スニーカー選びで欠かせないのが「履き心地」。その中でも、ニューバランスのクッション技術「アブゾーブ(ABZORB)」は、多くの愛用者から絶大な支持を集めています。
「長時間歩いても疲れにくい」「安定していて足がブレない」といった評価の背景には、独自の構造と長年の改良があるんです。この記事では、ニューバランスアブゾーブの仕組みや特徴、クッション性と安定感がすごい理由をわかりやすく解説します。
アブゾーブとは?ニューバランスを支える代表的クッション技術
ニューバランスが誇る「アブゾーブ(ABZORB)」は、ミッドソール部分に搭載される衝撃吸収素材です。
1990年代初期に登場し、当時から衝撃吸収と安定性を両立する技術として注目されてきました。特に1993年発売の「M998」に初めて採用されたことで知られています。
アブゾーブは、柔らかさと反発力を両立するために、独自の発泡素材とラバーを組み合わせた構造になっています。これにより、着地時の衝撃を吸収しつつも、沈み込みすぎず快適な反発感を生み出します。
他ブランドのフォーム系素材(EVAやPUなど)に比べても、長期間使ってもへたりにくく、クッション性が持続するのが特徴です。
アブゾーブが生み出す驚きのクッション性
アブゾーブが「疲れにくい」と言われる理由の一つは、衝撃をしっかり吸収しながら分散させる構造にあります。
地面からの衝撃を一点に集中させず、横方向に逃がすように分散する設計。これにより、足裏や関節にかかる負担を軽減してくれます。
また、フォーム素材の復元力が高く、長時間履いてもへたりにくいのも大きな魅力です。ランニングやウォーキング、通勤・通学など、毎日履くシーンでも快適さが持続します。
柔らかいだけでなく、踏み込んだ瞬間に「ポン」と押し返すような反発性も備えており、歩行時の推進力をサポート。日常生活だけでなく、軽いジョギングでも快適な履き心地を感じられます。
特に最新の「ABZORB SBS」では、従来のフォームに加えて衝撃吸収ポッドを組み合わせ、より弾力性と安定感を強化。踵や前足部への衝撃を効率よく吸収し、歩行リズムをスムーズにしてくれます。
安定感がすごい理由:クッションだけじゃない構造設計
アブゾーブは単に柔らかい素材ではありません。安定性を保つための設計にもこだわりがあります。
足を支えるシャンク構造やTPUプレートと組み合わせることで、ソールのねじれやブレを抑制。歩行中の重心移動をスムーズに導き、長時間履いても足が疲れにくくなっています。
クッション性の高いスニーカーは「ふわふわしすぎて不安定」と感じる人もいますが、アブゾーブはその真逆。沈み込みすぎず、しっかりとした接地感があるため、歩行時の安定感が抜群です。
この「柔らかいのにブレない」という絶妙なバランスが、アブゾーブ最大の魅力と言えます。
長く履いても快適に使える耐久性
ニューバランスのアブゾーブは、耐久性の高さでも知られています。
一般的なクッション素材は長く使うとへたりや硬化が起きやすいのですが、アブゾーブは圧縮後の復元力が強く、クッション性能が長持ちします。
日常使いで毎日履いても、しっかりした弾力をキープしてくれるのは嬉しいポイント。
また、雨の日や気温の変化など、環境条件が変わっても性能が安定しているのも特徴です。気候に左右されにくく、一年を通して安定した履き心地を保ちます。
代表的な搭載モデルと最新トレンド
アブゾーブは多くの名作モデルに採用されています。
代表的なのは「M990」「M992」「M993」などの900番台シリーズ。これらはクラシックな見た目と快適な履き心地で、ファッションスニーカーとしても人気です。
また、ウォーキング向けでは「MW880」「WW880」「MW860」などにも搭載され、立ち仕事や通勤でも疲れにくいと評判です。
近年では、最新モデル「ABZORB 2000」や「ABZORB 2010」が登場。ヒールや前足部にABZORB SBSを採用し、より高い衝撃吸収性と反発性を実現しています。
このように、アブゾーブは時代とともに進化を続け、ランニング用途からファッションシーンまで幅広く支持されています。
他のクッション技術との違い
ニューバランスには「フレッシュフォーム(Fresh Foam)」や「FuelCell」など、他にもさまざまなクッション技術があります。
フレッシュフォームは柔らかさと軽さを重視した“ふわっと系”のクッション。一方、アブゾーブはより「安定性」と「反発力」に重きを置いた設計です。
そのため、アブゾーブは長時間の歩行や立ち仕事など、安定した履き心地を求める人に向いています。
また、他ブランドのクッション技術(アディダスのBoostやナイキのReactなど)と比べると、アブゾーブは全体的にしっかりした印象。柔らかすぎず、着地の感触が安定しているため、足に優しいと感じる人が多いのです。
アブゾーブ搭載スニーカーを選ぶときのポイント
- 使用目的を明確にする
ランニング用なのか、日常用なのかで選ぶモデルが変わります。通勤や普段使いなら「880シリーズ」など、安定感重視のモデルがおすすめです。 - サイズとウイズ(幅)を確認
ニューバランスはウイズ展開が豊富。自分の足幅に合ったサイズを選ぶことで、アブゾーブの性能を最大限に活かせます。 - 最新仕様をチェック
ABZORB SBSなどの進化版を搭載したモデルは、より反発性と耐久性が高い傾向があります。最新ラインを確認して選ぶのもポイントです。 - 実際に履いてみる
モデルによってソールの硬さや反発感が微妙に異なります。できれば店頭で試着し、足裏の感覚を確かめると失敗が少なくなります。
アブゾーブはどんな人におすすめ?
・立ち仕事が多い人
・長時間歩くことが多い人
・膝や腰への負担を減らしたい人
・柔らかすぎるクッションが苦手な人
こうした人にとって、アブゾーブは理想的なミッドソールです。
履いた瞬間の柔らかさよりも、長く履いたときの安定感と疲れにくさを重視する人にこそ、アブゾーブの魅力が伝わります。
ニューバランスアブゾーブの特徴をもう一度まとめると
・衝撃を吸収し、横方向に分散して足の負担を軽減
・フォーム+ラバーのブレンド構造で復元力が高い
・クッション性と安定感のバランスが絶妙
・長時間履いてもへたりにくく、快適さが続く
・ABZORB SBSなどの進化版で反発性がさらに向上
シンプルに言えば、「履き心地の良さが長持ちするスニーカー技術」。それがアブゾーブです。
ニューバランスが誇る伝統的な技術でありながら、今なお進化を続けていることが、ファンを惹きつける理由でしょう。
ニューバランスアブゾーブの特徴を解説!まとめ
ニューバランスアブゾーブは、ただのクッション素材ではありません。
衝撃吸収・反発性・安定性を高次元で融合させた技術であり、日常からランニングまで幅広いシーンで快適さを実現しています。
「歩きやすい」「疲れにくい」という実感の裏には、30年以上にわたる技術改良と研究があるのです。
これからニューバランスのスニーカーを選ぶなら、ぜひアブゾーブ搭載モデルにも注目してみてください。
足元から感じる快適さと安定感が、毎日の歩行をきっと変えてくれるはずです。


