スニーカー選びで迷うとき、必ず候補に挙がるのがニューバランス。その中でも「M996」は、長年ファンに愛され続ける定番モデルです。
クラシックなデザインながら、街歩きにも長時間の使用にも対応できる快適な履き心地が特徴。この記事では、M996の履き心地・サイズ感・他モデルとの違いを実際のレビューや特徴をもとに詳しく紹介していきます。
M996とは？ニューバランスの王道シリーズを支える定番モデル
ニューバランスの「900番台」シリーズは、ランニングシューズとして誕生しながらも、今ではファッションアイテムとしても確固たる地位を築いています。その中でM996は1988年に登場し、アメリカ製の品質とクラシックなルックスを兼ね備えたモデルとして支持を集めてきました。
木型（ラスト）は「SL-1」。細身でシャープなシルエットが特徴で、スタイリッシュに見せつつも、軽快でバランスの取れた履き心地を実現しています。
また、ミッドソールには「ENCAP」構造が採用されており、安定性とクッション性を両立。軽いのにしっかりした支えがある――この絶妙なバランスが、M996が長年選ばれ続けている理由のひとつです。
実際の履き心地：軽さと屈曲性が生む“歩く楽しさ”
M996を履いてまず感じるのは、その「軽さ」と「足への馴染みやすさ」です。
足を入れた瞬間、ふわっと包み込まれるようなフィット感があり、軽快に歩ける。多くのユーザーが「歩いていて楽しい」と感じる理由はここにあります。
・クッション性：ミッドソールのENCAPとC-CAP素材が衝撃をしっかり吸収。ヒール部分の高さがある設計で、長時間の歩行でも脚への負担が少ない。
・柔軟性：足の動きに合わせて自然に屈曲するため、硬さを感じずスムーズに体重移動できる。
・安定感：かかと部分の芯がしっかりしていて、足首がブレにくい構造になっています。
海外レビューでも「足の動きに追従してくれる柔軟な履き心地」「通気性がよく長時間履いてもムレにくい」といった声が多く、カジュアルにも通勤にも使える万能さが評価されています。
一方で、柔らかすぎず、少し“芯”を感じる踏み心地もM996の特徴。ふわふわしたスニーカーよりも、地面をしっかり捉える安定感を重視する人にぴったりです。
サイズ感とフィット：細身のラストが生む上品なシルエット
M996のサイズ感を一言で表すなら「やや細め」です。
ニューバランスの中でもスリムな木型を採用しており、足幅が広い人は少し窮屈に感じる場合があります。
・普段26.5cmを履いている人が「M996では27.0cmでちょうど良い」と感じるケースが多い。
・「かかとに指一本分のゆとりがある状態」が理想的。
・履き始めはややタイトでも、スエード素材が少し伸びて足に馴染む。
甲高・幅広の人は、ハーフサイズから1cmアップを目安に選ぶと安心です。
一方で、足幅が標準〜細めの人は、ジャストサイズを選ぶことでよりスマートに履きこなせます。
また、M996にはワイズ（幅）の選択肢もあり、D（標準）・2E（やや広め）などが展開されています。日本人には2Eを選ぶ人が多い傾向があります。
同シリーズとの違い：CM996やWL996との比較
同じ“996”でも、実はいくつかのバリエーションが存在します。履き心地を比較すると、それぞれに特徴があります。
・M996（USA製）
上質なスエード素材とENCAPミッドソールを採用。クッション性が高く、履き心地・見た目ともに高級感がある。重量も軽く、全体的にバランスの取れた仕上がり。
・CM996（アジア製モデル）
M996をベースにしながらも軽量化され、価格が手頃。クッションはやや柔らかめで、普段履きに最適。日常使いメインならこちらを選ぶ人も多い。
・WL996（レディースモデル）
女性向けに設計された細身のフォルムで、見た目がスリム。軽量かつ柔らかい履き心地で、長時間の着用でも疲れにくい。
このように、M996は「履き心地の完成度」と「クラシックな見た目」で人気を維持しつつ、用途や価格に応じて選べるラインが展開されています。特にM996は高品質・長持ち・安定感の三拍子が揃った“ニューバランスの象徴”といえる存在です。
レビューから見えるリアルな評価
ユーザーの声を見てみると、M996に対する高評価が目立ちます。
・「足入れの瞬間から気持ちいい」
・「M576やM1500よりも履き心地が良かった」
・「軽くて歩きやすく、通勤にも休日にも使える」
街歩きでも立ち仕事でも快適という意見が多く、幅広い層に支持されていることがわかります。
一方で、「幅が狭く感じた」「価格がやや高い」という意見も少数あります。とはいえ、長年履き続けても型崩れしにくいことを考えると、コストパフォーマンスは高いといえるでしょう。
履き心地を長持ちさせるポイント
どんなスニーカーも、正しいケアをすれば履き心地が長持ちします。M996はスエード素材が多く使われているため、日常的なメンテナンスが重要です。
- 防水スプレーで保護する
新品時にスプレーしておくと汚れが付きにくく、色あせ防止にも効果的。 - ブラッシングでホコリを落とす
使用後は柔らかいブラシで軽く表面を整える。スエード専用ブラシを使うと安心。 - 型崩れ防止のためシューキーパーを入れる
履き皺や形の変形を防ぎ、快適なフィット感をキープできる。 - ソールを定期的に確認する
摩耗が進むとクッション性が低下するため、早めの交換や修理も検討。
こうした基本的なケアを続けることで、M996本来の履き心地と美しいフォルムを長く楽しめます。
どんな人に向いているか
M996は、次のような人に特におすすめです。
- スニーカーに“軽さと安定感”の両立を求める人
- クラシックデザインが好きで、ファッションにもこだわりたい人
- 通勤や街歩きなど、長時間履く機会が多い人
- ニューバランスらしい「包み込まれる履き心地」を体感したい人
逆に、足幅が広めで柔らかいクッションを好む人には「2002R」や「574」などの方が快適に感じるかもしれません。用途や足型に合わせて選ぶことで、より満足度の高い一足になります。
ニューバランスM996の履き心地まとめ
M996の魅力は、「履き心地・デザイン・耐久性」のバランスにあります。
軽くて柔軟、でもしっかり支えてくれる。クラシックな見た目で、どんな服にも合わせやすい。長く履いても飽きない理由は、そうした完成度の高さにあります。
サイズ選びでは、やや細身の設計を意識しながら、自分の足型に合うサイズを見つけることがポイント。
正しく選んで手入れをすれば、M996は数年単位で愛用できる“永遠の定番スニーカー”です。
日常に寄り添いながら、足元に上質な快適さを与えてくれる――それがニューバランスM996の履き心地です。
