われてきた
逆に、軽いホコリや汗程度なら、乾いたブラシで汚れを落とし、風通しの良い場所で陰干しするだけでも十分です。
こまめなケアを続けることで、丸洗いの頻度を減らすこともできます。
仕上げケアと保管のポイント
洗い終わったら、もう一歩丁寧にケアを。
乾いた後、以下のような習慣を取り入れると、さらに清潔で長持ちします。
- 靴用防水スプレーを吹きかける
- インソールを元に戻し、紐をしっかり結ぶ
- 下駄箱や収納箱ではなく、風通しの良い場所に保管する
湿気のこもる場所やビニール袋の中での保管は避けましょう。
特に梅雨時期や冬の室内は湿気が多いため、除湿剤を併用するのも効果的です。
ランニングシューズの洗濯で快適な走りを続けよう
お気に入りのランニングシューズは、定期的に洗ってこそ本来の性能を発揮します。
正しい洗濯方法を身につければ、臭いや汚れを防ぐだけでなく、フィット感やクッション性も長く維持できます。
走るたびに汚れるのは当たり前。
だからこそ、きちんとお手入れして“気持ちよく履ける状態”を保つことが、ランニングを続けるモチベーションにもつながります。
次のランをもっと快適にするために——。
今日、あなたのランニングシューズをやさしく洗ってあげましょう。
