「いつもの黒や茶色の革靴もいいけれど、少し気分を変えてみたい」「もっと大人の色気や品格を足元から演出したい」
そんな風に感じたとき、真っ先に候補に挙げてほしいのがワインレッドの革靴です。ボルドーやバーガンディとも呼ばれるこの色は、一見するとハードルが高そうに思えますが、実は驚くほど万能で、履くだけでコーディネート全体をグッと格上げしてくれる魔法のアイテムなんです。
今回は、ワインレッドの革靴を履きこなすためのコツから、ビジネス・カジュアル別の合わせ方、そして今手に入れるべきおすすめのブランドまで、その魅力を余すことなくお伝えします。
なぜ今、ワインレッドの革靴が選ばれるのか
革靴の定番といえばブラックかブラウンですよね。確かに間違いのない選択ですが、どこか「無難」にまとまりすぎてしまうこともあります。
ワインレッドの最大の魅力は、ブラックが持つ「誠実さ・重厚感」と、ブラウンが持つ「華やかさ・親しみやすさ」のいいとこ取りをしている点にあります。
深みのある赤は、光の当たり方によって表情を変えます。室内では落ち着いたダークトーンに見え、太陽の下では鮮やかな色彩が顔を出す。この多面性が、履く人のこだわりや余裕を感じさせてくれるのです。また、使い込むほどに色が深まり、アンティークのような風合いに育っていくエイジング(経年変化)の美しさも、靴好きにはたまらないポイントでしょう。
ワインレッド・ボルドー・バーガンディの違いを知る
ショップで見かけるとき、同じような色なのに呼び名が違うことに戸惑ったことはありませんか?厳密には以下のようなニュアンスの違いがあります。
- ボルドー: フランスの赤ワインに由来する色で、茶色味が強く落ち着いた印象。ビジネスシーンで最も取り入れやすい色味です。
- バーガンディ: ブルゴーニュ産のワインに由来し、やや紫がかった暗い赤。コードバン素材の靴によく見られる、高級感漂う色気のあるカラーです。
- ワインレッド: 一般的にこれらを総称して呼ばれることが多いですが、比較すると少し明るめで、カジュアルな装いや華やかなパーティーシーンによく映えます。
自分の持っている服のトーンに合わせて、どの「赤」を選ぶべきかイメージしてみてください。
ワインレッドの革靴を失敗させないコーディネートのコツ
「何色のパンツを合わせればいいの?」という疑問が一番多いはず。基本さえ押さえれば、実はブラックの靴よりもお洒落に見せるのは簡単です。
1. ネイビー(紺)との相性は最強
これはメンズファッションにおける鉄板の組み合わせです。イタリアでは「アズーロ・エ・マローネ(青と栗色)」という言葉があるように、寒色と暖色のコントラストは非常に美しく見えます。ネイビーのスーツやデニムにワインレッドの靴を合わせるだけで、イタリアの洒落者のような洗練された雰囲気が手に入ります。
2. グレーで都会的な知性を演出
チャコールグレーやライトグレーのパンツも非常におすすめです。グレーは無彩色なので、足元の赤みが綺麗に引き立ちます。特に冬場の重くなりがちなグレーコートの足元にワインレッドを差すと、全体がパッと明るくなり、清潔感のある知的な印象を与えられます。
3. ブラックパンツでモードに引き締める
黒のスラックスやスキニーパンツに合わせると、ロックでモードな雰囲気になります。全身黒の中に一点だけ深い赤がある。この潔さが、大人の色気を最大級に引き出してくれます。
4. ベルトの色はどうする?
革靴の鉄則として「靴とベルトの色を合わせる」というものがあります。ワインレッドの靴を履くなら、ベルトも同系色にするのがベストです。もしぴったりの色がない場合は、暗めのダークブラウンのベルトで代用しましょう。黒のベルトだと足元だけが浮いて見えることがあるので注意が必要です。
シーン別!ワインレッド革靴の使い分け術
ビジネスシーンでの活用
「仕事で赤い靴は派手すぎないか?」と心配されるかもしれませんが、深みのあるダークボルドーなら全く問題ありません。むしろ、プレゼンや大切な商談など、自信をアピールしたい場面で効果を発揮します。
デザインは、紐靴の「内羽根式ストレートチップ」を選べばフォーマル度が上がり、上司や取引先からも「お洒落に気を配っているビジネスマン」として一目置かれるでしょう。
結婚式・パーティーでの華やぎ
おめでたい席や華やかなパーティーは、ワインレッドの独壇場です。ブラックスーツに合わせてアクセントにしたり、少し明るめのワインレッドを選んで主役にしたり。エナメル素材や光沢の強いものを選べば、よりラグジュアリーな雰囲気を楽しめます。
休日のカジュアルダウン
デニムやチノパン、カーゴパンツなど、カジュアルな装いにもワインレッドは馴染みます。この場合は、ローファーやチャッカブーツなどの少しリラックス感のある形を選ぶのがコツです。茶色の靴よりも都会的で、黒の靴よりも軽快な、絶妙なバランスが完成します。
厳選!ワインレッドの革靴おすすめブランド10選
ここからは、実際に手に入れるならチェックしておきたい、信頼のブランドとモデルを紹介します。
1. REGAL(リーガル)
日本が誇る老舗、リーガル。日本人の足型を研究し尽くした設計は、初めてのワインレッド革靴としても最適です。
特におすすめなのが、ガラスレザーを使用したボルドーカラーのモデル。光沢が美しく、汚れにも強いため、デイリーユースにぴったりです。
REGAL 革靴2. SCOTCH GRAIN(スコッチグレイン)
「良い靴を長く履く」という文化を大切にする国産ブランド。こちらのボルドーカラーは、深みのある色出しが絶妙で、履き込むほどに自分の足に馴染むグッドイヤーウェルト製法が魅力です。
SCOTCH GRAIN3. Alden(オールデン)
アメリカントラッドの雄、オールデン。特に「コードバン(馬の臀部の革)」のバーガンディ、通称「カラー8」は、世界中のファンの憧れです。宝石のような輝きと、独特の大胆なしわは、まさに一生モノの価値があります。
Alden4. Crockett & Jones(クロケット&ジョーンズ)
英国靴の聖地、ノーザンプトンを代表するブランド。タッセルローファーの代名詞とも言える「キャベンディッシュ」のダークバーガンディは、オンオフ問わず使える名作中の名作です。
Crockett & Jones5. texcy luxe(テクシーリュクス)
「本革なのにスニーカーのような履き心地」で大人気のアシックス商事のブランド。機能性を重視しながらも、深みのあるワインカラーを展開しており、コスパ重視派にはこれ以上の選択肢はありません。
texcy luxe6. Edward Green(エドワードグリーン)
最高級の素材と技術を求めるならこちら。アンティークフィニッシュが施されたボルドーは、まるで芸術品のような美しさです。履くたびに背筋が伸びるような、特別な一足になります。
Edward Green7. Church’s(チャーチ)
英国らしい質実剛健な靴作りが特徴。ポリッシュドバインダーカーフを採用したバーガンディは、雨の日でもガシガシ履けるタフさと、上品なツヤを両立しています。
Church's8. Cole Haan(コールハーン)
伝統的なデザインに最新のクッショニング技術を融合させたブランド。モダンな赤みの強いワインレッドが多く、ジャケパンスタイルやビジネスカジュアルを好む層から絶大な支持を得ています。
Cole Haan9. Santoni(サントーニ)
イタリア靴らしい色気を感じたいならサントーニ。パティーヌと呼ばれる手塗りによるムラ感のあるワインカラーは、一足一足が異なる表情を持ち、唯一無二の存在感を放ちます。
Santoni10. Dr. Martens(ドクターマーチン)
カジュアルシーンの定番。チェリーレッドと呼ばれる色は、長年愛され続けるアイコン的カラーです。ボリューム感のあるソールと深い赤の組み合わせは、デニムスタイルを格上げしてくれます。
Dr. Martens美しさを保つためのメンテナンス方法
ワインレッドの革靴を手に入れたら、その色をどう維持していくかが楽しみの一つでもあります。
基本のケア
まずは馬毛ブラシでのブラッシングで埃を落としましょう。その後、革の乾燥を防ぐためにクリーナーで汚れを落とし、クリームを塗ります。
クリーム選びのポイント
- 色を鮮やかに保ちたい場合: バーガンディやボルドー専用の着色クリームを使いましょう。補色することで、擦れや色落ちをカバーできます。
- 深みを増していきたい場合: あえて少し暗めのブラウンのクリームを使うことで、色に深み(奥行き)を出す「アンティーク仕上げ」を自分で行うこともできます。
- 変化を最小限にしたい場合: 無色のデリケートクリームを使い、革本来の色味を尊重しましょう。
仕上げに山羊毛のブラシで磨き上げれば、ワインレッド特有のしっとりとした輝きが蘇ります。
靴磨きセットワインレッドの革靴で格上げ!メンズコーデのコツと人気ブランドおすすめ10選を紹介:まとめ
ワインレッドの革靴は、一見するとハードルが高く感じるかもしれません。しかし、一度足を通せば、その合わせやすさと圧倒的な雰囲気に驚くはずです。
ネイビーやグレーといった定番の服に合わせるだけで、周りとは一線を画す「こだわり派」の印象を与えることができます。また、手入れを繰り返すことで自分だけの深い色合いに育っていく過程は、革靴を履く真の醍醐味といっても過言ではありません。
これから新しい一足を探している方も、クローゼットに眠らせている方も、ぜひこの機会にワインレッドの魅力を再発見してみてください。あなたの足元をワインレッドに変えるだけで、いつもの街並みが少し違った景色に見えるはずですよ。


