ニューバランス好きの中でも、特別な存在感を放つのが「ニューバランス1700USA製」。一度は生産が終了したものの、復刻モデルとして再登場したことで再び注目を集めています。クラシックなデザインに最新技術を融合した一足は、履き心地の良さだけでなく、所有する喜びを感じさせてくれるモデルでもあります。今回は、その特徴や魅力、実際の履き心地、そして人気が再燃している理由についてじっくり掘り下げていきます。
ニューバランス1700USA製とは？伝説的1000番台の最終進化系
「ニューバランス1700」は、ニューバランスの中でもフラッグシップとして位置づけられる“1000番台シリーズ”の最上位モデルとして、1999年に登場しました。
1300、1400、1500、1600と続いてきた系譜の集大成とも言える存在で、ブランドの技術力を結集した高機能モデルです。
特に「USA製（Made in USA）」である点は、このモデルの象徴。アメリカ・メイン州スコへーガン工場で熟練職人の手によって作られ、素材から縫製まで徹底した品質管理が行われています。プレミアムなスエード、柔らかく通気性のあるメッシュ素材、そしてフルレングスABZORBソールによる高いクッション性。これらが生み出す快適さと耐久性は、他のスニーカーとは一線を画すものです。
「Made in USA」の価値とこだわり
ニューバランスが誇るUSA製ラインは、単なる“原産国”ではなく、「品質の証」として語られています。アメリカ国内で70%以上の価値が生み出されることが条件とされ、素材や製造工程そのものにプレミアムなこだわりがあります。
M1700USA製モデルは、アッパーに高級感のあるヌバックレザーを使用し、履き込むほどに足に馴染むのが特徴。アウトソールには高耐久のN durance（エヌデュランス）ラバーを採用し、長時間の使用でも摩耗しにくい設計です。
ソール全体に搭載されたABZORBクッションが衝撃を吸収し、地面からの反発を優しく受け止めてくれるため、歩行時の安定感が抜群。まさに「長く履くほど良さがわかる」一足です。
デザインの魅力：丸みのあるフォルムと重厚感
ニューバランス1700USA製のデザインは、前作のニューバランス1600からさらに進化し、より丸みを帯びたフォルムが印象的です。
つま先からかかとにかけてのラインが滑らかで、ソールの厚みがしっかりあるため、履いたときの安定感が高く、見た目にも重厚感があります。
デザインのキーワードは「ハイテク × クラシック」。1990年代後半のハイテクスニーカーブームを象徴する造形を持ちながら、グレーやネイビーといった落ち着いたトーンでまとめられており、大人のカジュアルスタイルにも溶け込みやすい仕上がりです。
素材の切り替えも見どころで、スエード・ヌバック・メッシュのバランスが絶妙。上品さとスポーティーさを両立しています。
履き心地レビュー：安定感と包み込むようなフィット感
実際に履いた人のレビューでは、「足全体を包み込むようなフィット感」「長時間歩いても疲れにくい」「厚みのあるソールでクッション性が抜群」といった意見が多く見られます。
ABZORBによるクッション性はもちろん、ソールの厚みと形状が自然な体重移動をサポートしてくれるため、ウォーキングや街歩きにぴったり。
一方で、M1700はDワイズ（やや細め設計）のため、足幅が広い人は最初にやや窮屈さを感じることもあります。ただし、履き続けるうちにアッパーが柔らかくなり、自然に馴染んでくるという声が多いのも特徴。
履き始めは少し硬さを感じても、数日経つと「まるで自分の足の形にフィットしたようだ」と感じられるほど、素材の伸びと柔軟性に優れています。
安定感に関しても定評があり、ヒール部分のローラー構造（Rollbar）が歩行中の左右のブレを抑え、フラットな着地感を実現。日常使いから軽いランニングまで、幅広いシーンで快適に使えます。
復刻モデル登場と人気再燃の理由
M1700が再び脚光を浴びたのは、2020年に復刻モデルが登場したことがきっかけ。10年ぶりの復刻ということで、当時のファンはもちろん、最近ニューバランスに興味を持ち始めた若い層からも注目を集めました。
人気再燃の理由はいくつかあります。
まず、スニーカーブームの成熟により「作りの良さ」や「クラフトマンシップ」に価値を見出す人が増えたこと。USA製という確かな品質が、スニーカー愛好家の信頼を集めています。
次に、90年代・2000年代のハイテクスニーカー回帰の流れ。厚底ソールやレトロなデザインが再評価される中で、M1700USA製の“懐かしさと新しさ”が時代にマッチしました。
さらに、Kithなど人気ブランドとのコラボモデルが登場したことも、再注目の後押しになっています。限定カラーやコラボ仕様は入手困難なプレミアムモデルとして話題になり、ファッションシーンでも存在感を発揮しています。
サイズ感と購入時の注意点
M1700USA製はDワイズで作られているため、やや細めの設計です。普段ニューバランスの他モデル（Eワイズや2Eなど）を履いている人は、0.5cmサイズアップを検討すると安心。
初めは少しタイトに感じても、履き込むうちにヌバック素材が馴染み、快適なフィット感になります。
また、USA製モデルは価格帯が高く、並行輸入品やアジア製との違いも多いため、購入時にはタグや製造番号、シュータンの「Made in USA」表記をしっかり確認することが大切です。
USA製の方が価格は高めですが、その分、素材や仕立ての完成度は段違い。長く履くことを考えれば、コストパフォーマンスは決して悪くありません。
どんなコーデにも合う万能スニーカー
M1700USA製は、カジュアルからきれいめまで幅広いコーデにマッチします。
例えば、グレーのモデルならデニムやチノパンに合わせやすく、ジャケットスタイルの“外し”にも最適。ネイビーはシックで落ち着いた印象を与え、ホワイトやアイボリー系は軽やかで春夏のスタイルにぴったりです。
シルエットが丸みを帯びているため、足元にボリュームを持たせたいストリートスタイルにもマッチ。スラックスに合わせれば大人っぽく、スウェットパンツやショーツにも違和感なく馴染みます。
ニューバランス1700USA製が選ばれる理由
数あるスニーカーの中で、なぜこのモデルが長年支持され続けているのか。その理由は、履き心地とデザイン、そしてストーリーの三拍子が揃っているからです。
・履き心地：ABZORB＋N durance＋Rollbarによる高い安定性とクッション性
・デザイン：丸みと重厚感のあるフォルムが、大人のスタイルにも合う
・背景：1000番台フラッグシップとしての誇りとUSA製の職人技術
単なるスニーカーではなく、「長く愛用できる相棒」として選ばれる理由がここにあります。ファッション性と機能性の両立はもちろん、ニューバランスの哲学が凝縮された一足と言えるでしょう。
まとめ：ニューバランス1700USA製の魅力を再発見
ニューバランス1700USA製は、1999年に誕生した伝統と、現代的な快適性を兼ね備えたモデルです。
フラッグシップにふさわしい素材・仕立て・履き心地を持ち、再登場した今でも色褪せることのない魅力を放っています。
一度履けば、その安定感と柔らかさに驚くはず。レトロな見た目と上質な仕上がりが融合した“完成された一足”です。
流行を追うよりも、自分の足に合った確かな一足を選びたい人へ。ニューバランス1700USA製は、その答えのひとつと言えるでしょう。
