せっかくの休日、大自然の中でリフレッシュしようと山へ向かう。そんな時、私たちの足元を支えてくれる最も大切な相棒がトレッキングシューズです。
しかし、いざ登山用品店やネットショップを覗いてみると、数多くのトレッキングシューズメーカーが並んでいて「結局、自分にはどれが合うの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
実は、トレッキングシューズ選びは単にデザインや価格だけで決めてしまうと、山道で足が痛くなったり、滑って転倒したりといったトラブルの原因になりかねません。メーカーごとに「得意な足の形」や「想定しているフィールド」が明確に異なるからです。
この記事では、2026年の最新トレンドを踏まえ、信頼できるトレッキングシューズメーカーを厳選してご紹介します。初心者の方から、さらなる高みを目指す経験者の方まで、最高の一足に出会えるためのガイドとしてぜひ活用してください。
なぜメーカー選びが登山靴において重要なのか
トレッキングシューズは、スニーカーとは全くの別物です。デコボコした岩場、滑りやすい泥道、そして急な斜面。過酷な環境から足を守り、一歩一歩を安定させるために、各メーカーは独自のテクノロジーを注ぎ込んでいます。
例えば、日本人の足は一般的に「幅広・甲高」と言われています。これに対し、ヨーロッパのメーカーは「細身で土踏まずのアーチが高い」形を基準にしていることが多いです。このミスマッチを理解せずに選んでしまうと、歩行中に指が圧迫されたり、逆にかかとが浮いて靴擦れを起こしたりします。
また、ソール(靴底)のゴムの配合や、防水透湿素材の使い方もメーカーによって様々。自分の歩くスタイルに合ったメーカーを知ることが、安全で快適な登山への第一歩なのです。
2026年に注目したいトレッキングシューズの最新トレンド
今、アウトドア業界では大きな変化が起きています。2026年現在、特に注目されているのが「軽量化」と「サステナビリティ」の両立です。
一昔前は「重くて硬い靴こそが良い登山靴」という風潮もありましたが、最近は足首の可動域を確保しつつ、驚くほど軽いモデルが人気です。さらに、環境に配慮したリサイクル素材を使用しながらも、従来以上の耐久性を備えたモデルが各メーカーから続々と登場しています。
これからご紹介するメーカーも、こうした最新技術を積極的に取り入れているブランドばかりです。
安心のフィット感!日本人の足に合う国内ブランド
まずは、日本人の足型を知り尽くした国内メーカーから見ていきましょう。海外ブランドで足が痛くなりやすい方は、こちらからチェックするのが正解です。
キャラバン(Caravan)
日本の登山史と共に歩んできた老舗中の老舗です。特にキャラバン C1_02Sは、入門者向けモデルとして圧倒的なシェアを誇ります。
指先にゆとりを持たせた設計で、初めて登山靴を履く人でも違和感が少なく、それでいて足首のホールド感はしっかりしています。迷ったらまずキャラバン、と言われるほど信頼の厚いメーカーです。
モンベル(mont-bell)
日本が世界に誇る総合アウトドアブランド。モンベルの靴の強みは、独自開発の「トレールグリッパー」というソール素材です。濡れた岩場でも吸い付くようなグリップ力を発揮し、日本の雨の多い山岳環境に最適化されています。
モンベル マウンテンクルーザーシリーズなどは、高い機能性を維持しつつも非常にコストパフォーマンスに優れており、幅広い層から支持されています。
シリオ(SIRIO)
「日本人専用」をコンセプトに、イタリアの技術と日本の企画を融合させたブランド。足の長さだけでなく、足幅の広さに合わせたバリエーションが豊富です。3E+や4E+といった非常に幅の広いモデルもあり、これまで「どの靴を履いても幅が狭くて痛い」と悩んでいた方の救世主的存在となっています。
高機能とデザインが融合!海外の人気トップブランド
次に、世界中の登山家に愛される海外メーカーを紹介します。機能性はもちろん、所有欲を満たしてくれるデザイン性の高さも魅力です。
サロモン(SALOMON)
フランス生まれのサロモンは、トレイルランニングの世界で培った「軽く、速く歩く」ためのノウハウをトレッキングシューズに注入しています。
サロモン X ULTRA 4 GORE-TEXは、スニーカーのような軽快さと、ガレ場でもブレない安定性を両立。紐を結ぶ手間がないクイックレースシステムも非常に便利です。
ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)
もはや説明不要の人気ブランド。近年は「VECTIV(ベクティブ)」テクノロジーを搭載した、推進力の高いモデルが話題です。
ザ・ノース・フェイス クレストン ミッド ネオは、日本人の足型に合わせたラスト(木型)を採用しており、海外ブランドながらフィット感が良いのが特徴です。山だけでなく、キャンプや街歩きでも映えるデザインが強みです。
スポルティバ(LA SPORTIVA)
北イタリアのブランドで、プロ仕様の登山靴を多く手がけています。岩場での立ち込みやすさや、足裏の感覚の捉えやすさは天下一品。
スポルティバ TX5 GTXは、テクニカルなアプローチシューズの要素を取り入れたハイキングブーツで、ステップアップを目指す中級者に強く推奨されます。
メレル(MERRELL)
アメリカのブランドで、世界累計販売数2,500万足を超える「MOAB(モアブ)」シリーズが有名です。
メレル MOAB 3 GORE-TEXは、「履いた瞬間から快適」と言われるほどのフィット感が魅力。低山ハイクやキャンプなど、ライトなアクティビティを好む方に最適です。
専門性が光る!職人気質のこだわりブランド
特定の用途や、最高峰の品質を求めるなら、以下のメーカーも外せません。
ローバー(LOWA)
ドイツの誇る名門メーカー。一足の靴を作るのに多くの工程をかけ、完璧なフィット感を追求しています。
ローバー レネゲード GTは、足入れの柔らかさと歩行時の安定感が絶妙なバランス。長く履き続けても型崩れしにくく、ソールを張り替えながら一生モノとして愛用するファンが多いのも頷けます。
スカルパ(SCARPA)
イタリアの靴職人の魂が宿るブランド。堅牢な作りが特徴で、重い荷物を背負った縦走登山でも足元がふらつきません。
スカルパ リベレ HDなどの軽量テクニカルブーツは、スピーディーな行動を可能にする現代登山のスタンダードとなっています。
ホカ(HOKA)
ランニングシューズで一世を風靡した厚底ソールの元祖。そのクッション性はトレッキングシューズでも健在です。
ホカ カハ 2 GTXは、圧倒的な衝撃吸収力で、下り坂での膝への負担を劇的に軽減してくれます。膝に不安がある方や、長距離を歩く際の疲労を抑えたい方におすすめです。
マムート(MAMMUT)
スイスの老舗ブランド。洗練されたデザインと、人間工学に基づいた可動域の広さが特徴です。
マムート デュカン Mid GTXは、独自の波型ソール構造により、足の自然な動きをサポート。スタイリッシュに山を楽しみたい方にぴったりの一足です。
コロンビア(Columbia)
独自の防水透湿技術「アウトドライ」を採用したモデルが多く、表面で水をブロックするため靴が重くなりにくいのが特徴です。
コロンビア セイバー 5は、手頃な価格帯ながら高いグリップ力を備え、フェスやハイキングを楽しむ層に絶大な人気を誇ります。
アゾロ(ASOLO)
イタリアの先進的なブランド。常に新しい素材や構造に挑戦しており、軽量でいて剛性が高いモデルが揃っています。テクニカルなルートを攻めるアルピニストからの信頼も厚いです。
ケイランド(Kayland)
こちらもイタリアのブランドで、高度な技術を持つ登山者向けの靴作りを得意としています。足首の自由度を保ちつつ、横ブレを徹底的に抑える構造が秀逸です。
ミレー(MILLET)
フランスの伝統あるブランド。靴だけでなくウェアも含めたトータルコーディネートが可能です。日本人の足型を意識したモデルも展開しており、包み込むようなフィット感が支持されています。
失敗しないためのトレッキングシューズの選び方
どんなに優れたメーカーの靴でも、自分の目的や足に合っていなければ最高のパフォーマンスは発揮できません。選ぶ際の3つの鉄則を確認しておきましょう。
1. 「いつ、どこで、どのくらい歩くか」を明確にする
- 低山・ハイキング・キャンプ:軽くて歩きやすいローカットやミッドカット。
- 日帰り登山・一泊程度の山小屋泊:足首を保護し、ソールに適度な硬さがあるミッドカット。
- 本格的な縦走・重荷背負い:不整地でも足首を固定し、疲れにくいハイカット。
2. 必ず「登山用靴下」を履いて試着する
トレッキングシューズは、厚手の登山用靴下と組み合わせて完成します。普段の靴より0.5cmから1.0cmほど大きいサイズになるのが一般的です。
靴を履いてつま先を一番前に突き出した際、かかとに指一本が入る程度の余裕があるかチェックしましょう。これが、下り坂で爪を痛めないための「遊び」になります。
3. 防水性は「ゴアテックス(GORE-TEX)」を基準に
山の天気は予測不可能です。晴れていても、ぬかるみや渡渉があるかもしれません。外からの水は防ぎつつ、靴の中の蒸れを逃がしてくれる防水透湿素材は、もはや必須機能と言えます。
メンテナンスで愛機を長持ちさせるコツ
せっかく見つけた相棒ですから、長く履き続けたいですよね。登山靴の寿命を縮める最大の原因は「汚れ」と「湿気」です。
下山後は、靴に付いた泥をブラシで丁寧に落としましょう。泥が水分を吸い、そのまま放置すると素材の劣化を早めます。また、保管は直射日光を避け、風通しの良い場所で行うのが基本。下駄箱にしまいっぱなしにすると、湿気でソールの加水分解(底が剥がれる現象)が進んでしまいます。
また、防水スプレーを定期的にかけることで、防汚効果と撥水性が維持され、防水素材の機能も長持ちします。
まとめ:自分にぴったりのトレッキングシューズメーカーを見つけよう
トレッキングシューズは、単なる道具ではなく、あなたの冒険を安全に、そして楽しくするためのパートナーです。
日本人の足に優しく寄り添うキャラバンやモンベル、最新のテクノロジーで歩行をサポートするサロモンやノースフェイス、そして職人のこだわりが詰まったスポルティバやローバー。どのメーカーにも、それぞれの哲学と強みがあります。
まずは自分の足の形を知り、挑戦したい山の景色を思い浮かべてみてください。実際に足を入れてみた時の「これだ!」という感覚を大切にすれば、きっと素晴らしい山行が待っているはずです。
今回の内容を参考に、ぜひあなたにとっての「トレッキングシューズメーカーおすすめ15選!失敗しない選び方も解説」のゴールとなる最高の一足を見つけ出してくださいね。足元が整えば、頂上への道のりも、もっと軽やかで感動的なものになるでしょう。


