エアマックスシリーズの中でも長年人気を誇るのが「エアマックス95」と「エアマックス97」。どちらもナイキを代表するモデルで、街中でもファッション誌でもよく見かけますよね。けれど、実際に履いてみると「履き心地が違う」「サイズ感が合わない」といった声も多いのがこの2モデル。今回は、エアマックス95とエアマックス97の履き心地やサイズ感、構造の違いを徹底的に比較し、それぞれどんな人におすすめなのかを詳しく解説していきます。
エアマックス95の履き心地：安定感とクラシックな重厚感が魅力
1995年に登場したエアマックス95は、人間の身体構造（筋肉・背骨・肋骨）からインスピレーションを受けた独特のレイヤーデザインが特徴です。90年代ストリートの象徴とも言われ、今なお根強い人気を誇るモデルです。
履き心地の特徴は「安定感」と「足を包み込むホールド感」。前足部とかかとに可視化されたエアユニットを搭載しており、衝撃吸収力に優れています。実際に履いてみると、地面をしっかり踏みしめるような感覚があり、足元に安定感をもたらしてくれます。
ただし、最初に履いたときはやや硬く感じる人も多いようです。アッパー部分の素材がしっかりしているため、履き慣らしの期間が必要。特に甲が高い方や足幅が広めの方は、ハーフサイズ上げて選ぶと快適に履けるという声もあります。
重さに関しては、軽量スニーカーに慣れている人にとって「やや重い」と感じるかもしれません。しかし、その分しっかりとした構造と耐久性があり、長く愛用できる安心感があります。ソールの屈曲性も高く、歩行時の安定性が保たれているため、街歩きや通勤にも向いています。
エアマックス97の履き心地：フルレングスエアによる柔らかさと包み込み感
1997年に登場したエアマックス97は、当時としては画期的だった「フルレングスのエアユニット」を初めて搭載したモデルです。前足からかかとまでエアが連なっており、足裏全体でクッションを感じることができます。
デザインのモチーフは日本の新幹線。流れるような波状のラインが特徴で、メタリックな素材を採用した近未来的なデザインは今でも新鮮です。履き心地は、エアマックス95に比べると柔らかく、着地時の衝撃をよりなめらかに吸収してくれる印象。初めて履いた瞬間から「ふかふかしている」「足が沈み込むよう」と感じる人も多いモデルです。
ただし、柔らかさの裏にあるのは“剛性の高さ”。アッパー全体の構造が頑丈にできているため、最初のうちはやや硬く、足幅が広い人は窮屈に感じることがあります。特につま先部分は細めに作られているため、ジャストサイズだと圧迫感が出る場合もあります。
サイズ選びの目安としては、通常のナイキスニーカーと同じか、幅広の方はハーフサイズアップを検討すると良いでしょう。履き込むことで素材が柔らかくなり、フィット感が増していきます。
95と97のクッション性・安定性を比較
クッション性に関しては、エアマックス97がやや優勢。フルレングスのエアユニットが足全体を包み込むように支え、歩行時に“沈み込むような”柔らかさを感じられます。長時間歩いても疲れにくいという声も多く、街歩きや旅行などで活躍するモデルです。
一方、エアマックス95はクッション性よりも“安定感重視”。地面との接地感がしっかりしており、重心がブレにくい構造になっています。特に立ち仕事や安定した履き心地を好む人に向いています。エアの位置が前足部とかかとに分かれているため、蹴り出し時の反発力が感じやすく、歩行のリズムを取りやすい点も魅力です。
どちらも一長一短ですが、「柔らかさ」を重視するなら97、「安定性」を重視するなら95が向いています。
デザインの違いが履き心地にも影響
デザインの方向性の違いも、履き心地の印象を大きく左右しています。エアマックス95は層状のレザーとメッシュを重ねたレトロなスタイル。構造がしっかりしており、足全体を包むような安定したフィット感があります。どちらかといえば“足を固定して支える”タイプです。
対してエアマックス97は流線型のデザインで、素材もナイロンや合成レザーなど軽やかなものが使われています。通気性が高く、足の動きに柔軟に追従してくれる印象。スニーカーを「軽く、柔らかく」感じたい人にとっては97の方が履きやすいでしょう。
また、どちらのモデルもファッション性が高く、見た目の“履き心地”も重要です。95は90年代のストリート感やボリューム感を出したいときに最適。97はシャープで未来的な印象があり、モード系のコーディネートにも馴染みます。
サイズ感・フィット感の違いと選び方
どちらもナイキらしいタイトなフィット感ですが、細部の作りに差があります。
エアマックス95は甲の部分がやや狭く、足をしっかりホールドする感覚。足幅が広い方はハーフサイズアップをおすすめします。特に新しいうちは素材が硬く感じられることもあるため、少しゆとりを持たせた方が快適です。
エアマックス97はトゥボックスが細めで、指先がやや圧迫されると感じる人も。幅広・甲高の方は、こちらもハーフサイズアップが安心。長く履いていくうちにアッパーが柔らかくなり、自分の足に馴染んでいきます。
どちらのモデルも“履き慣らし期間”が必要なのは共通点です。購入直後よりも、数日〜数週間履き込むことでクッションの反発とアッパーの柔軟性が馴染み、より快適になります。
長時間歩くならどっち？疲れにくさを比較
「長時間歩いても疲れにくいのはどっち？」という質問に対しては、やや97に軍配が上がります。97のフルレングスエアが足裏全体を支え、衝撃を均等に吸収してくれるため、歩行時の足の負担が少ない構造になっています。
ただし、エアマックス95の「安定感」も見逃せません。重量感のある構造が足首から下をしっかりと支えてくれるため、立ち仕事や短時間の移動ではむしろ疲れにくいという人もいます。軽快さよりも“どっしりした安心感”を求める人には95の方がしっくりくるでしょう。
日本で履くときの注意点
日本の気候や街歩き環境を考えると、通気性や素材の違いも履き心地に影響します。95はレザーやスエードを多用したモデルが多く、夏場はやや蒸れやすい傾向があります。反対に97はメッシュやナイロン素材が多く、軽くて通気性が高いのが特徴。季節を問わず快適に履けます。
また、日本人は欧米人に比べて足幅が広い傾向があるため、どちらを選ぶにしても実際に試着してサイズを確認することを強くおすすめします。オンライン購入の際も、レビューで「足幅」「甲の高さ」「履き心地」を確認すると失敗が少なくなります。
まとめ：エアマックス95とエアマックス97、あなたに合うのはどっち？
エアマックス95とエアマックス97は、どちらも名作と呼ぶにふさわしいスニーカーです。ただし、履き心地やフィット感には明確な違いがあります。
どちらも履き込むほどに足に馴染み、自分だけの一足になっていくのが魅力です。見た目の好みや用途に合わせて選べば、長く付き合えるスニーカーになるはずです。
エアマックス95とエアマックス97の履き心地を自分の足で確かめよう
エアマックス95とエアマックス97は、数字こそ近いものの、履き心地は全くの別物。どちらが優れているというより、「どんなシーンで履くか」「どんな感覚を求めるか」で選ぶべきモデルです。ショップで両方試してみると、その違いがすぐに分かります。
クラシックな安定感を選ぶか、現代的なクッション性を選ぶか——。自分の足に合ったエアマックスを選ぶことが、快適な一歩につながります。
