いま、ファッション業界で注目を集めているのが「ニューバランス × ジュンヤワタナベ MAN 1906L」。スニーカーで知られるニューバランスが、前衛的なデザイナー・ジュンヤワタナベと手を組み、まさかの“ローファー”を生み出しました。
クラシックな見た目なのに履き心地はスニーカーのように軽快。このギャップが、ファッション好きの心を掴んで離しません。今回はそんな話題の「1906L」を中心に、その魅力を徹底解説します。
ニューバランスとジュンヤワタナベが組んだ理由
まずは、この異色のコラボがなぜ生まれたのかを見てみましょう。
ニューバランスは1906年にアメリカ・ボストンで誕生した老舗ブランド。足にフィットする靴づくりにこだわり続け、スポーツシーンだけでなく、日常でも履ける快適なスニーカーを数多く展開しています。
一方のジュンヤワタナベは、コム デ ギャルソン出身のデザイナー。伝統的な服を再構築する独自の感性で知られ、メンズライン「JUNYA WATANABE MAN」ではクラシックな素材を大胆に再解釈する手法が高く評価されています。
そんな両者がタッグを組んだ今回のコラボは、“スーツスタイルとスニーカーの融合”というテーマのもとに誕生。ジュンヤの2024年秋冬コレクション「RECONSTRUCTED SUITING(再構築されたスーツ)」の一部として登場し、ファッションウィークでも大きな話題を呼びました。
コラボモデル「1906L」とは?注目のローファースタイル
今回のコラボで登場したのが「New Balance × Junya Watanabe MAN 1906L」。
ベースとなったのは、ニューバランスの人気スニーカー「1906R」シリーズです。この1906Rは、2000年代のランニングシューズを原型にしており、高いクッション性とサポート力で知られています。
その機能的なソールをそのままに、アッパーをレザー仕様のローファーデザインへと大胆に変更。結果生まれたのが、“ローファーの顔をしたスニーカー”という新ジャンルの一足です。
黒や白を基調としたシンプルなカラー展開で、スーツにもカジュアルにも合わせやすいのが特徴。革靴のような艶感を持ちながら、ソールはボリュームのあるスニーカー構造で、足元に程よい存在感を与えます。
上質デザインの秘密:レザー×スニーカーソールの融合
1906Lが“上質”と評される理由は、その素材と構造にあります。
アッパーには上品なカーフレザーを採用。滑らかで耐久性のある素材感は、一般的なスニーカーとは一線を画します。さらに、ジュンヤらしい構築的デザインによって、クラシックなペニーローファーの美しさを残しつつ、現代的なフォルムへと昇華。
ソール部分にはニューバランス独自のクッション技術「ABZORB」と「N ERGY」を組み合わせたユニットを搭載し、衝撃吸収性と反発性の両立を実現しています。
つまり、上はフォーマル、下はスポーティ。そんな二面性を持つデザインが、このモデルの魅力を最大限に引き出しているのです。
履き心地は?スニーカーの快適さをそのままに
「見た目はローファーなのに、履き心地はスニーカー」。
これが多くのファッションメディアが1906Lを称賛する最大の理由です。
通常のローファーは履き始めが固く、足馴染みに時間がかかることもありますが、1906Lは内部構造がスニーカー同等のため、クッション性・軽量性ともに優秀。
長時間歩いても疲れにくく、柔らかいインソールが足全体を包み込む感覚があります。
また、シューレースのないスリッポン仕様のため、脱ぎ履きもスムーズ。オフィスやカフェなど、オンオフ両方のシーンで快適に使える点も高評価です。
どんなスタイルにもマッチする万能性
このローファーは、どんな服装にも自然に溶け込みます。
スーツスタイルに合わせれば、堅すぎず軽やかな印象に。
デニムやチノパンに合わせれば、大人の休日スタイルに。
また、ストリート感のあるジャケットスタイルにも映えるため、若い層からも支持を集めています。
「スニーカー派だけどフォーマルにも履ける靴が欲しい」
「ローファーの見た目が好きだけど、履き心地が硬いのは苦手」
そんな人にこそ、1906Lはぴったりの一足です。
発売情報と価格の目安
このコラボローファーは、2024年10月に世界同時リリースされました。
定価は約5万円前後と、一般的なスニーカーより高価ですが、素材・仕立て・希少性を考えれば納得の価格です。発売直後から完売店舗が相次ぎ、現在は中古市場でも高値で取引されています。
メルカリやスニーカーダンクでは7〜10万円台で見かけることもあり、まさに“プレミアムモデル”の仲間入りを果たしています。再販や限定復刻の予定は現時点では発表されていませんが、ファッション界隈では“2024年を象徴する一足”として語られることも多いほどです。
注意点と購入のコツ
人気モデルだけに、偽物や類似品にも注意が必要です。
本物には「JUNYA WATANABE MAN」のブランドロゴがタン部分に刻まれています。フォントの太さやプリントの質感をチェックすると、真贋を見分けやすいでしょう。
また、サイズ選びではローファー特有の“甲のフィット感”を考慮することが重要。スニーカーと同じサイズを選ぶときつく感じる場合もあるため、0.5cmアップを検討するのもおすすめです。
カーフレザーは最初やや硬めですが、履くほどに柔らかく馴染む性質があるため、使い込むことで自分の足型にフィットしていきます。
スニーカーとローファーの未来をつなぐ「1906L」
この「ニューバランス × ジュンヤワタナベ MAN 1906L」は、単なるコラボモデルではありません。
フォーマルとカジュアル、クラシックとスポーティ、伝統と革新――そのすべてを融合させた“次世代のシューズデザイン”ともいえる存在です。
スニーカー文化が成熟した今、求められているのは「快適さ+上質さ」。1906Lはその両立を見事に形にしました。
これまでローファーを敬遠していたスニーカーファンも、革靴に慣れ親しんだファッション通も、どちらも満足できる絶妙な仕上がり。まさに“ハイブリッドシューズ”の完成形です。
ニューバランス ジュンヤワタナベ ローファーで大人の足元をアップデート
トレンドに流されない普遍性と、最先端の履き心地。
「ニューバランス ジュンヤワタナベ ローファー」は、その両方を兼ね備えた一足として、今後も長く語り継がれていくでしょう。
スーツにも街歩きにも似合う万能な存在感。
上品でありながら、スニーカーのように自由。
そんな“新しいスタンダード”を体感したい人は、ぜひこのコラボローファーをチェックしてみてください。


