トレイルランニングを楽しむ方や、膝に優しい登山靴を探しているハイカーの間で、今もっとも熱い視線を浴びている一足をご存知でしょうか。それが、メレル アジリティ ピーク 5です。
「厚底なのに安定感がすごい」「濡れた岩場でも滑らない」といった口コミが広がり、初心者から100マイルを走るエリートランナーまで、幅広い層から支持を集めています。前作の4も名作と呼ばれていましたが、今回の5はさらに軽量化と洗練が進み、完成度が極まっています。
今回は、このメレル アジリティ ピーク 5の魅力について、スペックやサイズ感、実際に山で使ってみた履き心地などを深掘りして解説します。
メレル アジリティ ピーク 5が「究極のオールラウンド靴」と呼ばれる理由
メレルといえば、ジャングルモックやモアブといったハイキングシューズのイメージが強いブランドですが、実はトレイルランニングの世界でも非常に高い技術力を持っています。その象徴ともいえるのが、このメレル アジリティ ピーク 5です。
まず目を引くのは、そのボリューム感のあるミッドソールでしょう。ヒール厚が31mmという、いわゆる「厚底」の部類に入ります。しかし、ただ柔らかいだけではありません。独自の「FLOATPRO™(フロートプロ)」ミッドソールは、軽量でありながら、着地した瞬間にエネルギーを次の一歩へと変える反発弾性を備えています。
長距離を歩いたり走ったりすると、どうしても足裏や膝に疲れが溜まりますよね。このシューズは、その衝撃を物理的にいなしてくれるため、翌日の疲れが驚くほど軽減されます。それでいて、片足約290g(27.0cmの場合)という軽さを実現しているのが驚きです。前作よりもさらに軽量化されたことで、足さばきの良さが格段に向上しています。
ビブラム メガグリップがもたらす圧倒的な安心感
トレイルを歩く上で一番怖いのは、やはり「スリップ」です。特に雨上がりの木の根や、苔の生えた岩場、あるいは急な下り坂のザレ場などは、靴への信頼感が試される場面です。
メレル アジリティ ピーク 5の底面には、登山・トレラン業界で最強のグリップ力と名高い「Vibram MEGAGRIP(ヴィブラム メガグリップ)」が採用されています。このソールのすごいところは、乾いた路面はもちろん、濡れたコンディションでも吸い付くようなグリップを発揮する点です。
さらに、ラグ(ソールの突起)の深さが5mmに設計されており、これが地面にしっかりと食い込みます。泥詰まりもしにくいパターンになっているため、悪路でも安定した推進力を得られます。初心者の方こそ、こうした「滑らない靴」を選ぶことで、山での転倒リスクを大きく減らすことができるはずです。
気になるサイズ感とフィット感。幅広の人はどう選ぶ?
靴選びで一番悩むのがサイズですよね。メレル アジリティ ピーク 5のフィット感は、一言で言うと「しっかりとしたホールド感」です。
前作に比べてかかと周りの設計が見直されており、足を入れた瞬間に包み込まれるような安心感があります。これは不整地を走る際に足が靴の中で遊ばないための工夫ですが、人によっては「ややタイト」に感じるかもしれません。
- 標準的な足幅の方:普段履いているスニーカーと同じ、あるいは0.5cmアップ。
- 幅広・甲高の方:ハーフサイズ(0.5cm)アップを強くおすすめします。
特に下り坂では、つま先が前方に押し出されるため、少し余裕を持たせたサイズ選びが重要です。指先に1cm程度の遊びがある状態がベストと言えるでしょう。また、メレル アジリティ ピーク 5はシューレース(靴紐)のシステムも優秀で、締め込むことで中足部をがっちりと固定できるため、多少サイズに余裕があってもブレにくいのが特徴です。
登山とトレラン、それぞれのシーンでの履き心地
このシューズが面白いのは、ランニング用でありながら、本格的な登山にも十分対応できる「剛性」を持っている点です。
トレランシューズの中には、軽さを追求するあまりソールが薄く、岩の突き上げをダイレクトに感じてしまうものもあります。しかし、メレル アジリティ ピーク 5には「ESSロックプレート」という保護材が内蔵されています。これにより、鋭利な岩を踏んでも足裏が痛くなりにくく、重いザックを背負ったファストパッキングでも安定して歩くことができます。
登山道での歩行では、つま先が反り上がった「ロッカー構造」が威力を発揮します。自然と足が前に出る感覚があり、平坦な道や緩やかな登りでは、まるで靴が歩行をアシストしてくれるような推進力を感じられるでしょう。
一方で、非常にテクニカルな急傾斜の岩場や、本格的なアイゼンを必要とする雪山には向きません。あくまで無雪期のハイキングやロングトレイル、そして未舗装路の走行において、その真価を最大限に発揮します。
ゴアテックス版と通常版、どちらを選ぶのが正解か
メレル アジリティ ピーク 5には、防水透湿性に優れた「ゴアテックス(GTX)モデル」と、通気性を重視した「通常モデル」の2種類が存在します。
もしあなたが、朝露の残る草むらを歩いたり、急な雨が予想される長距離ハイキングをメインにするなら、メレル アジリティ ピーク 5 ゴアテックスが正解です。靴の中が濡れる不快感を防ぎ、足の冷えも抑えてくれます。
一方で、真夏の暑い時期にトレイルランニングをガッツリ楽しみたい、あるいは「濡れてもすぐ乾けばいい」と割り切るなら、通常モデルがおすすめです。通常モデルの方がアッパーがしなやかで、軽量かつ通気性が抜群に良いため、足の蒸れを最小限に抑えられます。
自分の活動スタイルに合わせて選べるのも、このシリーズが長く愛されている理由の一つですね。
競合他社の厚底シューズと何が違うのか
厚底トレランシューズといえば、HOKAの「スピードゴート」などが有名です。よく比較されるこの両者ですが、履き心地には明確な違いがあります。
HOKAが「マシュマロのような柔らかさ」を追求しているのに対し、メレル アジリティ ピーク 5は「適度な硬さと安定感」を併せ持っています。柔らかすぎると、着地の際に足首が左右にグラつくことがありますが、メレルはミッドソールにしっかりとしたコシがあるため、不整地でも足首をひねりにくいのがメリットです。
また、メレル アジリティ ピーク 5はコストパフォーマンスにも優れています。これだけのハイスペックな機能を詰め込みながら、他ブランドの同等クラスよりも手に取りやすい価格帯に設定されている点は、ユーザーにとって非常に嬉しいポイントです。
メンテナンスと耐久性について知っておきたいこと
せっかく手に入れたメレル アジリティ ピーク 5ですから、長く愛用したいですよね。
このシューズは、耐久性の面でも定評があります。1,000km以上使用してもソールが極端に減らなかったという報告もあり、非常にタフな作りです。ただし、メガグリップは「粘りつくようなゴム」であるため、アスファルトの上ばかりを長時間歩くと、山道よりも早く摩耗してしまいます。できるだけ土の上で使用するのが、寿命を延ばすコツです。
使用後は、泥をブラシで落とし、風通しの良い日陰で乾かすのが基本です。直射日光やドライヤーの熱は、ミッドソールの「FLOATPRO™」の劣化を早める原因になるので避けましょう。
まとめ:メレル アジリティ ピーク 5で山をもっと自由に楽しもう
ここまで見てきた通り、メレル アジリティ ピーク 5は、高いクッション性と最強のグリップ、そして軽量性を高次元でバランスさせた傑作シューズです。
- 足腰への負担を減らしたい。
- 濡れた道でも滑りたくない。
- 登山もトレランも一足でこなしたい。
そんな願いを叶えてくれるのが、この一足です。初めてトレランシューズを履くという方でも、違和感なく馴染める安定感がありますし、ベテランの方であれば、その走破性の高さに驚くことでしょう。
自分の足に合ったサイズを選び、メレル アジリティ ピーク 5とともに新しい景色を見に行きませんか。次の山行が、今まで以上に軽やかで楽しいものになることは間違いありません。
この記事を通じて、メレル アジリティ ピーク 5の魅力が伝わり、あなたの最高なパートナー選びの一助となれば幸いです。サイズ感や履き心地にこだわって、ぜひあなたにぴったりの一足を見つけてくださいね。


