スニーカーファンの間で話題になっている「ニューバランス プロテクションパック」。
見た目のインパクトだけでなく、履き心地や素材のこだわりにも注目が集まっています。この記事では、その魅力を深掘りしながら、人気モデルやサイズ感、購入時のポイントまでわかりやすく紹介します。
プロテクションパックとは?デザインコンセプトと誕生の背景
「プロテクションパック(Protection Pack)」は、ニューバランスの人気モデルを“再構築”したシリーズです。
最初に登場したのは2021年、2002Rをベースにした「Refined Future」コレクション。切りっぱなしのスエードレイヤーや粗い仕上げのアッパーなど、あえて“未完成”のように見せる独特のデザインが特徴です。
この荒々しい仕立てが「都会で戦う靴」「日常を守るプロテクション」というコンセプトに通じ、シリーズ名の由来となりました。防護服のような強さと、使い込んだような風合い。そのギャップがファッション感度の高い層に刺さったのです。
実際には防水や耐衝撃を意味する「Protection」ではなく、“保護的な印象を与えるデザイン”というニュアンスが強いシリーズ。とはいえ、アッパーのスエードやメッシュの耐久性は高く、実用面でも頼もしい存在です。
代表モデル:2002R Protection Packの魅力
シリーズを語る上で外せないのが「2002R Protection Pack」。
発売当初の「Rain Cloud」「Sea Salt」「Phantom」などの3色は、スニーカー界隈で瞬く間に話題になりました。グレーやホワイト、チャコールなどの落ち着いた色合いが、切りっぱなしのスエードと絶妙にマッチしています。
2002R自体はランニングシューズをベースにしており、履き心地は抜群。
ミッドソールには衝撃吸収素材のABZORB、安定性を高めるStability Web構造を採用。長時間歩いても疲れにくく、デザイン性と機能性が見事に両立しています。
そして何より、足元に存在感を出してくれる立体的なレイヤード構造。見る角度によって陰影が変わり、履き込むほどに味が出る素材感は、通常の2002Rにはない魅力です。
ファッション的にも幅広く、デニムやチノパン、スラックスとも好相性。カジュアルにもモードにもなじむ万能モデルといえます。
拡大するラインナップ:1906D Protection Packや他モデルへの展開
2002Rの成功を受け、ニューバランスは他モデルにもプロテクションパックの世界観を展開しています。
なかでも注目は「1906D Protection Pack」。クラシックなランニングシューズのフォルムに、切りっぱなしのパネル構造をプラスした新しいデザインが特徴です。
1906DではCORDURA素材やリップストップナイロンなど、さらに耐久性の高い素材が採用され、よりアウトドアやアクティブシーンに強い仕様へ進化。
ブラックやホワイトなどのベーシックカラーに加え、限定カラーもリリースされており、シリーズ全体が一段と厚みを増しています。
プロテクションパックは単なるカラーバリエーションではなく、“機能とデザインの再構築”をテーマにしたコレクション。年々その完成度が高まっており、2025年には初期3色の再販も予定されています。
素材とデザインに宿る「荒さの美学」
このシリーズの最大の個性は、やはり「切りっぱなし」の造形。
一見すると未加工のようなスエードの断面がむき出しになっており、工業的な印象すら与えます。しかしこの無骨さが、他のスニーカーにはない温度感を生み出しています。
ニューバランスのデザイナーであるYue Wu氏は、インタビューで「未完成の美しさ」をテーマにしたと語っています。つまり、完璧に整ったプロダクトではなく、“使い込むことで完成していく”プロダクト。
この思想が、長年スニーカー文化に親しんできたファンの心を掴んだ理由です。
また、スエードとメッシュを重ねた立体的な構造は、見た目以上にフィット感を高める効果もあります。しっかりとした包み込み感がありながら、通気性は確保。まさに「都会を歩くための装備」として理にかなっています。
実際のサイズ感とフィッティングのポイント
ニューバランスのスニーカーは、モデルによってサイズ感が微妙に異なります。
特にプロテクションパックはレイヤーが厚く、アッパーにボリュームがあるため、同じサイズの2002Rと比べるとややタイトに感じる人もいます。
一般的には「普段履いているニューバランスよりハーフサイズ上げる」と快適という声が多いです。
ただし、足幅が狭い人やフィット感を重視したい人は、通常サイズでも問題ないでしょう。
足首周りのホールドがしっかりしているので、実際に履くと“包まれている”ような安心感があります。
ソックスの厚みでも印象が変わるため、購入前に試着できるならベスト。もし通販で購入する場合は、ワイズ(足囲)表記にも注目しましょう。Dワイズや2Eワイズなど、選択肢が複数あります。
購入時に気をつけたいポイント
人気の高まりとともに、プロテクションパックはリセール市場でも注目されています。
とくに初期カラーや限定版は価格が高騰しており、並行輸入品や偽物も流通しているため注意が必要です。
購入する際は、ニューバランス公式ストアや正規取扱店、信頼できる通販サイトを選びましょう。
箱のロゴやタグの型番、カラーコードをチェックして、製造国・サイズ表記が一致しているかも確認ポイントです。
また、スエード素材の特性上、雨や湿気にはやや弱いため、初めに防水スプレーを使用するのがおすすめ。切りっぱなし部分は汚れが入りやすいため、柔らかいブラシでこまめにケアすると長持ちします。
履き心地とスタイルの両立が魅力
見た目のインパクトが強いシリーズですが、履き心地の良さも忘れてはいけません。
ニューバランスが長年培ってきたクッショニング技術がしっかり活きており、長時間の歩行でも疲れにくい。特に2002Rでは、ABZORBとN-ERGYのソール構造が衝撃を吸収し、安定した踏み込みをサポートしてくれます。
また、スタイリングの幅広さも人気の理由のひとつ。
シンプルなデザインの中に存在感があり、ベーシックなコーディネートに一足取り入れるだけで印象が変わります。グレー系ならオフィスカジュアルにも、ブラックならストリート寄りにもハマります。
履けば履くほど愛着が湧く“育てるスニーカー”として、長く楽しめる一足です。
今後の展開と注目カラー
2025年には初期3色の再販が予定されており、改めて話題を集めています。
さらに、1906Dや他のシリーズにもプロテクションパック仕様が拡大中。CORDURA素材や新しいレイヤードデザインなど、今後もアップデートが続くでしょう。
近年のスニーカートレンドは、“機能性×ファッション性”。
アウトドアテイストを取り入れたデザインが注目されており、プロテクションパックはまさにその象徴です。今後も限定カラーやコラボモデルの登場が予想され、スニーカーファンにとって目が離せない存在になっています。
ニューバランス プロテクションパックの魅力をまとめて
「ニューバランス プロテクションパック」は、単なるスニーカーバリエーションではありません。
クラシックなフォルムに新しい生命を吹き込んだ“再構築の象徴”。そのデザインには、使い込むことで完成していくという哲学が宿っています。
履き心地、素材感、デザイン、そして存在感。どれを取っても完成度が高く、ファッションにも実用にも寄り添うシリーズです。
これからスニーカーを新調するなら、ぜひ一度このシリーズを試してみてください。きっと足元から日常が少し変わるはずです。


