アウトドア好きなら一度は耳にしたことがあるブランド、メレル。特にその履き心地の良さから、登山やキャンプだけでなく、デイリーユースとして愛用している方も多いですよね。
しかし、ネットでメレルの評判を調べてみると、ふと気になる言葉を目にすることがあります。それは「メレルの靴底は滑りやすい」という噂です。
「せっかく買ったのに雨の日に転んだらどうしよう」「ビブラムソールってそんなにすごいの?」そんな疑問を抱えている方のために、今回はメレルの靴底(アウトソール)に徹底フォーカスして解説します。
メレルの靴底が「滑る」と言われる理由とは?
まず結論からお伝えすると、すべてのメレルの靴が滑りやすいわけではありません。むしろ、世界最高峰のソールメーカーであるビブラム社のソールを採用しており、グリップ力には定評があります。
では、なぜ「滑る」という口コミが散見されるのでしょうか。そこにはいくつかの明確な理由があります。
過去のモデルのイメージ
かつて大ヒットした初期の ジャングルモック は、未舗装の路面での快適性を重視して設計されていました。そのため、濡れたタイルの上や、雨の日の駅の構内といった「つるつるした路面」では、グリップが効きにくいという特性があったのです。この時の印象が、今でも根強く残っているのが原因のひとつです。
用途とソールのミスマッチ
靴底には適材適所があります。岩場を歩くための硬いソールを履いて、雨の日のコンビニに入れば、接地面が少なくなって滑るのは当然のこと。自分の歩く環境と、その靴が想定しているフィールドがズレていると「滑る」と感じやすくなります。
ゴムの劣化とメンテナンス不足
どんなに高性能な靴底でも、時間が経てば劣化します。数年前の靴を久しぶりに履き、ゴムが硬くなって「チョーキング現象」を起こしている場合、本来のグリップ力は発揮されません。
世界が認める「ビブラムソール」の圧倒的な実力
メレルの靴底を語る上で欠かせないのが、黄色いロゴでおなじみの「ビブラム(Vibram)ソール」です。メレルはビブラム社と長年パートナーシップを組んでおり、モデルごとに最適なコンパウンド(ゴムの配合)を使い分けています。
ビブラム TC5+
モアブ 3 シリーズなどに採用されている、メレルの代名詞的なソールです。耐久性とグリップ力のバランスが絶妙で、土の上でも岩場でも安定した歩行をサポートしてくれます。
ビブラム メガグリップ(MegaGrip)
「とにかく滑りたくない!」という方に選ばれているのがこのメガグリップです。濡れた岩場や泥道でも、吸い付くようなグリップ力を発揮します。トレイルランニングや、本格的な登山モデルに多く採用されています。
ビブラム アークティックグリップ(Arctic Grip)
冬の強い味方がこちら。なんと、氷の上でも滑らないように設計された特殊なソールです。ゴムの中にガラス繊維が配合されており、ツルツルのアイスバーンでもしっかりと路面を捉えます。雪国での生活や冬キャンプには欠かせないテクノロジーです。
メレル独自開発のソールも侮れない
ビブラム社製以外にも、メレルが独自に開発した高性能な靴底が存在します。
Mセレクトグリップ
コストパフォーマンスに優れ、日常使いのモデルに多く採用されています。スニーカー感覚で履けるモデルが多く、街歩きに必要なグリップ力を十分に備えています。
クァンタムグリップ(Quantum Grip)
軽量化を追求するスピードハイキングやトレランシューズに採用されることが多いソールです。驚くほど軽いのに、ガツガツと地面を蹴り出せる推進力を生み出してくれます。
靴底の寿命を見極める3つのサイン
お気に入りの カメレオン やモアブを履き続けていると、いつかは靴底の寿命がやってきます。そのまま履き続けると、転倒の危険だけでなく、足腰への負担も大きくなってしまいます。
1. 溝の深さが2〜3mm以下になった
タイヤのスリップサインと同じです。靴底のラグ(凸凹)が削れて平らになってきたら、グリップ力は大幅に低下しています。特に、親指の付け根やかかと部分がツルツルになっていたら要注意です。
2. ミッドソールの変色やひび割れ
靴底のゴム(アウトソール)と本体の間にあるクッション材(ミッドソール)をチェックしてください。ポリウレタン素材の場合、水分と反応してボロボロになる「加水分解」を起こすことがあります。見た目は綺麗でも、手で押して崩れるようなら寿命です。
3. 左右で削れ方が大きく違う
かかとの外側だけが極端に削れているなど、偏った摩耗は歩行バランスを崩します。靴の形が歪んでしまう前に、買い替えや修理を検討しましょう。
メレルの靴底は修理して履き続けられる?
愛着のある靴なら、ソールを張り替えて使い続けたいですよね。メレルの修理事情について解説します。
公式修理サービスを利用する
メレルでは一部のモデルを除き、公式の修理受付を行っています。純正に近いパーツで修理できるのが最大のメリットです。ただし、一体成型されているスニーカータイプなどは構造上、修理ができない場合もあります。
一般の靴修理店に依頼する
「ビブラムソール」を採用しているモデルであれば、街の靴修理店(特にビブラム公認店)でソール交換が可能なケースが多いです。純正とは少しデザインが変わることもありますが、よりグリップ力の高いソールにカスタムして「自分だけの一足」にするという楽しみ方もあります。
修理費用の目安
オールソール(靴底全体の張り替え)の場合、おおよそ12,000円から15,000円程度かかるのが一般的です。新品の価格と比較して、修理して履き続けるか、新しいモデルに買い替えるかを判断するのが賢明です。
失敗しない!用途別・靴底の選び方ガイド
「滑る」という不安を解消し、最高の一足を見つけるための選び方のコツをまとめました。
雨の日の通勤や街歩きがメインなら
ジャングルモック 2.0 をおすすめします。初代の弱点だった滑りやすさを、ビブラムソールを採用することで見事に克服しています。脱ぎ履きも楽なので、日常の最強パートナーになります。
週末のハイキングやキャンプを楽しみたいなら
モアブ シリーズ一択と言っても過言ではありません。マルチな路面に対応するビブラム TC5+ が、あなたの一歩を支えてくれます。
雪道や冬の寒冷地へ行くなら
迷わずアークティックグリップ搭載モデルを選んでください。普通の防寒靴とは一線を画す、氷上での安定感に驚くはずです。
メレルの靴底は滑りやすい?ビブラムソールの特徴や種類、寿命から修理まで徹底解説!まとめ
メレルの靴底に関する不安は解消されましたでしょうか。
「滑りやすい」という噂の多くは、過去のモデルの印象や、フィールドに合わない靴を選んでしまったことによる誤解がほとんどです。現在のメレルは、用途に合わせて綿密に計算されたビブラムソールや独自技術を搭載しており、むしろ信頼の置けるブランドと言えます。
自分のライフスタイルに合ったソールを選び、適切なタイミングでメンテナンスや修理を行えば、メレルの靴はこれ以上ないほど心強い味方になってくれます。
泥道を突き進むタフなグリップ、雨の街角を歩く安心感、そして氷の上でも動じない確信。ぜひ、あなたにぴったりの「靴底」を備えたメレルを見つけて、次の冒険へ出かけてみてください。
もし、今履いているメレルの底がツルツルになっていたら、それはたくさん歩いた証拠。新しい一足との出会いか、信頼できる職人への修理依頼を検討する、最高のタイミングかもしれません。


