「一生に一度は富士山に登ってみたい!」
そんな夢を抱いたとき、真っ先に悩むのが足元の装備ですよね。アウトドアショップに行けばずらりと並ぶ登山靴。その中でも、ひときわ目を引くスタイリッシュなデザインと、驚くほど軽い履き心地で人気なのがメレル(MERRELL)です。
でも、ちょっと待ってください。
「メレルの靴って、街歩きやキャンプ用じゃないの?」「日本最高峰の富士山にメレルで行っても大丈夫?」
そんな不安を感じている方も多いはず。
結論から言いましょう。メレルのシューズで富士登山は十分に可能です。 ただし、どんなモデルでも良いわけではありません。過酷な岩場や砂利道が続く富士山には、選ぶべき「正解」の一足があります。
今回は、富士山という特殊な環境でメレルを履きこなすためのポイントや、具体的におすすめのモデル、そして絶対に失敗しないための注意点を徹底解説します。
なぜ富士登山にメレルが選ばれるのか?
メレルが世界中のハイカーから愛されている最大の理由は、その「履き心地の良さ」にあります。「ジャスト・フィット」を哲学に掲げるメレルは、箱から出してすぐに足に馴染むと言われるほど、硬い登山靴特有のストレスが少ないのが特徴です。
富士山は標高3,776メートル。登山道は比較的整備されていますが、歩行時間は往復で10時間を超えることも珍しくありません。慣れない硬すぎるブーツで足を痛めてしまう初心者にとって、メレルのような柔軟性とクッション性を兼ね備えたシューズは、むしろ強力な味方になってくれるのです。
また、メレルの多くのモデルには、信頼の「Vibram(ヴィブラム)ソール」が採用されています。滑りやすい岩場や砂利の急斜面でもしっかり地面を掴んでくれるグリップ力は、富士登山において大きな安心感に繋がります。
富士山に連れて行くならこの1足!おすすめモデル紹介
メレルのラインナップは多岐にわたりますが、富士山という舞台に限定するなら、選ぶべきは「ミッドカット(足首まであるタイプ)」かつ「防水仕様」のモデル一択です。
王道中の王道!メレル モアブ 3 ミッド ゴアテックス
富士登山で最も失敗が少ないのが、この「モアブ」シリーズです。世界累計2,800万足以上の販売実績は伊達ではありません。
最大の特徴は、独自のクッションシステム。着地時にかかとにかかる衝撃を吸収してくれるため、長時間の歩行でも膝や腰への負担を軽減してくれます。
また、ゴアテックス(GORE-TEX)を搭載しているため、突然の雨でも靴の中はドライなまま。富士山の天気は非常に変わりやすいので、防水性能は絶対に妥協してはいけないポイントです。
軽快さとグリップ力の両立!メレル カメレオン 8 ストーム ミッド ゴアテックス
「もっとアクティブに、軽快に登りたい」という方には、カメレオンシリーズがおすすめ。モアブよりも少しタイトなフィット感で、足との一体感が強いのが特徴です。
特にソールのラグ(溝)が深く設計されており、富士山の下山時に多い「ザレ場(細かい砂利の斜面)」でも、しっかりとブレーキを効かせることができます。カラーバリエーションも豊富なので、ウェアとのコーディネートを楽しみたい方にも人気です。
圧倒的なクッション性!メレル モアブ スピード 2 ミッド ゴアテックス
最近のトレンドである「軽量性」を極めたのがこのモデル。トレイルランニングシューズの軽さと、登山靴の保護性能を融合させています。
ソールが厚めに設計されており、岩の突き上げ(地面の凸凹が足裏に響くこと)を最小限に抑えてくれます。「体力に自信がないから、少しでも軽い靴がいい」という初心者の方にぴったりの選択肢です。
富士登山でメレルを履く際の「絶対条件」
メレルなら何でもいいわけではない、と先ほどお伝えしました。ここでは、選ぶ際に絶対に外してはいけない3つの基準を整理します。
1. 必ず「ミッドカット」以上を選ぶこと
メレルにはおしゃれなローカットモデルがたくさんありますが、富士山には不向きです。
理由は2つ。1つは、疲労が溜まったときに足首を捻挫しやすくなるから。もう1つは、下山時に靴の中に大量の砂や小石が入ってくるからです。足首までしっかり覆うミッドカットは、怪我とストレスの両方から守ってくれます。
2. 防水透湿素材(GORE-TEX等)は必須
「晴れの予報だから大丈夫」という油断は禁物。富士山では、雲の中を歩くこともあれば、横殴りの雨に遭うこともあります。
一度靴の中が濡れてしまうと、足の皮がふやけて靴擦れの原因になるだけでなく、標高の高い山頂付近では体温を急激に奪う「低体温症」のリスクにも繋がります。
3. サイズは「0.5〜1.0cm大きめ」が鉄則
これが最も重要かもしれません。普段の靴と同じサイズを買うのはNGです。
登山では厚手の靴下を履きますし、何より下山時に爪先が靴の先端に当たると、爪が真っ黒に死んでしまう「爪下血腫」になります。つま先に1cmほど余裕があるサイズを選び、紐でしっかりかかとを固定するのが正しい履き方です。
富士山特有の難所「砂走り」を攻略する裏技
富士登山の帰り道、特に御殿場ルートや須走ルートを通る場合に待ち構えているのが「砂走り」です。ふかふかの砂の斜面を駆け降りる爽快なルートですが、ここがメレル(というより全ての登山靴)の泣き所。
ミッドカットを履いていても、深い砂に足が埋まると、履き口から砂が侵入してきます。靴の中が砂利だらけになると、痛くてまともに歩けません。
そこで、メレルのシューズと一緒に用意してほしいのが「ゲイター(スパッツ)」です。靴の履き口から膝下までをカバーする泥除けのようなアイテムで、これがあれば砂の侵入を完全にシャットアウトできます。
購入前に知っておきたい!メレルの弱点と対策
どんなに優れたシューズにも弱点はあります。納得して選ぶために、あえてマイナス面にも触れておきましょう。
メレルのシューズ、特にモアブなどは、本格的な雪山用ブーツに比べるとソール(底)が柔らかめに作られています。これは「歩きやすさ」の裏返しなのですが、鋭利な溶岩が突き出た岩場を長時間歩くと、足裏に少し疲れを感じやすいという側面もあります。
もし不安な場合は、スーパーフィート インソールのような、サポート力の強い別売りのインソールを中敷きとして入れるのがおすすめ。これだけで安定感が劇的にアップし、メレルの快適さを活かしたまま「無敵の富士山仕様」にアップデートできます。
また、古いモデルを中古で購入するのは避けましょう。登山のソールは「加水分解」という現象で、見た目は綺麗でも突然ベロンと剥がれることがあります。日本最高峰の山頂で靴が壊れたら大惨事です。信頼できるショップで最新のモデルを手に入れましょう。
メレルで富士登山は可能?初心者におすすめのモデルと選び方、失敗しない注意点を解説:まとめ
最後に大切なことをお伝えします。
どんなに素晴らしいメレルの靴を手に入れても、ぶっつけ本番で富士山に挑むのは避けてください。
まずはメレル 登山靴を履いて、近所の公園や低い山を数時間歩いてみましょう。自分の足のどこに負担がかかるのか、紐の締め具合はどれくらいがベストなのか。それを知るプロセスこそが、登頂への一番の近道です。
富士山の頂上から見る御来光は、何物にも代えがたい感動を与えてくれます。
その感動を「足の痛み」で台無しにしないために。
信頼できるメレルの一足を相棒に選んで、最高の登山体験を掴み取ってくださいね。
あなたの富士登山が、安全で素晴らしいものになることを心から応援しています!


