ファッションに敏感な人なら、今季のバレンシアガのサンダルがちょっとした話題になっているのをご存知かもしれません。というのも、長年ブランドを牽引してきたデムナが退任し、新たにピエールパオロ・ピッチョーリがクリエイティブ・ディレクターに就任。そのデビューコレクションとなる2026年春夏シーズンで、バレンシアガのサンダルがこれまでとはまったく違う顔を見せているんです。
今回は、最新ランウェイで披露されたトレンドを深掘りしながら、バレンシアガのサンダルが今どう変わろうとしているのか、そして私たちのワードローブにどう取り入れられるのかを、会話するような感覚でお届けします。
バレンシアガのサンダル、2026年春夏は「フリップフロップ」が主役
2026年春夏コレクションでまず目を引いたのは、バレンシアガのサンダルが「ビーチサンダル」、つまりフリップフロップをベースにしていることです。
え、あのバレンシアガがビーサン?と思うかもしれません。でも、ただのビーサンじゃないんです。ランウェイを歩くモデルたちは、フリンジがたっぷりあしらわれたサテン素材のストラップや、深みのあるベルベットで仕立てられたフリップフロップを履いていました。しかもそれを、アップリケが煌めくホワイトのコラムドレスや、ボリュームたっぷりのラッフルスカートと合わせているんです。
つまり、これまで「くつろぎ」や「プールサイド」の象徴だったビーチサンダルを、夜のパーティーシーンやフォーマルな場に連れ出す。そんな大胆な提案が、新生バレンシアガの最初のメッセージになっています。
履きこなすなら知っておきたい、3つの注目ディテール
バレンシアガのサンダルをただ「高いビーサン」で終わらせないために、どんなディテールが詰まっているのか見ていきましょう。
反り上がったつま先がつくる、唯一無二の存在感
今季のバレンシアガのサンダルで最も特徴的なのが、つま先が極端に反り上がった「ポインテッド・アップターンド・トゥ」です。正面から見るとちょっとユーモラスで、横から見ると彫刻のようなラインを描く。このシルエットが、足元に異次元のアクセントを加えてくれます。
普通のサンダルでは絶対に出せない存在感なので、シンプルなパンツスタイルに合わせるだけで、一気に今っぽい雰囲気に仕上がりますよ。
厚底だけじゃない、アートのようなソール構造
バレンシアガといえば厚底、というイメージを持っている方も多いはず。今回もプラットフォームソールは健在ですが、ただ分厚いだけじゃないんです。ソールの後ろ側に小さな窪み、つまり「ディボット」が施されていて、歩くたびにちらりと見える遊び心が光ります。
ジュエルトーンのベルベットや、ブラックソールにホワイトストラップといったコントラストカラーの組み合わせも新鮮で、足元をアート作品のように見せてくれます。
サテンとベルベットが纏う、昼と夜の境界線
素材感も見逃せません。光沢のあるサテンは、デイタイムの装いにさりげない華やかさをプラス。深い色味のベルベットは、夕方以降のシーンにぴったりです。どちらも「リラックス」と「ラグジュアリー」の間を絶妙に行き来できる素材で、これからの季節のイベントシーズンに重宝しそうです。
日常にどう落とし込む?リアルなスタイリングヒント
ランウェイのスタイリングはたしかに刺激的ですが、「実際に自分のクローゼットでどう着るの?」というのが本音ですよね。ここでは、もう少しリアルな着こなしのヒントを考えてみます。
まず押さえておきたいのは、「引き算」の美学です。バレンシアガのサンダル自体がかなり主張の強いアイテムなので、服はあえてシンプルに振るのが正解。たとえば、白のオーバーサイズシャツにワイドデニムを合わせたカジュアルスタイルに、ベルベットのフリップフロップを投入するだけで、ぐっとモードな空気が生まれます。
また、これからの季節なら、リネンのセットアップにサテンのフリップフロップを合わせて、抜け感のある大人のリゾートスタイルを楽しむのも素敵です。足元に「ちゃんと感」がありつつも、決して力んでいない。そんな絶妙なバランスが取れるのが、このサンダルの強みだと思います。
もし定番のボリュームサンダルをお探しなら、バレンシアガ トラック サンダルやバレンシアガ プール スライドといったモデルも、長く愛用できる選択肢です。最新トレンドと合わせてチェックしてみてください。
バレンシアガのサンダルは「変化」を楽しむためのアイテム
クリエイティブ・ディレクターの交代は、ブランドにとって大きな転換点です。ピッチョーリは、前任者デムナが築き上げたストリートのエッジを完全に否定するのではなく、そこにロマンティシズムと職人技のニュアンスを重ねています。
バレンシアガのサンダルは、まさにその「変化の象徴」と言えるでしょう。単なる履物ではなく、「フォーマルとカジュアル」「日常と非日常」といった固定観念を軽やかに越えていくための、小さな冒険の道具なのだと思います。
シーズンが進むにつれて、さらに多様なカラーバリエーションや新素材が登場する可能性もあります。まずはランウェイの空気を感じながら、自分のスタイルにどう取り入れるか、ゆっくり想像を膨らませてみてはいかがでしょうか。



