ニューバランスと聞くと、多くの人がスニーカーやスポーツウェアを思い浮かべると思います。しかし実は、ブランドの根底には「人々の生活を豊かにする」という理念がしっかり根づいており、その考え方は採用にも深く反映されています。今回は、ニューバランスの新卒採用の最新動向について、募集概要から選考フロー、求める人物像まで詳しく解説していきます。
ニューバランスジャパンという企業の特徴
ニューバランスジャパンは、アメリカの老舗ブランド「New Balance」の日本法人です。日本市場においては、スニーカー販売だけでなく、直営店運営やブランドマーケティング、ECサイト管理など幅広い事業を展開しています。
本社は東京都千代田区神保町にあり、従業員数は400名ほど。外資系企業でありながら、日本の文化に合わせたきめ細やかなブランド展開を行っているのが特徴です。
さらに、ニューバランスジャパンでは「ブランドアンバサダー」という意識を社員全員が共有しています。単に製品を売るのではなく、「ブランドの価値をお客様に体験として伝える」ことを重要視しているため、採用においてもこの姿勢に共感できる人材が求められています。
新卒採用の募集概要と最新傾向
ニューバランスの新卒採用は、例年「全学部・全学科」を対象に行われています。文系・理系問わず、スポーツやファッションに興味がある学生であれば応募可能です。
2026年卒の募集データによると、採用予定人数は16〜20名程度とされています。採用人数としては比較的小規模ですが、その分、ひとりひとりのポテンシャルを丁寧に見極める姿勢が感じられます。
募集職種は大きく分けて2つです。
- 店舗運営職（店長候補・店舗スタッフ）
- 本社職（マーケティング、営業、商品企画、MDなど）
どちらの職種も、ブランド理解やお客様への姿勢を重視しているため、学生時代の経験や価値観が重要な判断材料になります。
また、ニューバランスは外資系ということもあり、英語力や海外経験を持つ学生を積極的に採用する傾向があります。実際に「海外留学経験者歓迎」「英語を使う機会あり」といった記載も見られます。グローバルな舞台で活躍したい人にとっては、挑戦のしがいがある環境です。
選考フローの全体像
ニューバランスの新卒採用フローは、比較的シンプルですが丁寧です。
基本的な流れは以下の通りです。
- エントリー（マイナビや公式サイトから）
- 書類選考（エントリーシート・履歴書）
- 一次面接（オンラインまたは対面）
- 適性検査・筆記試験（職種により実施）
- 最終面接（本社にて対面）
グループディスカッションは実施されないことが多く、個人面接を中心に行われます。学生ひとりひとりの考え方やキャリア意識をじっくり聞くスタイルです。
一次面接では「自己紹介」と「志望動機」の他、「ニューバランスというブランドをどう捉えているか」「入社後にどんな価値を提供したいか」といった質問がよく出ます。面接官は穏やかな雰囲気の中にも、学生の本質を見抜こうとする姿勢があり、いわゆる“圧迫”のような雰囲気は少ないようです。
書類選考とエントリーシートのポイント
書類選考では、いわゆる「型にはまった自己PR」よりも、「自分の体験をブランドと結びつけて語れるか」が重視されます。
たとえば、スポーツチームでの経験を通じて感じたチームワークの大切さや、部活で培ったリーダーシップなどを、ニューバランスの理念と関連づけると効果的です。
また、ブランドへの理解を示すために「なぜニューバランスなのか」という軸を明確にすることが重要です。
単に「靴が好きだから」ではなく、「ニューバランスが提案する“機能美”や“持続可能なものづくり”に共感した」など、理念面での共鳴を示すと説得力が増します。
さらに、語学力をアピールする学生は、どのようにグローバル環境で貢献したいかを具体的に描くと良いでしょう。単に「英語が話せる」よりも、「海外の顧客にもブランドの魅力を発信したい」というように、企業視点で語ることが鍵です。
面接で見られるポイントと対策
面接で重視されるのは、第一に「ブランドへの共感」、第二に「お客様に寄り添う姿勢」です。
ニューバランスは単なる販売職ではなく、ブランドのストーリーテラーのような役割を社員に求めています。そのため、「ニューバランスを履くお客様がどんな気持ちになるか」を想像できる人ほど評価が高い傾向にあります。
また、店舗職志望の場合、「チームでの協働」や「現場対応力」も大きな評価基準です。店頭での接客は、ブランドの顔となる仕事。相手の立場を理解し、丁寧に対応できる人が歓迎されます。
一方、本社職志望者は「論理的思考力」と「柔軟な発想力」の両立が求められます。マーケティングやMD、商品開発の職種では、数字をもとに考える力と同時に、ブランドの世界観を大切にする感性も問われます。
採用数・定着率から見える企業姿勢
ニューバランスジャパンの採用データを見ると、過去3年間の定着率は100％。離職者がほとんどいないという事実は、働きやすさの証といえます。
2025年採用では26名（男性16名、女性10名）が入社しており、前年よりも大幅な増員でした。採用枠の拡大からも、事業拡大と組織強化への意欲がうかがえます。
さらに、外資系でありながら日本独自の風土を大切にする文化もあります。
社員の口コミでは、「ブランドへの誇りを持って働ける」「お客様とブランドをつなぐやりがいがある」といった声が多く、社員同士の連携も良好なようです。
応募前に知っておきたい注意点
年度によっては新卒採用を実施しない年もあります。実際に、2024年度は新卒採用を見送ったとの発表がありました。そのため、応募を検討している学生は、必ず公式採用ページをチェックすることが大切です。
また、募集開始時期が他社より遅い傾向があるため、こまめな情報収集が欠かせません。
エントリーが始まる前には、オープンカンパニー（会社説明会）やインターンシップが開催されることがあります。ここでは社員と直接話せる機会があり、企業理解を深める絶好のチャンスです。
ブランド理念や事業構造について質問し、自分の価値観と合うかどうかを確かめておくと、面接時の発言にも説得力が出ます。
ニューバランスが求める人物像
ニューバランスが求めるのは、「ブランドの価値を自分の言葉で語れる人」です。
そのため、ブランドを単に“商品”として捉えるのではなく、“文化や生き方を表すもの”として理解していることが大切になります。
また、「チームで働くことを楽しめる人」「変化を前向きに受け入れられる人」も歓迎されます。
ニューバランスの店舗運営やマーケティングでは、日々状況が変化します。お客様の動向やトレンドを敏感に察知し、柔軟に対応する力が欠かせません。
さらに、ブランドが掲げるサステナビリティへの理解も評価ポイントの一つです。環境配慮や持続可能な社会づくりに興味を持っている人は、その姿勢を自己PRに組み込むと良いでしょう。
面接を突破するための準備のコツ
面接に臨む際は、「ニューバランスの理念を自分の言葉で説明できるか」を意識してください。
企業研究では、ブランドの公式サイトや採用ページに掲載されている「Purpose（パーパス）」や「Core Value（コアバリュー）」を読み込みましょう。
さらに、実際の店舗に足を運び、店員の接客やディスプレイを観察するのもおすすめです。どんなお客様層が多いのか、どんな言葉で商品を紹介しているのかを自分の目で見ることで、よりリアルな志望動機が作れます。
最後に、「自分の将来像」を語れるようにしておくこと。ニューバランスは“長く働ける会社”として知られており、入社後のキャリアビジョンを明確に描いている人ほど印象が良いです。
ニューバランスの新卒採用最新動向を踏まえて
ここまで、ニューバランスの新卒採用に関する最新情報を詳しく紹介しました。
採用人数の拡大やグローバル志向の強まり、定着率の高さなどを見ると、ブランドとしても企業としても非常に安定した成長段階にあることが分かります。
一方で、選考は決して易しくありません。ブランド理解と自分の価値観をどれだけ結びつけられるかが合否の分かれ目です。
「ニューバランスの理念に共感し、自分もその一部として貢献したい」と本気で思える人こそが、内定をつかむことができるでしょう。
採用情報は年度ごとに変動しますが、チャンスは必ず訪れます。ブランドが好きで、自分の可能性を試したい人は、ぜひ次の募集に向けて今から準備を始めてみてください。
