「安全靴って、どこのメーカーを選べばいいんだろう？」
現場で働く人なら一度は考えたことがある疑問ですよね。国内だけでも数十社、海外を含めるとさらに多くのブランドが安全靴を展開しています。この記事では、主要な安全靴メーカーを一覧で整理し、それぞれの特徴や選び方のポイントをわかりやすく紹介します。
国内の人気安全靴メーカーを知ろう
まずは、日本国内で信頼を集める代表的なメーカーから。老舗ブランドからスポーツ系まで、どれも強みが異なります。
シモン
安全靴の定番といえば、やはりシモン。1948年創業の老舗メーカーで、日本の現場を長年支えてきたブランドです。
JIS規格に適合したモデルを多数展開し、品質管理も徹底。タイや中国など海外にも生産拠点を持ち、安定した供給体制が強みです。耐久性を求めるプロユーザーにとって、まず候補に入るメーカーです。
ミドリ安全
「安全」と名のつく会社名の通り、保護具全般を扱う総合メーカー。作業服からヘルメット、手袋までトータルで安全を支えるブランドです。
靴に関しては、滑りにくく疲れにくい独自ソール構造や、つま先の樹脂先芯モデルなどバリエーションが豊富。現場のニーズをよく理解したラインナップが魅力です。
アシックス
スポーツブランドとして有名なアシックスも、安全靴市場では上位に入ります。
ランニングシューズで培ったフィット感と軽量性を、安全靴にも応用。通気性や屈曲性に優れたモデルが多く、「長時間履いても疲れにくい」と人気です。スポーティな見た目で若い作業者からの支持も厚いです。
ミズノ
同じくスポーツ系ブランドのミズノも近年注目を集めています。
日本人の足型に合わせた設計でフィット感が高く、デザインも洗練されています。クッション性の高いソールやBoaダイヤル式モデルなど、機能性を追求したラインも豊富。仕事とスタイルを両立したい人におすすめです。
丸五・タルテックス・ジーベックなど専門系ブランド
作業靴専門ブランドも国内には数多く存在します。
「丸五」は地下足袋で知られる老舗で、柔軟な履き心地が特徴。「タルテックス（TULTEX）」はAITOZが展開し、コスパの良さとデザイン性で人気。「ジーベック（XEBEC）」は軽量・滑りにくいモデルを多数ラインアップ。
いずれも機能重視で現場からの信頼が厚いブランドです。
海外の有名安全靴メーカーと特徴
続いて、世界で高い評価を得ている海外ブランドも見ていきましょう。
ヨーロッパを中心に、安全靴文化の歴史が長いメーカーが多く存在します。
バタ・インダストリアルズ
チェコ発祥の世界的靴メーカー「Bata」の安全靴ブランドです。
欧州の安全規格に対応したモデルを多数展開し、快適性とデザイン性を両立。ヨーロッパやアジアで広く流通しており、グローバルスタンダードの安全靴として知られています。
コフラ
イタリアのCOFRAは、高品質で頑丈な安全靴を製造する老舗メーカー。
耐久性やデザイン性に優れ、建設・製造業などハードな環境でも安心して使える設計が特徴です。ヨーロッパでは定番ブランドのひとつです。
エルテン
ドイツ発のエルテンは、快適さと保護性能を高い次元で両立させたブランド。
通気性に優れた素材や、解剖学的に設計されたインソールなど、科学的なアプローチで履きやすさを追求しています。ヨーロッパの安全靴規格（EN ISO 20345）に準拠したモデルを多数展開。
ハネウェル／オリバー
アメリカのハネウェルは、産業用安全具の世界的企業。安全靴だけでなく、手袋・ヘルメット・防護服なども総合的に扱っています。
傘下ブランドのオリバー（オーストラリア発）は、耐熱・耐油・防水性能に優れた高機能モデルを展開。重作業や海外現場にも対応する実力派です。
ディアドラ・ユーティリティ
イタリアのスポーツブランド、ディアドラの安全靴ライン。
スタイリッシュなデザインと軽快な履き心地で「安全靴っぽくない」と話題に。建設現場だけでなく、イベント設営や物流など軽作業でも人気があります。
プーマなどスポーツブランド系安全靴が人気の理由
ここ数年、アシックスやミズノ、プーマといったスポーツブランド系の安全靴が人気を集めています。
その理由は明快で、「軽くて履きやすい」「デザインがかっこいい」から。従来の無骨な安全靴とは違い、スニーカー感覚で履けるのが魅力です。
特にアシックスのBoaモデルや、ミズノのワーキングシューズシリーズなどは、スポーツシューズ技術を応用しており、通気性・反発力・安定性のバランスが取れています。
仕事終わりにそのまま外出できるデザイン性も、現場の若年層から支持される理由のひとつです。
安全靴メーカーの選び方ポイント
メーカーが多すぎて迷う場合は、次の基準を意識して選ぶのがおすすめです。
- 規格の確認
国内なら「JIS T8101」、海外モデルなら「ISO 20345」など、安全規格に適合しているかを必ずチェック。 - 使用環境との相性
室内作業か屋外作業か、油や水に触れるかなど、用途に合った素材・ソールを選びましょう。 - 履き心地・軽量性
一日中履くものなので、軽さとフィット感は非常に重要。スポーツブランド系はこの点に優れています。 - デザイン・カラー展開
最近は女性向けやカラーバリエーション豊富なモデルも増えています。見た目のモチベーションも大切です。 - コストパフォーマンス
国内ブランドは品質重視、海外製は価格重視の傾向があります。長く履くなら耐久性も含めて比較を。
国内ブランドと海外ブランド、どっちが良い？
「国産と海外製、どちらがいいの？」という質問もよくあります。
結論から言えば、どちらにも一長一短があります。
国内ブランドは、日本人の足型に合わせた設計や、アフターサポートの充実が魅力。
一方で海外ブランドは、グローバル規格に基づいた高保護モデルや、コストパフォーマンスの高さが強みです。
作業内容や求める機能によって選び分けるのがベストです。
「重作業で信頼性重視ならシモンやミドリ安全」「軽快に動きたいならアシックスやプーマ」など、使用シーンをイメージして選ぶと失敗しません。
今後注目のトレンド
安全靴市場では、近年いくつかの新しい流れが生まれています。
- Boaダイヤル式モデル：脱ぎ履きが簡単でフィット感を調整しやすい。
- 軽量・通気モデルの進化：夏場の作業や長時間勤務にも快適。
- 女性・ユニセックスラインの拡大：カジュアルに履けるデザインが増加。
- 防水・防滑性能の向上：雨天や屋外現場でも安心。
これらの技術革新を取り入れているメーカーを選ぶことで、より快適で安全な現場環境が実現します。
安全靴メーカー一覧まとめ｜国内外の有名ブランドと特徴を徹底比較
ここまで紹介したように、安全靴メーカーは国内外を合わせて非常に多彩です。
「保護性能を重視するならシモンやミドリ安全」、「履き心地やデザイン性を求めるならアシックス・ミズノ・プーマ」、「コスパ重視ならタルテックスや海外ブランド」など、用途や好みに合わせて選ぶことがポイントです。
現場での安全性を守るのはもちろん、毎日の仕事を少しでも快適にするために。
あなたに合ったメーカーと一足を、ぜひ見つけてください。
