お気に入りのニューバランス。履き込むほどに愛着が湧く一方で、気づけば汚れやくすみが気になっていませんか?
「オキシクリーン」でスニーカーを復活させる方法はSNSでも話題になっています。けれど、素材を傷めるリスクもあるため、正しい手順と注意点を知らずに行うのは危険です。
今回は、ニューバランスを安全にオキシクリーンで洗う方法と、失敗しないコツを詳しく紹介します。
オキシ漬けとは?ニューバランスに使えるの?
「オキシ漬け」とは、酸素系漂白剤「オキシクリーン」をお湯に溶かして、汚れたものを浸け置きするお掃除・洗浄法のことです。
酸素の泡が汚れを浮かせて分解するため、靴や衣類、まな板、キッチン用品などさまざまなものに使われています。
では、ニューバランスのスニーカーにもオキシ漬けは有効なのでしょうか?
結論から言うと、「素材によってはOK、でも全てのモデルで安全ではない」というのが答えです。
ニューバランスはモデルによって素材が異なり、たとえばキャンバス地やメッシュなら問題ありませんが、スエードやレザーは色落ち・硬化などのリスクがあります。
また、接着剤や金属パーツを多用しているモデルは、オキシクリーンの成分によって劣化や錆が発生することもあります。
オキシ漬けできる素材・避けたい素材
ニューバランスをオキシ漬けする前に、素材を見極めましょう。靴のタグや公式サイトで確認できます。
オキシ漬けに向いている素材
- キャンバス地(布)
- メッシュ素材
- 合成繊維やナイロン系アッパー
- 白いラバーソール部分
- 靴紐・インソール(布製)
オキシ漬けを避けたい素材
- スエード、ヌバックなどの起毛革
- 本革、天然皮革
- メタルパーツ付きモデル(錆のリスクあり)
- 濃い色や色落ちしやすいモデル
- 「水洗い不可」と表示のある靴
たとえば「ニューバランス 574」や「ニューバランス 990」シリーズはスエードとメッシュの組み合わせが多いため、丸ごとオキシ漬けするのは危険です。メッシュ部分のみを部分洗いするなど、素材に応じて調整しましょう。
ニューバランスをオキシ漬けで洗う手順
それでは、実際にオキシ漬けを行う正しい手順を紹介します。
間違った温度や時間で漬けると、靴が傷む原因になるため、以下の流れを守りましょう。
1. 事前準備
- 靴紐とインソールを外す(別で洗う)
- 表面の砂や泥をブラシで軽く落とす
- 洗う場所を確保(洗面台やバケツなど)
ポイント
金属製バケツは使用しないこと。オキシクリーンと反応して錆びるおそれがあります。
2. オキシクリーン溶液を作る
- お湯(40〜60℃)を用意
- 2リットルあたりオキシクリーン約半杯を溶かす
- よくかき混ぜて完全に溶かす
お湯が冷たいと成分が活性化しません。ぬるま湯より少し熱めがベストです。
3. つけ置き
- 靴を溶液に沈め、浮く場合はペットボトルなどで重しをする
- 2〜6時間ほど放置(初回は2時間から)
- 素材や色に不安がある場合は、目立たない部分で試してから全体を漬けましょう
注意
長時間漬けすぎると、接着剤が劣化したり、色ムラが出ることがあります。
4. ブラッシングとすすぎ
- 漬け置き後、ブラシで軽くこすって汚れを落とす
- ぬるま湯でしっかりすすぐ(洗剤残りは変色の原因に)
- ソールの隙間やメッシュの奥まで泡が残らないよう丁寧に流す
5. 乾燥
- タオルで水気を吸い取り、陰干しで自然乾燥
- 直射日光やドライヤーはNG(変形や黄ばみの原因に)
- 完全に乾いたら、紐とインソールを戻す
仕上げに防水スプレーを使うと、汚れ防止や水濡れ防止に効果的です。
オキシ漬けで起きやすいトラブルと対策
便利なオキシ漬けですが、やり方を誤ると失敗します。よくあるトラブルとその回避法を紹介します。
1. 色落ち・色移り
濃色スニーカーやカラーメッシュでは、漂白効果が強く出すぎて色が抜けることがあります。
→目立たない部分でテストを行い、異常があれば中止する。
2. 硬化・ごわつき
スエード部分を漬けると繊維が固まりやすく、風合いが損なわれます。
→スエードは避けるか、専用クリーナーで手洗いする。
3. ソール剥がれ
熱湯や長時間漬けすぎは、接着剤を弱めます。
→60℃以上のお湯を使わず、6時間以上放置しない。
4. 黄ばみ
すすぎ不足や直射日光で乾かすと、残留アルカリが反応して黄ばむことがあります。
→しっかりすすいで日陰干しを徹底する。
オキシ漬けの頻度と日常ケアのコツ
ニューバランスのような高品質スニーカーは、頻繁にオキシ漬けする必要はありません。
素材への負担を考えると、年に1〜2回程度のスペシャルケアとして行うのがおすすめです。
日常的には次のようなケアで十分です。
- 使用後はブラシでホコリを落とす
- 軽い汚れは中性洗剤+水で拭き取る
- 雨の日や泥道を歩く前に防水スプレーを使う
- 保管は風通しの良い場所に
これを習慣にすれば、オキシ漬けを頻繁にしなくても清潔な状態をキープできます。
どんなニューバランスモデルに向いている?
オキシ漬けが比較的向いているのは、以下のようなモデルです。
- 「ML574」「CM996」などメッシュや合成繊維中心の定番モデル
- 「ニューバランス 237」「ニューバランス 327」「ニューバランス 480」などのキャンバス系スニーカー
- 白・グレー系のカラーで、金属パーツが少ないタイプ
逆に、スエード・本革・限定素材を使った「990v6」や「M1400」などは、部分洗いに留めるのが無難です。
迷ったら、まずは靴紐とソール部分だけをオキシ漬けして、全体はブラッシング+中性洗剤で仕上げましょう。
オキシ漬け以外の代替クリーニング方法
もし素材的にオキシ漬けが難しい場合は、次のような方法もおすすめです。
- 中性洗剤+ぬるま湯+歯ブラシ洗い
優しくこすって汚れを浮かせる。スエードにも比較的安全。 - スニーカー専用クリーナーを使用
泡で汚れを包み込むタイプは色落ちしにくく、表面だけをケア可能。 - クリーニング専門店に依頼
高価なモデルや限定品はプロに任せた方が安心。
オキシ漬けはあくまで一つの手段。靴の素材・価値・思い入れに合わせて、最適な方法を選びましょう。
ニューバランス オキシ 漬けでスニーカーを復活!正しい洗い方と注意点まとめ
ニューバランスをオキシ漬けすると、白さがよみがえり、においや黄ばみもスッキリ落とせます。
しかし、正しい手順と素材への理解なしに行うと、思わぬダメージを与えてしまうこともあります。
ポイントは次の3つです。
- 素材を見極めて適切に行う
- 温度・時間・濃度を守る
- すすぎと乾燥を丁寧にする
この3つを意識すれば、ニューバランスを安全に美しく復活させることができます。
お気に入りの一足を長く大切に履くためにも、正しい「オキシ漬け」でメンテナンスを取り入れてみてください。


