ニューバランスを履いたとき、「かかとが痛い…」と感じたことはありませんか?
一見履き心地が良く、クッション性にも優れたスニーカーですが、足に合わない選び方や履き方をしていると、かかとに違和感や痛みが出ることがあります。この記事では、ニューバランスのかかとが痛くなる原因とその対策、そして快適に履くための正しい選び方や調整方法を詳しく解説します。
ニューバランスで「かかとが痛くなる」とは?症状の特徴を知ろう
まず、「かかとが痛い」という感覚にはいくつかのパターンがあります。
- 歩くたびにズキッと痛む
- 長時間歩いた後にかかと裏がジーンとする
- かかとが靴に当たって擦れて赤くなる
- 靴の中でかかとが浮く、抜ける感覚がある
特に多いのは「履き始めて数時間後から痛くなる」「長距離歩行や立ち仕事で痛みが強くなる」といったケースです。
これは単に靴のクッション性だけでなく、フィット感・かかとのホールド性・足型の個性など、複数の要素が関係しています。
原因① サイズやワイズ(幅)が合っていない
ニューバランスは「D」「2E」「4E」など、幅(ワイズ)展開が豊富なブランドです。
しかし、このワイズ選びを誤ると、かかと部分に思わぬ負担がかかります。
例えば、足幅が狭い人が幅広モデルを履くと、靴の中で足が遊び、歩くたびにかかとが浮いて擦れてしまいます。逆に幅が合わないほどきつい靴を履くと、かかと後方が押し付けられて痛みが出やすくなります。
また、足の形には個人差があります。
かかとが小さい人や甲が低い人は、一般的なサイズ表記だけではフィットしにくいため、実際に試着して「かかとが浮かない・締めつけない」感覚を確認することが大切です。
原因② かかと周りのホールド性が不足している
スニーカーの“かかと部分”には、足を安定させるための芯材「ヒールカウンター」が入っています。
この部分が柔らかすぎたり、靴の形が足型に合っていないと、かかとが動いて摩擦が起きます。
特に軽量モデルや柔らかいメッシュ素材の靴では、ホールド感が弱い傾向にあります。
「歩くときにかかとがパカパカ浮く」「足が前にズレる」感覚がある方は、ヒールカウンターのしっかりしたモデルに変えることで改善することが多いです。
原因③ クッション性が低下している
ニューバランスの多くのモデルには、ABZORB(アブゾーブ)やFresh Foam X 880、Fresh Foam X 1080といったクッション素材が使われています。
ただし、長期間使用するとこれらの素材も劣化し、着地時の衝撃吸収性が落ちてしまいます。
クッションがヘタると、歩行時の衝撃が直接かかとに伝わり、炎症や痛みの原因になります。
また、ソールの硬化や偏った摩耗によって体重のバランスが崩れると、片方のかかとだけが痛くなることもあります。
原因④ 足の使い方や歩行姿勢のクセ
靴がどれだけ高性能でも、歩き方のクセがあると痛みが出ることがあります。
たとえば…
- かかとから強く着地する歩き方
- O脚やX脚で足の外側・内側に体重がかかる
- 足底筋膜炎などのトラブルを抱えている
このようなケースでは、靴ではなく足の筋力バランスや姿勢に原因があります。
特に足裏のアーチが低下していると、かかとへの衝撃が分散されず、痛みやすくなります。
原因⑤ インソールが合っていない・劣化している
靴の中敷き(インソール)は、実はかかとの快適さを大きく左右します。
長期間使うと形が潰れたり、かかと部分のクッションが偏ってしまうことがあります。
また、元々のインソールの形状が自分の足に合っていないケースもあります。
この場合、ニューバランス純正の交換用インソールや、アーチサポート付きのものに変更することで劇的に改善することがあります。
対策① 正しいサイズとワイズを選ぶ
ニューバランスは幅広いワイズ展開が魅力ですが、選び方を間違えると逆効果です。
店舗での試着時は、次の点を意識しましょう。
- つま先に5〜10mmほどの余裕を持たせる
- かかとを地面にトントンとつけて、浮かないか確認
- 歩いたときにかかとが左右にズレないかチェック
- 紐をしっかり締めた状態で“かかと抜け”がないか確認
ワイズは必ずスタッフに計測してもらうのがおすすめです。
同じ27cmでも「D」と「2E」では履き心地が全く違うため、足幅と甲の高さを基準に選びましょう。
対策② かかとをホールドする履き方を意識する
靴の履き方でも痛みを防げます。
おすすめは「ヒールロック」と呼ばれる靴紐の通し方。
最上部の穴を活用して紐をループ状に通すことで、かかとをしっかり固定できます。
また、履くときに必ずかかとをトントンと地面に軽く叩いて奥まで入れることも重要です。
これにより、靴のヒールカップにかかとが正しくフィットし、摩擦を減らせます。
対策③ インソールを交換・調整する
かかとが痛い人にとって、インソールの見直しは非常に効果的です。
ニューバランス純正のサポーティブリバウンドインソールなどは、かかとを包み込むような形状で、衝撃吸収にも優れています。
また、靴ずれ防止パッドや、かかとクッションの薄いジェルパッドを追加するのもおすすめです。
ただし厚みが増しすぎると靴全体がきつくなるため、かかとを安定させつつフィットを損なわない範囲で調整しましょう。
対策④ クッション性の高いモデルを選ぶ
ニューバランスの中でも、かかとに優しいモデルを選ぶのも一つの方法です。
例えば以下のシリーズは、クッション性と安定性に定評があります。
- Fresh Foam X 880 / Fresh Foam X 1080:柔らかい履き心地で長時間歩行向け
- 990 v5 / 990 v6:ヒールカウンターが強固で安定性が高い
- 574 / 996:ライフスタイル向けながら、かかとを包むような構造
これらのモデルは、かかと周りのサポートとソールの反発性のバランスが良く、長時間履いても痛みを感じにくい傾向にあります。
対策⑤ 痛みが出た場合の応急ケア
すでにかかとが痛くなってしまった場合は、無理に履き続けずに早めに対処しましょう。
- 靴を替えて休ませる
- インソールや靴下を交換する
- かかとを冷やして炎症を抑える
- アキレス腱やふくらはぎのストレッチを行う
数日経っても改善しない場合は、整形外科で診てもらうことをおすすめします。
足底筋膜炎や踵骨炎など、内部の炎症を伴っている場合もあるためです。
対策⑥ 靴のローテーションとメンテナンスを意識する
同じ靴を毎日履いていると、クッションやヒールカップが偏って劣化します。
最低でも2〜3足をローテーションして履くことで、靴の寿命を伸ばし、かかとへの負担を分散できます。
また、使用後は靴内をしっかり乾燥させ、ヒール部が湿気で柔らかくならないよう注意しましょう。
素材がへたると、ホールド性が低下し、再び痛みを誘発します。
ニューバランスのかかと痛を防ぐ「チェックリスト」
最後に、ニューバランスを選ぶ際に確認しておきたいポイントをまとめます。
- かかとが浮かないか、歩行中にズレないか
- ヒールカウンター(後ろの芯)がしっかりしているか
- クッション性のあるミッドソール・インソールか
- ワイズ(幅)が足に合っているか
- 試着の際にかかと部分に圧迫や擦れがないか
- インソール交換・補助パッドで微調整できるか
このチェックを満たしていれば、かかとが痛くなるリスクを大きく減らせます。
ニューバランスのかかとが痛くなる原因と対策のまとめ
「ニューバランスのかかとが痛くなる」原因は、靴の構造だけではなく、足型や歩き方など、さまざまな要素が重なって起こります。
正しいサイズ選びとフィット感の確認、ホールド性のあるモデル選択、そしてインソールや履き方の工夫によって、ほとんどのケースは改善可能です。
お気に入りのニューバランスを長く快適に履きこなすためにも、かかと周りのフィットを丁寧に見直してみてください。
自分の足に合った一足を選べば、「かかとが痛い」という悩みから解放され、快適な歩行を楽しめるはずです。


