フルマラソンで「5時間以内に完走したい」と思っている人は多いはずです。
キロ7分ペース前後をコツコツと維持しながら、42.195kmを走り切るのは簡単ではありません。
途中で脚が重くなったり、膝や足裏が痛くなったり、気持ちが折れそうになったり…。
そんな「壁」を少しでも軽くしてくれるのが、自分に合ったランニングシューズの存在です。
ここでは、フルマラソン5時間完走(サブ5)を目指すランナーに向けて、シューズ選びのポイントや最新トレンド、おすすめの考え方を丁寧に解説します。
フルマラソン5時間完走のペースとシューズ選びの考え方
5時間で完走するには、1kmあたり約7分06秒のペースを維持する必要があります。
このスピードは“速すぎず遅すぎず”に見えますが、実際にはかなりの持久力が求められます。
長時間にわたって走り続けるため、「速さ」よりも「最後まで脚が動くこと」がシューズ選びの中心になります。
つまり、サブ3やサブ4向けの薄底・軽量・反発系モデルよりも、
・クッション性
・安定性
・疲労軽減性
といった要素を重視することが大切です。
後半30km以降に脚が残っているかどうかは、シューズの設計に左右されることも少なくありません。
クッション性と安定性が「5時間完走」のカギ
フルマラソンでは、足に自分の体重の3倍もの衝撃が繰り返し加わります。
これを何万歩も受け止めることになるので、シューズのクッション性能が大きなポイントになります。
ミッドソールに柔らかい素材が使われているモデルは、着地のたびに衝撃を吸収してくれます。
ただし、柔らかすぎるとフォームが安定しにくくなるため、ある程度の反発力や剛性を備えたタイプが理想的です。
また、安定性も重要です。
脚が疲れてフォームが乱れやすくなる後半では、足元のブレを防いでくれる設計があるかどうかが完走率を左右します。
かかとのホールド感や、ソールの接地面の広さもチェックしておきましょう。
軽さだけで選ぶと後半がつらくなる
「軽いほうが楽そう」と思う人も多いですが、軽量すぎるモデルは長距離には向かないことがあります。
薄底のレース用シューズは、スピードランナーが短時間で走り切るために設計されており、
5時間走るランナーにとってはクッション性が不足し、脚への負担が増える場合があります。
もちろん、軽量性も無視はできません。
足が前に出しやすい反発素材や、適度な軽さはペース維持を助けてくれます。
大事なのは「軽いけれどクッションもある」バランス型のモデルを選ぶことです。
自分の足に合うフィット感を最優先に
どんなに高性能なシューズでも、自分の足に合っていなければパフォーマンスは発揮できません。
足長(サイズ)だけでなく、足幅(ワイズ)や甲の高さ、かかとのホールド感なども大切です。
特に長時間走るマラソンでは、足がむくんだり、汗で滑りやすくなったりします。
そのため、試着時には「指先に少し余裕がある」「締めつけが強すぎない」状態を確認しましょう。
また、ブランドによって形状が異なります。
ASICSやMIZUNOは日本人の足に合いやすい設計が多く、
NIKEやadidasは細身の形状が多い傾向があります。
可能であれば実店舗で試着し、フィット感を確かめてから購入するのがおすすめです。
練習と本番で使えるモデルを選ぶ
5時間完走を狙うランナーにとって、シューズは「練習の相棒」でもあります。
大会当日に新品の靴を履くのはNG。
普段から履き慣れて、30km走やペース走でも違和感がないモデルを本番で使うのが基本です。
練習とレースで同じモデルを使えば、シューズの反発や接地感覚にも慣れ、当日のトラブルを防げます。
価格面でも、トレーニング兼レース用の“万能タイプ”を1足持つのはコスパの面でも優れています。
シューズ選びの具体的なチェックポイント
5時間完走を目指す人がシューズを選ぶ際には、次の7点を意識してみてください。
- クッション性
着地衝撃を吸収し、足裏や膝への負担を軽減してくれるか。 - 安定性
長時間走ってもフォームが崩れにくい構造になっているか。 - 軽さと反発
重すぎず、足が自然に前へ出る感覚があるか。 - フィット感
締めつけやズレがなく、靴擦れの心配がないか。 - 通気性
汗や熱がこもらず、長時間でも蒸れにくいか。 - 耐久性
練習から本番まで長く使えるだけの強度があるか。 - 価格とのバランス
高性能モデルにこだわりすぎず、自分の走力に合った価格帯を選ぶ。
この7つを意識して探すだけで、失敗のリスクはぐっと下がります。
最新シューズのトレンドを押さえる
最近のランニングシューズは、素材や構造の進化がめざましいです。
5時間完走を目指す層にとっても、以下のような最新テクノロジーは見逃せません。
- 厚底×クッション系ソール
柔らかさと反発を両立し、長時間でも脚が持つ設計。
ASICS「GELシリーズ」や、HOKA「CLIFTON」などが代表的です。 - フォーム素材の進化
軽くて弾む“高反発フォーム”が主流。
ミッドソールの弾性が、後半のペース維持を助けます。 - 安定性強化フレーム
内側の倒れ込みを防ぐ補強パーツや、ソール全体の幅を広く取った設計が増えています。
疲労でフォームが崩れたときでも、ブレを抑えられるのが魅力です。 - ワイドモデルの充実
足幅が広めのランナー向けに、ワイドラスト(E〜4E)対応モデルが増加。
日本人に合うサイズ展開が進んでいます。
5時間完走を支えるおすすめの考え方
多くのランナーが「5時間を切りたい」と口にしますが、実は完走するだけでも立派な目標です。
大事なのは「最後まで自分の足で走り切る」こと。
そのために必要なのは、無理なくペースを保ち、体への負担を減らすことです。
シューズはそのための“パートナー”です。
自分の足に合った1足を選べば、レース後半でも一歩一歩が軽く感じられるようになります。
「この靴なら最後まで走れる」と信じられる安心感は、何よりの武器です。
フルマラソン5時間完走を目指す人へ伝えたいこと
完走を支えるのは、シューズだけではありません。
トレーニングの積み重ね、補給や休養の計画、レース中のメンタルなど、すべてが組み合わさって“5時間”の壁を超えます。
しかし、どんな努力も、足に合わない靴では報われません。
走り出すたびに「今日は楽しい」と思えるようなシューズを選ぶ。
それが、フルマラソン完走の第一歩です。
走るペースが遅くても、フォームがきれいで、最後まで粘り強く走れる人こそ本当のランナー。
あなたにぴったりのランニングシューズを見つけて、5時間完走を一緒に叶えましょう。


