スニーカー選びで「履き心地の良さ」は何より大事ですよね。特にニューバランスはその快適さでファンが多いブランドですが、中でも“M1700”は別格と語られることが多いモデルです。
今回は、ニューバランスM1700の履き心地を徹底的に掘り下げ、クッション性や安定感、実際の使用感まで、リアルな体験をもとに詳しく解説します。
M1700とは?ニューバランスのフラッグシップにふさわしいモデル
ニューバランスのニューバランスM1700は、1999年に登場した「1000番台シリーズ」の最上位モデル。
「スニーカーのロールスロイス」とも呼ばれたニューバランスM1300の系譜に連なるハイエンドモデルとして設計され、当時のテクノロジーを惜しみなく投入した1足です。
ミッドソールにはABZORB(アブゾーブ)とENCAP(エンキャップ)を組み合わせた構造を採用し、衝撃吸収と安定性を両立。さらに、N-Durance(エヌデュランス)によってヒール部分の耐摩耗性も高められています。
発売当初の価格は3万円台後半。スニーカーとしては高価でしたが、それだけの価値がある「履き心地最優先モデル」として高く評価されてきました。
履いた瞬間にわかる、柔らかすぎない極上クッション
ニューバランスM1700を履くと、まず感じるのが足を包み込むようなクッション感です。
ヒール部分にはABZORBが搭載されており、着地時の衝撃をしっかり吸収。ふかふかしすぎず、沈み込みながらも反発を感じる絶妙なバランスが取れています。
一般的な柔らかいスニーカーだと、歩くたびに沈んで安定感を失うことがありますが、ニューバランスM1700は違います。ENCAP構造によってクッションの芯がぶれず、どんな地面でも安定した重心移動が可能。
実際に履いてみると「足が勝手に前に進むようなスムーズな感覚」があり、着地から蹴り出しまでの流れが非常に自然です。
また、長時間歩いても疲れにくいのが特徴。日常の通勤や通学、さらには旅行や立ち仕事でも快適さを維持できます。
柔らかすぎず硬すぎない――その“絶妙な中間点”が、ニューバランスM1700の履き心地を特別なものにしています。
安定感とホールド性――足を支える安心感が段違い
ニューバランスM1700の魅力は、クッション性だけではありません。
履いた瞬間から感じる「足をしっかり包み込む安定感」も大きなポイントです。
ENCAPによる安定構造と、がっしりしたヒールカウンターが足全体をホールド。着地のたびに左右のブレが少なく、特に踵の安定感は抜群です。
ランニングシューズのような柔らかいモデルだと不安定になりがちな場面でも、ニューバランスM1700は安心して一歩を踏み出せます。
アッパー素材には上質なスエードとメッシュを組み合わせた構造を採用。柔軟性がありながらも、型崩れしにくく、長く履いても安定したフィット感を保ちます。
特に足幅が広めの人にはこのホールド感が心地よく、締め付け感よりも“守られている”という安心感を与えてくれるのです。
フィット感とサイズ選びのポイント
ニューバランスM1700は「やや小さめの作り」と言われることが多く、普段より0.5cmアップして選ぶとちょうど良いケースが多いです。
特に日本人の足型は甲高・幅広傾向があるため、試着してフィット感を確かめるのがおすすめです。
履いた瞬間はややタイトに感じても、スエードが足に馴染むことで自然なフィットへと変化します。
逆に大きすぎるサイズを選ぶと、せっかくの安定感やホールド性が損なわれてしまうので注意が必要です。
紐をしっかり締めて踵を固定すると、ニューバランスM1700の“真価”が発揮されます。
立ち仕事や長時間歩くシーンでも、踵が浮かず、足全体でクッションを感じる安定した履き心地を維持できるでしょう。
長時間履いても疲れにくい理由
ニューバランスM1700の履き心地を語る上で外せないのが、長時間使用時の快適さです。
ソール全体のクッションバランスと、包み込むようなアッパー構造により、長時間歩いても足裏の疲労が蓄積しにくい設計になっています。
実際に何時間も履いて歩いた後でも、「足の裏が痛くならない」「膝や腰に響かない」と感じる人が多いです。
これは、衝撃吸収材ABZORBが踵だけでなく前足部にも使われているため、つま先の蹴り出しまで滑らかにサポートしているからです。
一方で、ニューバランスM1700はソールがやや厚めのため、慣れるまでは若干の重さを感じる場合もあります。
ただ、その分クッションの沈み込みが深く、地面からの突き上げを感じにくいので、トータルで見ると疲労感は少ないスニーカーです。
経年変化と耐久性――長く履くほど“味”が出る
ニューバランスM1700は素材・構造ともにしっかりしており、長く履けるモデルです。
ただし、3年以上経過するとソールの加水分解やクッションの劣化が進むことがあります。
それでも、ニューバランスM1700はソールの張り替えが可能なため、メンテナンス次第で長く愛用できるのが大きな魅力です。
スエードやメッシュの質感は経年とともに柔らかさが増し、履き始めよりも足に馴染んでくる感覚があります。
定期的に防水スプレーや専用ブラシでケアすれば、見た目の美しさも保てます。
「高価だけど、それ以上の価値がある」――そう感じさせる理由は、履き心地の良さが何年経っても色あせないからです。
デザインと履き心地のギャップも魅力のひとつ
初めて見ると「少し重厚」「安全靴っぽい」と思う人もいるかもしれません。
しかし、実際に履いてみるとその印象は一変します。
見た目の無骨さとは裏腹に、足を包み込む柔らかさとスムーズな重心移動に驚かされるでしょう。
ボリューム感のあるシルエットは、スタイルによってはむしろ存在感を発揮します。
スラックスやデニム、ジョガーパンツとの相性も良く、街履きでも十分おしゃれにまとまるデザイン。
履き心地と見た目のギャップが“ハマる”と、ニューバランスM1700が手放せなくなる人が多いのも納得です。
他モデルとの比較でわかるM1700の実力
ニューバランスの定番モデルであるニューバランスM1300やニューバランスM1500、ニューバランスM1600と比べても、ニューバランスM1700の履き心地は群を抜いています。
特にクッションの厚みと安定感のバランスは絶妙で、長距離を歩くとその違いが明確にわかります。
ニューバランスM1300が“柔らかく包み込む”履き心地なら、ニューバランスM1700は“衝撃を吸収して推進力に変える”タイプ。
また、ニューバランスM850などと比べても、アウトソールの滑りにくさや着地の安定感はニューバランスM1700の方が上です。
「ニューバランス1300JPが手に入らないならニューバランスM1700で満足できる」という声も多く、実際に履き比べたユーザーからも高評価を得ています。
つまりニューバランスM1700は、ニューバランスが培ってきた快適性の“完成形”ともいえる一足なのです。
注意点と購入時のチェックポイント
ニューバランスM1700を選ぶ際に気をつけたいのは、サイズとメンテナンスです。
- サイズ感は小さめ:普段より0.5cm上げるとジャストなことが多いです。
- 素材ケアが大事:スエード部分は汚れやすいので、防水スプレーとブラッシングを習慣に。
- 保管環境に注意:湿気による加水分解を防ぐため、通気の良い場所で保管を。
- 重さを確認:軽さよりも安定感を重視した構造なので、試着してバランスを確かめましょう。
これらを意識するだけで、ニューバランスM1700の履き心地を最大限に活かすことができます。
ニューバランスM1700の履き心地まとめ
ニューバランスM1700は、履き心地をとことん追求したフラッグシップモデル。
ABZORBによる柔らかなクッションとENCAPによる安定構造が、他のスニーカーでは味わえない快適さを生み出しています。
長時間履いても疲れにくく、足を包み込むようなフィット感はまさに“極上”。
見た目はやや無骨でも、履いてみればその印象が一変します。
価格以上の快適性と満足感を求めるなら、ニューバランスM1700は間違いなく有力な選択肢です。
「ニューバランスM1700の履き心地」は、同ブランドの歴史を体現した完成形――一度履けば、その理由がきっとわかるはずです。


