「パラブーツのコローって、実際どんな履き心地なの？」
革靴好きの間でそんな疑問を持つ人は多いはず。フランス発の老舗ブランド・パラブーツの中でも、パラブーツコロー（CORAUX）はローファーのような軽快さと、デッキシューズ由来の機能性を併せ持つ人気モデルです。今回は、その履き味、耐久性、サイズ感、使い勝手を実際の特徴や口コミをもとに深掘りしていきます。
フランス生まれの機能派シューズ「パラブーツ」とは
パラブーツは1908年にフランスで創業したブランド。創業者レミー・リシャール・ポンヴェールがアメリカで出会ったラバーソールの靴に感銘を受け、ブラジルの港「パラ（Para）」から天然ラテックスを輸入したのがブランド名の由来です。
特徴は、自社で製造するラバーソールと、伝統的なノルヴェイジャン製法やブレイク製法。雨や湿気にも強く、長く履ける実用性の高さで世界中にファンがいます。
コローは「デッキシューズ×ローファー」の融合モデル
パラブーツコロー（CORAUX）は、同社の定番デッキシューズ「パラブーツ バース（BARTH）」をベースにしたモカシンローファー。
見た目はコインローファーに近いですが、ソールは滑りにくい「MARINE SOLE（マリンソール）」を採用。濡れた甲板でも滑らないよう設計された、まさに“海をルーツに持つローファー”です。
また、アッパーにはパラブーツの代名詞である「リスレザー（Lisse Leather）」を使用。これはオイルをたっぷり含んだオイルドレザーで、撥水性が高く、雨の日にも気兼ねなく履けます。
革靴ながら天候を気にせず使えるという点も、パラブーツらしい魅力です。
柔らかく足に馴染む履き心地
コローの履き心地を一言で表すなら、「柔らかさと屈曲性のバランスが絶妙」です。
初めて履いた瞬間から足を包み込むような感触があり、他の革靴にありがちな“硬さ”や“靴擦れ”を感じにくいという声も多く見られます。
ソールは天然ラバーで、クッション性とグリップ力の両方を備えています。革靴というよりも、カジュアルシューズに近い軽快さ。街歩きや休日の外出など、長時間の使用でも疲れにくい履き味です。
とはいえ、スニーカーのような柔らかい沈み込みはありません。しっかり地面を感じる安定感があり、履き込むほどに革が自分の足型に馴染んでいく過程を楽しめます。
長く履ける耐久性と修理対応
パラブーツの魅力は「長く履ける靴」であること。
コローも例外ではなく、アッパーのリスレザーはキズや水に強く、履くたびに味わいが増していきます。ソールも摩耗しづらい天然ラバー製で、オールソール交換（張り替え）が可能。数年単位で履き続けているユーザーも多く、「気づけば5年選手になっていた」という声も珍しくありません。
また、ブレイク製法によって軽さと堅牢性を両立。革靴の中では比較的軽量で、通勤から週末のカジュアルスタイルまで幅広く使えます。
一度馴染むと「これ以外は履けない」と感じるほど、愛着が湧くモデルです。
サイズ選びのポイント
サイズ感については、一般的な革靴よりやや大きめという意見が多めです。
甲が低く、全体的にタイトなラスト設計ですが、革が柔らかく伸びるため、ジャスト〜やや小さめを選ぶのがベスト。
普段のスニーカーサイズからマイナス0.5cm〜1cmを目安にすると、履き始めから適度なフィット感を得やすいです。
履き始めは少し硬く感じても、数日履けばすぐに足に馴染みます。甲が高い人や幅広の足型の人は、靴下で調整できる程度の余裕を見て選ぶと安心です。
雨の日にも強いリスレザーの実力
「革靴なのに雨に強い」と言われる理由は、コローに使われるリスレザーにあります。
この革はオイルを多く含んでいるため、多少の雨なら水を弾き、染み込みにくい仕様。
通勤途中で小雨に降られても、軽く拭くだけでシミになりにくいのが大きな利点です。
ただし完全防水ではないため、土砂降りや長時間の濡れた環境では注意が必要。履いた後は必ず乾いた布で水気を拭き取り、ブラッシングとクリームでケアすれば、風合いを長く保てます。
手入れ次第で「育つ」靴
パラブーツは「手をかけるほど良くなる靴」。
リスレザーはオイルを含むぶん、定期的なブラッシングと革用クリームで油分を補ってあげると、柔らかさと艶が増していきます。
使い込むうちに表情が深まり、まるでデニムのように“育てる楽しみ”が味わえるのも魅力の一つ。
オールソール交換も公式で対応しており、気に入った一足を10年単位で履き続けることも可能です。
ファストファッションでは得られない「時間をかけて育てる満足感」を感じられる靴です。
コーディネートの幅広さも魅力
コローは、スニーカーほどカジュアルすぎず、ドレスシューズほど堅くない絶妙なバランス。
ジーンズやチノパン、リネンパンツなどに自然に馴染み、春夏の軽装にもぴったりです。
革の質感が上品なので、シャツやジャケットスタイルにも好相性。オンにもオフにも対応できる“万能ローファー”と言えるでしょう。
パラブーツコローの履き心地を一言でまとめると
「柔らかく、強い」。これがパラブーツコローの本質です。
履いた瞬間に感じる優しい包み込みと、長年使える堅牢なつくり。この二つが高い次元で共存しています。
履き始めから快適で、数年経ってもなお現役。
気候やシーンを選ばず、ケア次第で自分色に育っていく――まさに一生モノの相棒になり得る一足です。
パラブーツ コロー 履き 心地｜まとめ
革靴の中でも「履き心地と耐久性を両立したモデル」を探しているなら、パラブーツコローは間違いなく候補に入る一足です。
軽快さ、革の柔らかさ、そして修理できる長寿命設計。どれをとっても“道具としての完成度”が高い靴です。
履くたびに革が馴染み、艶が増していく感覚。
使い込むほどに自分の足の一部になっていくような心地よさを、ぜひ体験してみてください。
