ランニングを続けていると、「最近シューズのクッションがへたってきた」「足裏が疲れやすい」と感じることはありませんか？
実はその不快感、シューズ本体ではなく“中敷き（インソール）”が原因かもしれません。
中敷きを交換するだけで、走り心地や安定感がぐっと変わることがあります。
ここでは、ランニングシューズの中敷きを交換するメリットや注意点、そしておすすめのインソールについてわかりやすく紹介します。
なぜランニングシューズの中敷きを交換するのか
ランニングシューズには、購入時から中敷きが入っています。
しかしこの付属インソールは、あくまで「誰にでも合うように」作られた汎用タイプ。自分の足の形や走り方にぴったり合っているとは限りません。
特に、走行距離が増えると中敷きが徐々に変形していきます。
クッションが潰れ、アーチの支えが弱まり、足裏の疲れや膝・腰への負担につながることも。
そんなときこそ「インソール交換」のタイミングです。
交換のメリットは大きく3つあります。
- クッション性の回復：衝撃吸収が戻り、足裏への負担を軽減
- フィット感の改善：靴の中で足がズレにくくなる
- 姿勢と安定性の向上：アーチを支えて正しいフォームをキープ
たとえば、扁平足やハイアーチの方は、インソールを替えるだけでラン後の疲労感が大きく変わることもあります。
中敷き交換のタイミングとサイン
「そろそろ替えた方がいいかな？」と迷ったときは、以下のようなサインをチェックしてみましょう。
- 足裏に痛みや疲れが出やすくなった
- シューズの中で足が動くようになった
- インソールが潰れて薄くなっている
- 表面が剥がれてきた、臭いが取れない
- 走った後、膝や腰に違和感を感じる
中敷きは消耗品です。走行距離が1,000kmを超えるころには性能が落ち始めると言われています。
お気に入りのシューズを長く快適に履くためにも、インソールを「リフレッシュパーツ」として見直すといいでしょう。
自分に合うインソールを選ぶポイント
インソールと一口に言っても、種類はさまざまです。
ここでは、選ぶときに注目したいポイントを整理します。
1. 足のアーチタイプを確認する
人によって、土踏まず（アーチ）の形は違います。
扁平足の方はアーチを支えるサポート力が強めのタイプを、
ハイアーチの方はクッション性を重視したタイプがおすすめです。
2. クッション性と反発性のバランス
衝撃を吸収しすぎると推進力が落ち、反発が強すぎると脚に負担がかかります。
ジョギング中心なら柔らかめ、スピードランナーならやや反発性のあるタイプを選ぶと良いでしょう。
3. かかとのホールド感
かかとをしっかり包み込むカップ形状のものは、安定性が高くなります。
ランニング中の足首のブレを防ぎ、ケガの予防にもつながります。
4. 通気性・防臭性
汗をかきやすい足元では、ムレや臭いが大敵です。
メッシュ構造や抗菌素材を使ったインソールなら、快適さをキープできます。
5. 厚みとサイズ
厚めのインソールはクッション性が高い一方で、靴内が窮屈になることがあります。
試し履き時は、靴紐の締め方やつま先の余裕も確認しましょう。
中敷きを交換するときの手順と注意点
交換作業自体はとても簡単ですが、いくつか注意すべきポイントがあります。
- 純正インソールを取り外せるか確認
接着されているタイプは無理に剥がさず、重ね敷きできる薄型タイプを検討しましょう。 - 元のインソールの形状を確認
新しいものを選ぶ際のサイズ合わせに使います。カットラインがあるインソールは、少しずつ調整を。 - 試し履きを必ず行う
交換後はシューズ内のフィット感が変わります。窮屈さや足の圧迫感がないか確認してください。 - 最初の数回は慣らし期間に
足裏が新しい形状に慣れるまでは、短い距離から走りましょう。
小さな違和感を放置すると、逆に疲労やケガにつながることもあります。
走る前後でしっかり感触をチェックすることが大切です。
ランナーに人気のおすすめインソール
ここでは、ランニング用に評価が高い人気モデルを紹介します。
目的や走り方に合わせて選んでみてください。
SIDAS ラン3Dセンス
フランス発のインソールブランド。
軽量ながらも立体的なアーチサポートがあり、長距離ランでも安定感を維持します。
土踏まずをやさしく支え、自然な蹴り出しを促す設計です。
ZAMST フットクラフト
日本ブランドのザムストが展開するランニング用インソール。
スポーツ医療の知見を活かした構造で、疲労を軽減し、足首の安定性を高めます。
フルマラソンなど長距離派のランナーに人気です。
New Balance サポーティブクッションインソール
価格と性能のバランスが良く、初めての交換にもおすすめ。
純正シューズとの相性も良く、柔らかな踏み心地が特徴です。
TENTIAL ランニングインソール
日本発ブランドTENTIALの高機能モデル。
長距離ランでも足裏の疲れを感じにくく、反発性と柔軟性を両立しています。
軽さを求める方にも向いています。
Dr. Scholl ランニングインソール
ドラッグストアでも入手しやすい定番モデル。
適度なクッションと抗菌素材で、コスパ重視のランナーから支持を集めています。
インソール交換後に気をつけたいこと
交換してすぐは「違う靴みたい！」と感じるかもしれません。
ただし、慣れるまで数回のランニングが必要です。
走行後に足裏やふくらはぎに違和感がないかチェックし、
もし合わないようなら厚みや素材の違うタイプを試すのも一つの手です。
また、インソールにも寿命があります。
定期的に汚れや潰れを確認し、半年〜1年を目安に交換すると快適さを維持できます。
ランニングシューズの中敷きを交換して快適な走りを続けよう
ランニングシューズの中敷きは、目立たないけれど走りの質を左右する重要なパーツです。
交換するだけで、足裏の負担を減らし、フォームが安定し、疲労感が軽くなることがあります。
「最近足が重い」「靴が合わなくなった」と感じたら、まず中敷きを見直してみましょう。
自分の足に合うインソールを選べば、走るたびに軽やかさを取り戻せるはずです。
快適なランニングライフは、足元の小さな見直しから始まります。
