「アウトドアシューズを探しているけれど、メレルって実際どうなの?」
「メレルという名前にはどんな意味があるんだろう?」
キャンプ場や街中でよく見かける、あの独特なフォルムのシューズ。気になって調べてみると「履き心地が最高」という声がある一方で、「雨の日は滑る」なんて気になる噂も耳にしますよね。
この記事では、世界中で愛されるブランド「メレル(MERRELL)」の言葉の意味や誕生の由来、そして購入前に知っておきたい評判の真相について、元靴屋の視点も交えながら詳しく紐解いていきます。
メレル(MERRELL)という言葉に込められた意味と由来
まず結論からお伝えすると、「メレル」というブランド名は、創業者のひとりである**ランディ・メレル(Randy Merrell)**氏のラストネームに由来しています。
もともとランディ・メレル氏は、腕利きのカウボーイブーツ職人でした。彼が作るオーダーメイドのブーツは「全米で最も機能的で快適な靴」と称賛されるほどのクオリティ。その技術をハイキングブーツに転用しようと、元スキーメーカーの幹部らと共に1981年に立ち上げたのが、現在のブランドの始まりです。
さらに深掘りして「メレル(Merrell)」という人名自体の語源を辿ると、古代ケルト語に突き当たります。
- Muir(海)
- Gheal(輝く・明るい)
この2つが組み合わさった「輝く海」という意味を持っていると言われています。大自然の中を歩くためのシューズブランドの名前に、キラキラと輝く自然の情景が含まれているのは、どこか運命的なものを感じますよね。
単なるメーカー名としてだけでなく、職人のこだわりと自然への敬意が詰まった名前。それがメレルという言葉の持つ真意なのです。
一切の妥協を許さない「4つの哲学」とブランドの歴史
メレルが単なるファッションブランドではなく、世界的なアウトドアブランドとして君臨し続けているのには理由があります。彼らは創業以来、4つのコアバリューを一切崩していません。
- 快適性(Comfort)「履いた瞬間から足に馴染む」と言われるほど、ラスト(木型)の設計が緻密です。長時間歩いても疲れにくく、靴擦れが起きにくい構造は、カウボーイブーツ職人時代のこだわりが今も息づいています。
- デザイン(Design)機能性を追求した結果生まれる「機能美」を大切にしています。山で目立つカラーリングだけでなく、都会のファッションにも溶け込む独特のシルエットが魅力です。
- 耐久性(Durability)過酷な環境で使うことを前提としているため、素材選びに妥協がありません。1足買えば数年、あるいはそれ以上長く付き合えるタフさを持っています。
- 多才性(Versatility)山歩きだけでなく、キャンプ、フェス、日常の散歩、そして雨の日の通勤。あらゆるシーンで活躍できる汎用性を追求しています。
1998年には、現在も爆発的な人気を誇るメレル ジャングルモックが登場しました。これが「アフタースポーツシューズ」という新しいカテゴリーを確立し、メレルの名を世界に轟かせる決定打となったのです。
メレルは「滑る」って本当?評判の真相とソールの特性
メレルの靴を調べていると、必ずと言っていいほど「濡れた場所で滑る」というレビューを見かけます。せっかく高性能な靴を買うのに、転んでしまっては元も子もありませんよね。
この噂の真相について、論理的に解説します。
まず、メレルの多くのモデルに採用されているのは、イタリアの名門ソールメーカー「ビブラム(Vibram)社」のソールです。ビブラムソールは世界中の登山靴に使われる信頼の証ですが、実は「種類」が非常にたくさんあります。
- 岩場や土の上で威力を発揮するタイプ硬めのゴムを使い、ゴツゴツした突起(ラグ)が地面に食い込むことでグリップします。しかし、このタイプは接地面が少ないため、濡れたマンホールやタイル、コンビニの床などの「平らで硬い場所」では逆に滑りやすくなる性質があります。
- 濡れた路面(ウェットコンディション)に強いタイプ最近のメレルでは、メレル ジャングルモック 2.0のように、アウトソールの形状やゴムの配合を街歩き用に最適化したモデルが増えています。これらは以前のモデルに比べて格段に防滑性が向上しています。
つまり、「滑る」という評判の多くは、本来のフィールドではない場所(都会の雨の路面など)で、登山用のハードなモデルを履いた際に感じられる現象なのです。自分の用途に合わせたモデル選びさえ間違えなければ、過度に恐れる必要はありません。
失敗しない!メレルの人気モデルとサイズの選び方
メレルの靴は、モデルによってサイズ感や得意分野がはっきりと分かれています。代表的なモデルを例に、選び方のポイントを見ていきましょう。
1. 不動の定番:ジャングルモック
靴紐がないスリッポンタイプで、サイドのストレッチが効いているのが特徴です。
- 用途: タウンユース、キャンプ、旅行、立ち仕事。
- サイズ感: 比較的ゆったりしていますが、甲高・幅広の方は普段履いているスニーカーと同じサイズか、0.5cm上げを検討してください。ホールド感があるため、ジャストサイズで選ぶのが基本です。
- おすすめ: メレル ジャングルモック
2. 登山の王道:モアブ (MOAB)
「Mother of All Boots(すべてのブーツの母)」の略称を持つ、累計2,800万足以上売れた大ヒット作です。
- 用途: ハイキング、トレッキング、フェス。
- サイズ感: 登山用の厚手の靴下を履くことや、下り坂で指先が当たるのを防ぐため、普段より0.5cm〜1.0cm大きめを選ぶのがセオリーです。
- おすすめ: メレル モアブ 3 ゴアテックス
3. スタイリッシュな防水靴:カメレオン
トカゲの足のようなグリップ力と、フェスでも映えるカラーリングが人気です。
- 用途: 雨の日の通勤、音楽フェス、ライトな登山。
- サイズ感: やや細身の作りになっているため、幅広の方は試し履きを強くおすすめします。基本は0.5cmアップが安定です。
- おすすめ: メレル カメレオン 8 ストーム ゴアテックス
メレルはアメリカのブランドなので、足幅が欧米向けの「Dウィズ」に近い設計のものが多いです。日本人に多い幅広足の方は、「ワイドモデル」と表記されているものを選ぶと、失敗がぐんと減りますよ。
メレルを長く愛用するためのメンテナンス術
せっかく手に入れたお気に入りの一足。少しでも長く、良い状態で履き続けるためのコツを紹介します。
まず、防水モデルのメレル ゴアテックス シューズであっても、購入直後に「防水スプレー」をかけることを忘れないでください。防水膜(ゴアテックス)は靴の内側にありますが、外側の生地が水を吸ってしまうと通気性が悪くなり、足が蒸れてしまいます。表面で水を弾かせるのが、快適さを保つ秘訣です。
また、ジャングルモックなどのピッグスエード(豚革)モデルは、汚れがついたら専用のブラシで軽くブラッシングするだけで、独特の風合いが長持ちします。丸洗いは革を傷める原因になるので、どうしても汚れがひどい時以外は避けましょう。
毎日同じ靴を履かずに、中一日空けて乾燥させるだけでも、ソールの寿命やクッションの復元力が劇的に変わります。
メレルの意味や由来は?ブランドの歴史と「滑る」という評判の真相・選び方を徹底解説
ここまで、メレルの名前の由来からその性能、気になる評判まで網羅してきました。
「メレル(MERRELL)」という名前には、創業者ランディ・メレル氏の職人としての魂と、「輝く海」という美しい自然のイメージが込められています。単なる道具としての靴ではなく、歩くことそのものを楽しむためのパートナーとして設計されているのが、このブランドの最大の魅力です。
「滑る」という懸念についても、モデルごとの特性を理解し、自分のライフスタイル(街歩き中心なのか、本格的な登山なのか)に合わせて選べば、これほど心強い味方は他にありません。
まずは、定番のメレル ジャングルモックに足を入れてみてください。その瞬間、世界中の人々がなぜ「メレルじゃないとダメなんだ」と口を揃えて言うのか、その理由がきっと体感できるはずです。
あなたのアウトドアライフが、メレルの一足と共にさらに輝くものになることを願っています。


