ニューバランスの「992」と「993」は、スニーカー好きなら一度は気になる存在ですよね。どちらも名作と呼ばれるモデルで、見た目も似ているため「違いは何？」「履き心地はどっちがいいの？」と迷う方も多いはず。この記事では、実際のレビューや構造面の特徴を踏まえて、両モデルの履き心地を徹底的に比較していきます。
992と993の違いをざっくり整理
まず前提として、992と993は「New Balance 99Xシリーズ」の中でも兄弟のような関係です。
992は2006年に登場し、993はその2年後の2008年に発表されたモデル。つまり、993は992の後継として開発された進化版という位置づけです。
どちらも「Made in USA」ラインに属しており、素材・クッション性・安定性といった品質はトップクラス。
992が持つクラシカルでボリューム感のあるデザインを継承しながら、993ではより軽量化とクッション性能の改良が図られています。
外観の違いはわずかですが、履き心地には確かな差が感じられるのがこの2足の面白いところです。
ニューバランス992の履き心地：安定感と重厚なクッション
992は、伝統的なデザインと確かな履き心地で人気を集めるモデル。
その最大の特徴は「安定感のあるクッション性」です。
ミッドソールには「ABZORB SBS」と「C-CAP」「ENCAP」など複数の素材を組み合わせた多層構造を採用。
これにより、足裏全体に柔らかな沈み込みを感じつつも、しっかりと支えてくれるバランスが実現しています。
履いた瞬間はやや硬めの印象を持つ人もいますが、歩き続けるとクッションが足に馴染み、次第に安定感の心地よさが際立ちます。
特にかかと部分の沈み込みが少ないため、立ち仕事や長時間歩く日でも疲れにくいという声が多く見られます。
また、アッパーには上質なピッグスウェードとメッシュが使われ、柔らかく足を包み込むフィット感が魅力。
通気性と耐久性のバランスもよく、シーズン問わず快適に履けるのもポイントです。
ニューバランス993の履き心地：柔らかさと反発力の両立
一方の993は、992の良さを残しながらさらに快適性を高めたアップデートモデル。
最大の進化は「ABZORB DTS（Dynamic Transition System）」という新しいクッション構造の採用です。
このシステムは、かかとからつま先への重心移動をスムーズにし、より自然な歩行をサポートしてくれます。
足を踏み出した瞬間に感じる“スッと前に出る”感覚は、992にはない滑らかさ。
同時にクッション素材の柔らかさも強化され、足裏全体がふんわりと包まれるような履き心地です。
実際のレビューでも「スリッパのような快適さ」「箱から出してすぐ馴染む」といった声が多く、履き始めから柔らかく感じる人がほとんど。
長時間の歩行でも足裏にストレスを感じにくく、日常使いにぴったりの設計です。
安定性・フィット感の比較：992は安定重視、993は快適重視
両モデルの履き心地を分ける大きなポイントは「安定性」と「柔らかさ」のバランスです。
992は、やや硬めのミッドソールと広めのアウトソール設計により、安定感が際立ちます。
歩行中に足がブレにくく、どっしりと地面を捉えるような感覚。
そのため、体重移動がしやすく、姿勢を保ちやすい印象があります。
特に「歩きやすいけど沈みすぎないスニーカーが好き」という方にはピッタリです。
993は、やや柔らかめのクッションで足裏の接地感が優しく、反発力も感じやすい構造。
992に比べてヒールの高さが若干あり、ふんわりとした乗り心地が特徴です。
足への衝撃を吸収しつつも、次の一歩を軽快に出せる設計になっています。
サイズ感についても微妙な違いがあり、993の方がややゆったりめ。
幅広の足や甲が高い人には993がフィットしやすく、標準的な足型の人には992がちょうど良いと感じるケースが多いようです。
普段使いでの快適性：993がやや優勢
普段履きとしての快適性を重視するなら、総合的に見ると993に軍配が上がります。
理由は、クッションの柔らかさと重心移動のスムーズさ。
通勤や通学、街歩き、旅行など、長時間履いても疲れにくいのは大きなメリットです。
また、993は履き始めから足に馴染む柔らかさがあり、いわゆる“慣らし期間”がほとんど不要。
一方で992は履くほどに馴染んでくるタイプで、初期はやや硬さを感じる人もいます。
ただ、その分992のほうが足元の安定感が強く、姿勢を支えてくれる印象もあるため、立ち仕事などでは992を好む人も少なくありません。
デザイン・素材の印象も履き心地に影響
履き心地を左右する要素として、素材とデザインも見逃せません。
992は、肉厚なスウェード素材と厚めのタンが特徴的。
そのため全体的にホールド感があり、足を包み込む安心感があります。
スニーカーとしての存在感も強く、やや重厚な印象を与えます。
993は、アッパーのパネル構成がシンプルで、見た目が少しスリム。
通気性が高く、軽快な印象を受けます。
重量面では大きな差はないものの、履いた感覚としては993の方が軽く感じる人が多いです。
素材感やデザインの違いは、単なる見た目だけでなく「足を包む感触」にも影響するため、好みによって選び分けるのが理想です。
こんな人には992、こんな人には993がおすすめ
両モデルの特徴を踏まえて、どんな人に向いているかをまとめてみます。
992がおすすめの人
- 安定感のあるしっかりした履き心地が好き
- クッションが沈みすぎない方が好み
- デザインの重厚感を重視したい
- 長時間立つ仕事や歩行で姿勢を保ちたい
993がおすすめの人
- 柔らかくて履いた瞬間から快適なスニーカーが好き
- 歩行時の軽快さや反発感を求める
- 幅広・甲高の足型でゆとりを持って履きたい
- 普段使いや旅行など、長時間の歩行で疲れにくさを重視
どちらも「ニューバランスらしい上質な履き心地」を備えているので、最終的には自分の足型や好みで選ぶのがベストです。
ニューバランス992とニューバランス993の履き心地比較まとめ
ニューバランス992とニューバランス993は、どちらも名作の名にふさわしい快適スニーカーです。
992は安定感と重厚な作りが特徴で、しっかりとした足元を求める人に最適。
993は柔らかく軽やかな履き心地で、毎日の相棒として活躍する万能タイプです。
「よりソフトな履き心地」を求めるなら993、
「安定した着用感とクラシックなデザイン」を重視するなら992を選ぶと後悔は少ないでしょう。
どちらを選んでも、履くほどに足に馴染み、長く愛用できる1足になるはずです。
ニューバランスらしい快適性を楽しみながら、自分にぴったりの履き心地を見つけてください。
