夏になると街でよく見かけるのが、麻のソールが特徴的な「エスパドリーユ」。
軽やかで涼しげな見た目から、サンダル感覚で取り入れる人も多いですよね。
でも実際のところ、エスパドリーユの履き心地ってどうなの？
長時間歩いても疲れにくいの？
そんな疑問を持つ方に向けて、この記事ではリアルな履き心地と、選び方のポイントを徹底的に解説します。
エスパドリーユとは？伝統的なのに今っぽい万能シューズ
エスパドリーユは、もともとスペインやフランスのバスク地方で誕生した伝統的な履物。
底が麻（ジュート）で編まれており、アッパーはキャンバスやスエードといった天然素材が使われています。
本来は農作業などの労働靴として作られたもので、「軽い・通気性が良い・安価」という実用的な理由で愛用されていました。
それが時代とともにファッションシーンに進出し、今ではリゾートスタイルや街中のカジュアルコーデにも欠かせない存在に。
特に夏場は、素足で履いても蒸れにくく、ラフなのに上品な印象を与えてくれるのが魅力です。
履き心地の特徴｜軽さと通気性が生む“素足のような快適さ”
エスパドリーユの最大の魅力は、なんといっても“軽さと通気性”。
ジュート（麻）素材のソールは空気を通しやすく、熱がこもりにくいため、夏の暑い日でも快適に履けます。
また、キャンバスやコットンのアッパーは足に優しく馴染み、履くほどに自分の足の形にフィット。
いわば「素足感覚で履ける靴」といえるでしょう。
さらに最近では、インソールにクッション材を仕込んだモデルや、ゴム底を貼ったタイプも増えており、見た目以上に歩きやすい一足も多くなっています。
疲れやすいって本当？履き心地の“注意点”も知っておこう
「エスパドリーユはおしゃれだけど疲れる」という声も少なくありません。
実際、構造上いくつかの弱点があるのも事実です。
まず、伝統的なエスパドリーユはソールがフラットで薄いため、クッション性があまり高くありません。
長時間歩くと、地面からの衝撃が足裏にダイレクトに伝わりやすく、疲れを感じやすい傾向があります。
また、アッパーが柔らかく踵部分に芯が入っていないモデルも多いため、フィット感が緩いとカカトが脱げやすいことも。
サイズ選びを間違えると「歩くたびにパカパカする」「足が中で滑る」といった不快感が出る場合もあります。
とはいえ、これは選び方次第でかなり改善できます。
次の章で詳しく見ていきましょう。
疲れにくく快適に履くためのエスパドリーユの選び方
エスパドリーユを快適に履きこなすには、「サイズ感・ソール構造・素材」の3つが鍵です。
1. サイズは“ジャスト〜ややタイト”を選ぶ
新品時に少しキツいくらいがベスト。
麻やキャンバス素材は履くうちに馴染み、徐々に伸びてフィットしてきます。
逆にゆるいサイズを選ぶと、カカトが浮いて歩きにくくなり、疲れやすさにつながります。
2. ソールは厚め・ラバー底が安心
従来のジュートソールは軽い反面、クッション性に乏しい点がデメリット。
最近は、ジュートの下にゴム底（ラバーソール）を貼ったタイプも多く、これならグリップ力があり、長時間歩いても疲れにくいです。
また、インソールに柔らかいクッションが入っているモデルもおすすめ。
3. 素材はシーンに合わせて選ぶ
リゾートや休日の街歩きには通気性の良いキャンバスや麻素材を。
一方、きれいめコーデや長時間の外出には、スエードやレザーのアッパーが足にフィットしやすく、型崩れしにくいです。
4. 用途を決めて選ぶ
「ちょっとそこまで」の軽い外出用なのか、
「旅行や買い物で長時間歩く用」なのかによって最適なモデルは変わります。
疲れにくさを重視するなら、ソールがしっかりしたものを選びましょう。
履き心地を長持ちさせるコツとお手入れ方法
エスパドリーユは天然素材ゆえに、お手入れ次第で寿命が大きく変わります。
まず大切なのは「水に弱い」という点。
ジュートソールは水を吸うと型崩れしたり、乾きにくくなったりします。
雨の日の使用は避け、濡れたらすぐに陰干しして乾かしましょう。
保管時には、風通しの良い場所で乾燥剤を入れておくとカビ防止になります。
また、履きジワを防ぐためにシューツリーや新聞紙を詰めて保管すると形が長持ちします。
さらに、履き始めは“慣らし期間”を設けることも重要です。
新品のうちは素材が固く感じることがありますが、数日履けば柔らかく馴染み、ぐっと履きやすくなります。
どんなシーンに向いている？エスパドリーユの活用例
エスパドリーユはその軽さと通気性から、夏のレジャーやリゾートにぴったり。
素足でも気持ちよく、短時間の外出にはまさに理想的な一足です。
たとえば、海辺のカフェやバーベキュー、リゾート地での散歩。
そんなリラックスしたシーンでは、軽快さとおしゃれさを両立してくれます。
一方で、長時間の通勤や一日中歩く観光などには不向きな面も。
そうした場合は、ソールの厚いタイプや、クッション性を備えたモデルを選ぶことで快適性をカバーできます。
つまり「履く場面を見極めること」が、エスパドリーユを上手に履きこなすコツです。
エスパドリーユの履き心地をより快適にする工夫
エスパドリーユを長く、快適に履くための小さな工夫もいくつかあります。
・薄手のインソールを入れる
→ 足裏の衝撃を吸収し、疲れにくさをアップ。
・滑り止めパッドを使う
→ 踵の脱げやすさを防ぎ、安定した歩行をサポート。
・防水スプレーをかける
→ ジュートソールの防汚・防湿効果を高め、雨の日でも安心。
・素足で履く前にフットパウダーを使用
→ 汗やニオイを防ぎ、快適な状態をキープ。
こうした簡単なケアで、エスパドリーユの履き心地は格段に向上します。
エスパドリーユの履き心地は実際どう？まとめ
エスパドリーユの履き心地は、「軽くて通気性が良い」「素足でも気持ちいい」と高評価が多い一方で、
ソールが薄いモデルでは「長時間歩くと疲れやすい」と感じる人もいます。
つまり、疲れにくさを求めるなら、ソール構造や素材、サイズ選びがすべて。
ラバー底やクッションインソール付きのモデルを選び、自分の足に合うサイズを見極めれば、
快適さとおしゃれを両立できる一足になるでしょう。
「軽やかに夏を過ごす靴」としての魅力は健在。
使い方次第で、エスパドリーユは“涼しくて疲れにくい最高の相棒”になってくれます。
