「世界で一番売れたスニーカー」としてギネス認定もされているアディダスの名作、スタンスミス。シンプルで洗練されたデザインはどんなファッションにも馴染みますが、街を歩けば必ずと言っていいほど誰かと被ってしまいますよね。
かつてはアディダス公式で「mi adidas(マイアディダス)」というカスタマイズサービスがありましたが、残念ながら2019年に終了してしまいました。
「自分だけの特別な一足が欲しい」「履き古したスタンスミスをリメイクして蘇らせたい」
そんな悩みを持つ方のために、公式サービス終了後の今、スタンスミスをカスタムする最新の方法や自作のテクニックを徹底解説します。
公式カスタマイズ「mi adidas」終了後の現状
かつてはオンライン上でアッパーの色やロゴのカラー、素材などを自由に選べた公式サービスですが、現在は提供されていません。しかし、完全に道が閉ざされたわけではありません。
直営店の「MakerLab」を活用する
現在、アディダスのフラッグシップストア(原宿や新宿など)の一部店舗には「MakerLab(メーカーラボ)」というクリエイティブなスペースが設置されています。
ここでは、店舗で購入したアディダス スニーカーに対して、その場でパッチを貼ったり、レーザー刻印で名前を入れたりするカスタマイズが可能です。フルオーダーのような色の変更はできませんが、世界に一つだけの刻印を入れるだけでも愛着はぐっと深まります。
コラボモデルや限定版を狙う
自分で手を加えるのが不安な方は、デザイナーやアニメキャラクター、有名セレクトショップとのコラボモデルをチェックしてみてください。これらは実質的に「プロがカスタムしたスタンスミス」と言えるデザイン性の高さが魅力です。
自分でできる!スタンスミスの自作カスタム術
「もっと大胆に色を変えたい」「ヴィンテージ風に仕上げたい」という方は、DIYに挑戦してみましょう。最近ではプロ仕様の道具も簡単に手に入るため、初心者でもクオリティの高いカスタムが可能です。
アンジェラスペイントで色を塗り替える
スニーカーカスタムの定番といえば「アンジェラスペイント」です。アメリカ製の革用塗料で、乾燥しても柔軟性があるため、歩いても塗装が割れにくいのが特徴です。
- 脱脂(デグレイザー): まずは専用の液体や除光液で、表面のコーティングを拭き取ります。これを行わないと塗料が密着しません。
- マスキング: 塗りたくないソールや内側の布部分をマスキングテープで丁寧に保護します。
- 薄く塗り重ねる: 一気に塗るのではなく、薄く塗っては乾かす作業を3〜5回繰り返します。
- フィニッシャーで保護: 最後に仕上げ剤を塗ることで、摩擦や水から色を守ります。
アンジェラスペイントを使えば、ヒールパッチの色を変えたり、スリーストライプのパンチング部分に差し色を入れたりといった高度なアレンジが楽しめます。
「染めQ」で手軽にカラーチェンジ
スプレータイプで手軽に染めたいなら「染めQ」が便利です。ナノ単位の粒子が素材に浸透するため、革の質感を損なわずに色を変えられます。
ただし、スプレーは飛散しやすいため、屋外で作業することと、徹底的なマスキングが必須です。ステッチ(縫い目)まで染まってしまうので、糸の色を残したい場合は筆塗りのアンジェラスペイントの方が向いています。
小物アレンジで印象をガラリと変える
ペンキを塗るのはハードルが高いという方には、パーツの交換をおすすめします。これだけでも「既製品感」を消すことができます。
シューレース(靴紐)をヴィンテージ風に
スタンスミスに最初からついている紐は真っ白で清潔感がありますが、これを「セイルカラー(生成り色)」や「アイボリー」に変えるだけで、一気にこなれたヴィンテージ感が漂います。
また、あえてレザー製の靴紐を通したり、太めのワイドシューレースに変更したりするのもトレンドです。
デュブレ(装飾パーツ)の追加
靴紐の通し始めに装着する金属製のプレート「デュブレ」を追加してみましょう。ゴールドやシルバーのデュブレを付けるだけで、カジュアルなスニーカーにジュエリーのような高級感が加わります。
失敗しないための注意点と素材の知識
カスタムを始める前に、自分の持っているスタンスミスの素材を確認しましょう。
天然皮革とサステナブル素材の違い
近年のスタンスミスは、環境への配慮から「PRIMEGREEN」というリサイクル素材(合成皮革)が主流になっています。
- 本革モデル: 塗料が浸透しやすく、経年変化も楽しめます。
- サステナブルモデル(合皮): 表面がツルツルしており、塗料が弾かれやすい傾向があります。
合皮モデルを塗装する場合は、専用のプライマー(下地剤)をしっかり塗ることで、剥がれを防ぐことができます。
ソールの塗装は避けるのが無難
カスタム初心者の方がやりがちな失敗が、ゴム底(ソール)の塗装です。地面に触れるソールは摩擦が激しく、どんなに良い塗料を使っても数回履くだけで剥がれてしまうことが多いです。
ソールをどうしても変えたい場合は、自分で行うのではなく、プロの靴修理店に「ソール交換(カスタム)」を依頼する方が賢明です。
プロのショップにカスタムを依頼する
「高価なスニーカーを台無しにしたくない」「プロの仕上がりを求めたい」という方は、スニーカーカスタム専門のショップに依頼しましょう。
ソールカスタムでシルエットを変える
例えば「Recouture(リクチュール)」のような有名なカスタムショップでは、スタンスミスのソールを丸ごと剥がし、ビブラムソールなどの厚底に変えるリメイクを行っています。
これにより、本来のスポーティーな印象から、モードで重厚感のあるブーツのような雰囲気へと生まれ変わります。
クリーニング店の補色サービス
ボロボロになったスタンスミスを復活させたいなら、スニーカークリーニング店の「補色コース」を利用するのも一つの手です。プロが元の色に近い塗料を調合して塗り直してくれるため、新品同様の輝きを取り戻せます。
アディダスのスタンスミスをカスタムする方法!公式終了後のオーダーや自作のコツ
いかがでしたか?公式の「mi adidas」が終了してしまったのは残念ですが、自分たちの手で、あるいはプロの力を借りてスタンスミスをカスタムする選択肢はむしろ広がっています。
- 手軽に楽しむなら: シューレースの交換やMakerLabでの刻印。
- 本格的にこだわるなら: アンジェラスペイントを使ったDIY塗装。
- 究極の一足を求めるなら: 専門ショップでのソールカスタム。
スタンスミスは、その究極のシンプルさゆえに、どんなカスタムも受け入れてくれる懐の深い一足です。まずは靴紐の色を変えるところから、あなただけのオリジナルスニーカー作りを始めてみませんか?
お気に入りの一足が完成すれば、毎日の外出がもっと楽しくなるはずです。


