スニーカー選びで「履き心地」と「価格のバランス」を重視する人にとって、ニューバランス373は見逃せない存在だ。シンプルな見た目と手に取りやすい価格で人気を集めるこのモデル。実際の履き心地や快適性はどうなのか、口コミや特徴をもとに徹底的に検証していこう。
ニューバランス373とは?クラシックデザインに隠れた魅力
ニューバランス373は、同ブランドの中でも“クラシックシリーズ”に属する定番モデル。デザインはどこかレトロでありながらも、街にも馴染むモダンさを備えている。価格帯は7,000円前後と比較的リーズナブルで、「初めてのニューバランス」にも選ばれやすい。
このモデルの特徴は、シンプルな構造にある。ミッドソールにはEVA素材を採用。上位モデルのニューバランス574などがENCAP構造(EVAをポリウレタンで包み込む仕様)を採用しているのに対し、ニューバランス373はEVA単体のソールで軽さを重視している。そのため、履いた瞬間から軽やかで、長時間歩いても疲れにくいと感じる人が多い。
アッパーにはスエードとメッシュ素材が組み合わされ、通気性と耐久性を両立。デザイン面でも落ち着いた印象があり、どんなファッションにも合わせやすい。
実際の履き心地は?口コミでわかる快適性の実態
軽くて歩きやすいという声が圧倒的
多くのユーザーがまず口を揃えるのが「軽さ」。28cmサイズで約230gという軽量設計は、他のスニーカーと比べてもかなり軽い部類に入る。そのため通勤・通学・買い物など、日常的なシーンで活躍するとの声が多い。
「クッション性と靴の柔らかさ、フィット性と軽さのバランスが良く、長時間歩いても疲れにくい」と評価するレビューもある。靴底の傾斜が滑らかで、足運びが自然に感じられる点も快適性を支えている。
柔らかい履き口で靴擦れしにくい
かかと部分のクッション性も高評価を得ている。履き口やヒールカップが柔らかく、初日から違和感なく履けるという意見が多い。「履き慣らしがいらない」「最初から足になじむ」という感想もあり、スニーカー初心者にも優しい作りだ。
足にぴったりフィットする感覚
ニューバランスらしい「フィット性の高さ」も健在だ。Dワイズ(標準)や2E(やや広め)など、幅に合わせたサイズ展開があり、自分の足型に合った一足を選べる。ただし、やや細身の作りであるため、幅広・甲高の人は0.5cm大きめを選ぶと快適に履けるとの声が多い。
反面、クッション性は控えめとの意見も
軽さを重視したEVAソールの特性上、上位モデルに比べるとクッション性は控えめだと感じる人もいる。特に「長時間歩くと少し疲れる」「かかとに負担を感じる」という意見も見られる。
このあたりは「日常使いがメインか」「長距離を歩く機会が多いか」で印象が分かれるポイントだ。
とはいえ、「普段の通勤や街歩き程度なら十分快適」「価格を考えれば十分なクオリティ」と評価するユーザーが多い。つまり、コスパ重視の人にとっては最適なバランスといえる。
サイズ選びとフィット感のコツ
ニューバランス373を快適に履くには、正しいサイズ選びが重要だ。
日本人の足型は比較的幅広・甲高であるため、細めのDワイズでは窮屈に感じる場合がある。レビューを見ても「0.5cm上げるとちょうど良い」「普段よりハーフサイズ上でぴったりだった」という意見が目立つ。
また、ソックスの厚みでも印象が変わる。厚手の靴下を履くなら少し余裕のあるサイズを選び、薄手中心なら通常サイズでも問題ないだろう。履き始めはやや硬く感じても、スエード素材が柔らかくなじむため、数回の使用でフィット感が増すケースが多い。
EVAミッドソールの履き心地を支える仕組み
373の軽さと快適さを支える要素が、EVAミッドソールだ。
EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)は弾力性と軽量性に優れた素材で、歩行時の衝撃を和らげてくれる。ただし、衝撃吸収力は上位モデルのENCAP構造やABZORB搭載モデルよりも控えめ。そのため「ふかふかした履き心地」を求める人には少し物足りなく感じるかもしれない。
逆に、EVA単体のメリットは「軽くて柔らかい」「屈曲性が高い」という点。街歩きや短時間の外出では、むしろこの軽快さが快適に感じられるはずだ。
ニューバランス574・ニューバランス996との違い
373を語る上でよく比較されるのが「ニューバランス574」と「ニューバランス996」だ。
ニューバランス574はENCAP構造によるクッション性が高く、やや重めで安定感がある。ニューバランス996はC-CAPとENCAPの組み合わせで、よりしっかりとした履き心地と耐久性を持つ。
それに対してニューバランス373は、軽さとシンプルさを追求したモデル。長時間の歩行やランニングよりも、日常使いに最適化されている。
つまり、「一日中立ちっぱなしの仕事」や「旅行などの長時間歩行」には574・996が向くが、「通勤や休日の外出」など普段使いには373の方が軽快で快適という棲み分けができる。
コスパの良さはニューバランス随一
ニューバランス373の魅力を語る上で外せないのが、やはり“コスパ”だ。
7,000円台でニューバランスらしいデザインと快適性を味わえるモデルは、そう多くない。スニーカーを頻繁に履き替える人や、複数カラーを揃えたい人にとっては非常にコスパが良い。
また、カラーバリエーションも豊富で、グレーやネイビーといった定番色に加え、ベージュ・バーガンディ・オリーブなどファッションに合わせやすいカラー展開が魅力。どんな服装にもなじみやすく、「毎日履ける」という意味でもコスパの高さにつながっている。
口コミから見るリアルな評価
実際の購入者レビューをいくつか見てみると、以下のような意見が目立つ。
- 「デザインがシンプルで合わせやすく、履き心地も申し分ない」
- 「軽くて通気性が良く、長時間の歩行でも問題なし」
- 「クッションが少し硬めだけど、この値段なら文句なし」
- 「雨の日は少し滑りやすいので注意が必要」
- 「細めの作りなのでワンサイズ上げたらぴったりだった」
このように、概ね高評価ながらも、使用環境や足型によっては注意点もあることが分かる。
つまり、373は「誰にでも完璧に合う靴」ではなく、「自分の用途を理解して選べば非常に満足度の高い靴」なのだ。
どんな人におすすめか?
ニューバランス373が特におすすめできるのは、以下のような人たちだ。
- 軽くて歩きやすいスニーカーを探している
- ニューバランス初心者で、まずは定番モデルを試したい
- 通勤・通学・買い物など日常使いが中心
- コスパを重視して複数カラーを楽しみたい
- シンプルで服を選ばないデザインが好き
一方、長距離ウォーキングや立ち仕事でクッション性を重視する場合は、ニューバランス574やニューバランス996などの上位モデルを検討すると良い。
ニューバランス373の履き心地を総括
ニューバランス373の履き心地は、「軽くて柔らかい」「日常使いに最適」という点で非常に高評価だ。
上位モデルのような高反発クッションはないものの、その分だけ軽量で扱いやすく、履く頻度が高くなる“ちょうど良さ”を持っている。
デザインもシンプルで、どんなスタイルにもマッチ。値段以上の満足感が得られる一足だ。
もちろん足型や用途によっては合う・合わないがあるが、ニューバランスらしい快適性を気軽に体験できる点は大きな魅力といえる。
ニューバランス373 履き心地まとめ
結論として、ニューバランス373は“日常を快適にしてくれるコスパモデル”だ。
軽さと程よいクッション、そして柔らかいフィット感。これらが絶妙なバランスで融合している。通勤や街歩きなど、日々のライフスタイルに寄り添う一足として、自信を持っておすすめできる。
履き心地の良さとコスパの高さを両立したこのモデルは、これからスニーカーを選ぶすべての人にとって、有力な選択肢になるだろう。


