「山でも街でも、これ一足でいけたら最高なのに」
そんなワガママな願いを叶えてくれる一足として、今熱い注目を集めているのがメレル ノバ 3 ゴアテックスです。メレルといえば「モアブ」シリーズがあまりにも有名ですが、この「ノバ」シリーズは、より軽快に、よりスタイリッシュに進化を遂げた期待の星。
今回は、実際にアウトドアフィールドからアスファルトまで履き倒して分かった、リアルな使用感を徹底レビューします。サイズ選びの落とし穴や、気になる雨の日のグリップ力まで、包み隠さずお届けします。
トレランシューズのDNAを持つ「歩ける」一足
まず、メレル ノバ 3 ゴアテックスを手に取って驚くのが、その圧倒的な軽さです。見た目はしっかりとしたハイキングシューズの風格がありながら、構造のベースとなっているのは「トレイルランニングシューズ」。
つまり、悪路を駆け抜けるための瞬発力と、長距離を歩いても疲れないクッション性が同居しているんです。本格的な登山靴だと、どうしても街中ではオーバースペックで足元が重たくなりがちですが、このモデルにはそのストレスがありません。
アッパーには耐久性に優れたメッシュ素材とTPU(熱可塑性ポリウレタン)の補強が施されており、枝に引っ掛けたり岩に擦ったりしても簡単にはへこたれないタフさを持っています。それでいて、足の動きに合わせてしなやかに曲がる柔軟性も確保されているのが嬉しいポイントです。
ゴアテックスの防水透湿性は「蒸れ」にどこまで強いか
アウトドアシューズを名乗る上で欠かせないのが、GORE-TEXの存在です。雨の日のキャンプや、ぬかるんだトレイルを歩く際、靴の中が浸水して不快な思いをしたことはありませんか?
メレル ノバ 3 ゴアテックスは、優れた防水性能を誇るメンブレンを採用しており、水たまりにバシャッと足を入れても浸水する気配はありません。一方で、気になるのは「蒸れ」ですよね。
実際に気温25度前後の環境で数時間歩き続けてみましたが、メッシュアッパーとの相乗効果により、内部の熱気がうまく逃げている感覚がありました。もちろん、真夏のアスファルトでは多少の熱はこもりますが、一般的な防水スニーカーに比べれば、その快適さは雲泥の差。雨天の通勤から、湿り気の多い樹林帯まで、天候を選ばず履ける安心感は絶大です。
失敗しないためのサイズ感選び!幅広・甲高さんは要注意?
靴選びで最も失敗したくないのがサイズ感です。メレル ノバ 3 ゴアテックスのサイズ設定は、基本的には日本人の足に馴染みやすい標準的な作りになっています。
多くのユーザーが「普段履いているスニーカー(アディダスやナイキなど)と同じサイズ」でジャストフィットと感じるはずです。メレル特有の、踵(かかと)をしっかり包み込むホールド感があり、靴の中で足が遊んでしまう感覚が少ないのが特徴的。
ただし、以下の条件に当てはまる方はハーフサイズ(0.5cm)アップを検討してみてください。
- 厚手の登山用ソックスを常用する予定がある
- かなりの幅広、または甲高を自覚している
- 下り坂で指先が当たるのを極端に嫌う
このモデルは前作よりもアッパーの剛性が上がっているため、履き始めは少しタイトに感じるかもしれません。数日履けば馴染んできますが、迷ったら大きめを選び、インソールや靴紐の締め方で調整するのが、トレイル系シューズの鉄則です。
進化したクッション「FloatPro」の極上の履き心地
メレル ノバ 3 ゴアテックスを語る上で外せないのが、ミッドソールに採用された「FloatPro™(フロートプロ)」という素材。これがとにかく優秀なんです。
「軽量性」と「耐久性」という、相反する要素を高い次元で両立させています。一般的なEVAフォームは、長く履いているとクッションが潰れて硬くなってしまいますが、FloatProは反発力が持続するのが強み。
実際にコンクリートの上を歩いてみると、一歩踏み出すごとに地面からの衝撃を吸収し、次の一歩を押し出してくれるような感覚があります。足裏には「ロックプレート」と呼ばれる硬い層も内蔵されているため、ゴツゴツした岩場を踏んでも「痛っ!」となることがありません。この絶妙なバランスが、長時間の歩行による疲労を劇的に軽減してくれます。
ヴィブラムソールのグリップ力と「滑りやすさ」の真実
「メレルの靴は濡れた路面で滑りやすい」という噂を聞いたことがある人もいるかもしれません。結論から言うと、メレル ノバ 3 ゴアテックスに採用されている「Vibram® TC5+」は、非常にバランスの取れた良いソールです。
土の路面や乾いた岩場、砂利道でのグリップ力は文句なし。3.5mmのラグ(突起)が地面にしっかりと食い込み、力強い推進力を生んでくれます。
しかし、注意が必要なシーンもあります。それは「雨に濡れたマンホール」や「光沢のあるタイル」、「苔の生えた湿った岩」です。これはVibram TC5+の特性上、耐久性を重視したコンパウンド(ゴムの配合)になっているため、極端に滑らかな濡れた面では、吸い付くようなグリップ力までは発揮しにくいという側面があります。
街履きとして雨の日の駅構内などを歩く際は、少しだけ慎重に足を置くのがコツ。とはいえ、普通のスニーカーに比べれば格段に安定感があるのは間違いありません。
街履きでも浮かない!洗練されたデザインの魅力
機能性ばかりが目立ちますが、メレル ノバ 3 ゴアテックスの隠れた勝因はそのデザイン性にあります。
従来のハイキングシューズは、どこか「おじさん臭い」カラーリングやボリューム感がネックでした。しかし、このモデルはスリムなシルエットと、ミリタリーテイストを感じさせるアースカラーの展開が秀逸です。
ブラックやコヨーテ、オリーブといったカラーは、最近流行りのテックウェアやカーゴパンツ、デニムとも相性抜群。ボリューム感が抑えられているので、細身のパンツと合わせても足元だけが浮いてしまうことがありません。「山から下りてきて、そのままお洒落なカフェに入れる」そんな汎用性の高さこそ、現代のユーザーが求めている機能と言えるでしょう。
エコへのこだわりと細部の作り込み
最後に触れておきたいのが、メレルというブランドの姿勢です。このメレル ノバ 3 ゴアテックスには、リサイクル素材がふんだんに使われています。
シューレース(靴紐)やライニング(裏地)など、100%リサイクル素材を使用しながらも、一切の妥協がない品質。こうした環境配慮型の製品を選ぶことは、私たちアウトドア愛好家にとって、フィールドを守ることにも繋がります。
また、細かい部分ですが、ベロ(シュータン)が左右のアッパーと繋がっている「ガセットタン」構造を採用しているため、隙間から砂や小石が入りにくい工夫もされています。こうした「ユーザーがストレスを感じるポイント」を徹底的に潰しているところが、長く愛される理由なのでしょう。
メレル ノバ 3 ゴアテックスをレビュー!登山と街履きで感じたサイズ感と滑りやすさのまとめ
メレル ノバ 3 ゴアテックスは、まさに「ハイブリッド」という言葉がふさわしい傑作です。
本格的なトレイルランニングを楽しむ方にはもちろん、週末の軽いハイキングを趣味にする方、そして雨の日の通勤を快適にしたい方まで、幅広いニーズに応えてくれる一足。
- 軽快な履き心地: トレランシューズ譲りの軽さとクッション。
- 鉄壁の防水: ゴアテックスによる安心感。
- スタイリッシュ: 街中でも違和感のない洗練されたルックス。
サイズ感については、基本は普段通り、厚手ソックスならハーフアップ。滑りやすさについては、濡れた滑らかな路面で過信しすぎないこと。このポイントさえ押さえておけば、あなたの足元を支える最強の相棒になってくれるはずです。
もし、あなたが「次の一足」に迷っているなら、このメレル ノバ 3 ゴアテックスを試してみない手はありません。一歩踏み出した瞬間の軽やかさに、きっと驚くはずですよ。



