ニューバランスの名作「1300」が復刻されるたびに話題になるのは、もはや恒例行事。発売のたびに“5年に一度の祭典”と呼ばれ、ファンやコレクターの間で注目を集める存在です。この記事では、「ニューバランス1300復刻はいつ？」という疑問に答えながら、次の発売時期や過去モデルとの違いをわかりやすく紹介していきます。
1985年に誕生した伝説のモデル「M1300」
そもそも「1300」というモデルは、1985年に登場したニューバランスのフラッグシップランニングシューズ。定価130ドル（当時のレートで約39,000円）という高価格で、当時のランニングシューズとしては異例のラグジュアリーさを誇りました。
特徴的なのは、安定性とクッション性を両立させた「ENCAP（エンキャップ）」構造のミッドソール。アッパーには上質なヌバックとメッシュを組み合わせ、デザイン性と機能性を両立させた完成度の高いモデルでした。
グレーを基調とした上品なカラーリングも特徴で、スニーカーでありながらドレススタイルにもなじむ。ビジネスカジュアルやアメカジに自然に溶け込む点が、多くの人に支持され続ける理由のひとつです。
「5年に一度」だけ登場する復刻モデル
ニューバランス1300には、ほかのモデルにはない特別なルールがあります。それが「5年に一度の復刻」。
初の復刻は1995年。当時のファンを熱狂させたこの復刻が好評を博し、以降は2000年、2005年、2010年、2015年、2020年、そして2025年と、5年周期で限定的に再登場しています。
このサイクルは、ニューバランスが「1300」というモデルを特別な存在として扱っている証でもあります。大量生産せず、ひとつひとつ丁寧に仕上げることで“職人の誇り”と“ブランドの原点”を守り続けているのです。
2025年モデルにあたる最新作も、2025年5月29日に発売されました。発売のたびにニュースやSNSで話題となり、即日完売することも珍しくありません。
次の復刻はいつ？2030年が有力
ファンの最大の関心は「次はいつ出るのか？」という点でしょう。これまでの周期を考えると、次回の復刻は2030年が最も有力です。
ニューバランスの公式コメントでも「5年に一度、M1300JPを再販売している」と明言されています。つまり、このリズムが続く限り、2030年モデルの登場はほぼ確実と見てよいでしょう。
ただし、スニーカー市場はトレンドや戦略によって動くもの。限定コラボや特別版がサプライズ的に発売される可能性もあります。とはいえ、伝統あるM1300JPシリーズは“5年の節目”を守り続けており、その美学が崩れることはないと考えられます。
2030年版も抽選販売になる可能性が高いため、今からニューバランス公式サイトや直営店の情報をこまめにチェックしておくのが賢明です。
進化を重ねた「M1300」歴代モデルの違い
1985年のオリジナルから2025年版まで、1300は復刻のたびにディテールや素材がアップデートされてきました。その変化の軌跡を、時代ごとに簡単に見ていきましょう。
1985年：オリジナルM1300
初代M1300は“ランニングシューズ界のロールスロイス”と称されるほどの完成度。ENCAPミッドソールによる安定感と柔らかな履き心地が特徴で、グレーベースのデザインは現在のニューバランスの象徴ともいえる存在になりました。
1995年：初の復刻
オリジナルから10年を経て再登場。細部の形状やロゴの書体に違いがありつつも、クラシカルな雰囲気を再現。これをきっかけに「5年に一度」というリズムが確立されました。
2000年・2005年：細部の忠実再現期
この頃から“JP（Japan）”仕様として日本市場向けに復刻。シュータンの書体やステッチワークなど、オリジナルの再現性が高まり、コレクターズアイテムとしての価値が定着しました。
2010年・2015年：クラフトマンシップの深化
2015年モデルではアウトソールにVibram社製ソールを採用し、グリップ力と耐久性が向上。見た目だけでなく、実用面でも進化を遂げています。ビジネスカジュアルやトラッドスタイルに合わせる人が増えたのもこの時期です。
2020年：M1300JP3
2020年の復刻では、アメリカの名門「ホーウィン社」のヌバックレザーを使用。重厚で柔らかな質感が高級感を生み、ニューバランスの“最高峰モデル”として評価されました。ソールには引き続きVibramを採用し、履き心地と耐久性がさらにアップ。
2025年：最新のU1300JP
2025年モデルは、5月29日に発売。価格は59,400円（税込）で、これまで同様「Made in USA」のスコヘーゲン工場で製造されています。伝統的なデザインを保ちつつ、素材や製法をさらにブラッシュアップ。アーカイブモデルの忠実な再現と現代的な品質が融合した完成度の高い仕上がりです。
仕様面のポイントで見る進化
ミッドソール
ENCAP構造は初代から変わらない基本設計。ただし、フォーム素材の進化によってクッション性や耐久性が向上し、より快適な履き心地を実現しています。
アッパー素材
1985年はヌバック＋メッシュ。近年はホーウィン社レザーなど高級素材を採用し、上質さが格段にアップ。ステッチやロゴ形状もオリジナルへの忠実な再現が進み、ファンを唸らせる仕上がりになっています。
ソール構造
2015年以降のモデルではVibramソールを採用。グリップ力が向上し、街歩きやアウトドアなど多様なシーンで使いやすくなりました。
デザインディテール
シュータンラベルやNロゴのステッチ、ヒールカウンターの形状など、微妙な違いが各年ごとに存在。2025年版は、過去モデルの良さをすべて取り込みつつ、より滑らかなシルエットへと進化しています。
コレクターが語る「M1300JPの特別感」
なぜここまで1300が愛されるのか。それは単なるスニーカーではなく、「ニューバランスというブランドの精神を象徴する一足」だからです。
M1300JPは、素材選びから縫製、仕上げに至るまで、職人が妥協なく作り上げた“本気の一足”。「5年に一度」しか出ないという希少性が、その価値をさらに高めています。
また、グレーの落ち着いたトーンや丸みのあるフォルムは、どんなスタイルにも自然に溶け込みます。ジーンズにもチノにも、さらにはスーツスタイルにも合う万能さ。履く人の年齢や性別を問わず“似合う”のが1300の魅力です。
今後の入手戦略とチェックポイント
2025年モデルでは、抽選販売・オンライン限定・店舗別ドロップなど、販売形態が多様化しています。過去の傾向からも、次回2030年版も同様の抽選形式が採用される可能性が高いでしょう。
購入を狙うなら、以下のポイントを意識しておくと安心です。
- ニューバランス公式オンラインストアのメール登録
- 直営店の抽選情報を定期的に確認
- 提携ショップ（ビームス、ユナイテッドアローズなど）の抽選情報チェック
- 発売年の初頭にはSNSで情報解禁が行われる傾向があるため、フォローを忘れずに
「欲しいと思ったときにはもう完売していた…」という声も多いので、早めの情報収集がカギです。
ニューバランス1300復刻はいつ？過去と未来をつなぐ名作
ニューバランス1300は、単なる復刻モデルではなく、ブランドの哲学そのものを体現した存在です。1985年のオリジナルから始まり、5年ごとの復刻ごとに時代の空気をまといながら進化を続けてきました。
そして2025年版が登場した今、次に期待されるのは2030年モデル。5年後の新しい「M1300JP」がどのような姿で戻ってくるのか、今から待ち遠しいところです。
変わらない良さと、時代に合わせて磨かれる完成度。そのバランスこそが、ニューバランス1300が長く愛される理由。これからも“5年に一度の伝説”は続いていくでしょう。
