「そろそろちゃんとした革靴を一足持っておきたいけれど、種類が多すぎて何を選べばいいかわからない……」
そんな悩み、実は多くの大人の男性が抱えています。ショップに行けば、似たような黒い靴がズラリ。でも、よく見るとデザインは千差万別で、それぞれに「履いていくべき場所」というマナーが存在します。
適当に選んでしまうと、いざという時に恥をかいてしまったり、足が痛くて歩けなくなったりすることも。逆に、自分にぴったりの一足を知っていれば、ビジネスの商談でもプライベートのデートでも、自信を持って歩き出すことができます。
今回は、革靴の基本的な種類から、後悔しない選び方のコツ、さらには一生モノにするためのメンテナンスまで、初心者の方にもわかりやすくお届けします。
なぜ「革靴の種類」を知ることが重要なのか?
革靴は、単なる履物ではありません。西洋の文化において、靴は履く人の社会的地位やマナーを象徴するアイテムとして発展してきました。
たとえば、最高級のスーツを着ていても、足元がカジュアルすぎるローファーでは、フォーマルな結婚式や葬儀では浮いてしまいます。逆に、カチッとしたフォーマル靴をジーンズに合わせると、足元だけが重たくなり、全体的なバランスが崩れてしまうこともあります。
「いつ、どこで、誰と会うのか」。
このTPOに合わせて靴を履き替えるのが、大人の嗜みです。まずは、どんな種類があるのかを整理していきましょう。
迷ったらこれ!革靴の主要なデザイン別分類
まずは、つま先のデザインや装飾による分類です。ここを抑えるだけで、靴選びの迷いは半分以上解消されます。
ストレートチップ:冠婚葬祭の絶対的エース
つま先に横一文字のラインが入っているデザインです。最もフォーマル度が高く、特に「黒の内羽根ストレートチップ」は、一足持っていれば就職活動から結婚式、葬儀まで、あらゆる公式の場で通用します。迷ったらまずはこの一足からスタートしましょう。
リーガル ストレートチッププレーントゥ:シンプルイズベストな万能選手
つま先に装飾が一切ない、究極にシンプルなデザインです。19世紀の軍靴がルーツと言われており、清潔感があります。ビジネスシーンはもちろん、休日のジャケパンスタイルにも馴染むため、一足あると非常に重宝します。
ウィングチップ:華やかさを演出するカントリー由来
つま先の切り替えが「W」の形になっており、鳥の翼のように見えることからこう呼ばれます。穴飾りの装飾(メダリオン)が施されていることが多く、見た目はかなり華やかです。元々は屋外での作業用だったため、フォーマル度は低め。少しカジュアルダウンしたビジネススタイルや、パーティーに向いています。
Uチップ・Vチップ:実用性と個性を両立
つま先にU字やV字の縫い目があるデザインです。フランスやイギリスの狩猟用靴やゴルフ用靴が起源で、少しボリューム感があるのが特徴です。カジュアルな印象を与えるため、外回りの営業職や、少しリラックスしたオフィススタイルにぴったりです。
モンクストラップ:紐なしで唯一スーツに合う
紐ではなく、ベルトとバックル(金具)で足を固定するタイプです。キリスト教の修道士(モンク)が履いていたサンダルがモチーフと言われています。紐がないので脱ぎ履きしやすく、かつドレッシーな雰囲気も持っているため、おしゃれに敏感なビジネスマンに人気です。
フォーマル度を左右する「羽根」の構造
デザインだけでなく、靴紐を通す部分の構造も重要です。ここには「内羽根」と「外羽根」の2種類があります。
内羽根(バルモラル):品格漂うフォーマル仕様
紐を通すパーツが、甲の革に潜り込むように一体化しているタイプです。見た目がスッキリとしていて気品があるため、冠婚葬祭や格式高いパーティーに向いています。イギリスの王室が愛用したことで広まったと言われています。
外羽根(ブルーチャー):活動的なビジネスマンの味方
紐を通すパーツが、甲の革の上に乗っているタイプです。羽根が大きく開くため、着脱がしやすく、足の甲の高さに合わせてフィット感を調整しやすいのがメリットです。元々は軍隊の行軍用に開発されたため、歩き回ることが多いビジネスシーンに最適です。
シーン別・失敗しない革靴の選び方
次に、具体的なシチュエーションに応じた選び方を見ていきましょう。
冠婚葬祭(結婚式・葬儀)
ここはルールが厳格です。基本は「黒の内羽根ストレートチップ」です。お通夜や葬儀では、光沢の強すぎるエナメル素材や、派手な装飾があるものは避けるのがマナー。結婚式であれば、少し華やかな内羽根のプレーントゥなども許容されますが、黒を選んでおけば間違いありません。
毎日のビジネス・営業
「歩きやすさ」と「信頼感」のバランスが大事です。外羽根のプレーントゥやUチップなら、長時間の歩行でも疲れにくく、相手に誠実な印象を与えます。色は黒か、少し明るさを抑えたダークブラウンが使いやすいでしょう。
オフィスカジュアル・休日
少し遊び心を取り入れても良いシーンです。茶色のウィングチップや、タッセル(房)のついたローファーなどが活躍します。最近ではスニーカーのような履き心地の「ハイブリッド革靴」も増えており、リラックスしたスタイルに馴染みます。
テクシーリュクス ビジネスシューズ素材と底(ソール)の選び方で寿命が変わる
見た目と同じくらい大切なのが、中身のスペックです。
本革か合成皮革か
本革(カウレザーなど)は、履き込むほどに自分の足の形に馴染み、手入れ次第で10年以上履き続けることができます。一方で、合成皮革は雨に強く安価ですが、数年で劣化してひび割れてしまいます。長く愛用したいなら、やはり本革がおすすめです。
レザーソールかラバーソールか
「レザーソール(革底)」は通気性が良く、歩くたびにカツカツと心地よい音がしますが、雨の日は滑りやすく痛みやすいのが弱点。
「ラバーソール(ゴム底)」は滑りにくく耐久性があり、雨の日でも安心して履けます。日本の気候や実用性を考えるなら、ラバーソール、あるいは接地部分だけゴムを貼ったものが使いやすいでしょう。
一生モノにするための必須ケアアイテム
せっかくお気に入りの革靴を手に入れても、放置してしまえばすぐにボロボロになってしまいます。でも、難しいことはありません。最低限、以下の3つを用意するだけで寿命は劇的に伸びます。
シューキーパー(シューツリー)
脱いだ後の靴に入れて、形を整える木製の型です。革は乾燥する際に縮んでシワが深くなりますが、これを入れることでシワを伸ばし、型崩れを防ぎます。木製なら靴の中の湿気も吸い取ってくれます。
シューキーパー 木製ブラシ(馬毛・豚毛)
帰宅した時にサッとホコリを払うための「馬毛ブラシ」は必須です。ホコリは革の油分を吸い取って乾燥させてしまう天敵。毎日30秒のブラッシングだけで、輝きが持続します。
靴クリーム
1ヶ月に一度程度、革に栄養を与えるためのクリームです。人間のお肌に保湿が必要なのと全く同じ理屈です。
サフィール 靴クリーム2026年版!今選ぶべき注目ブランド
今、革靴市場で評価されているブランドをいくつかピックアップします。
まずは、圧倒的な信頼感を誇る日本の老舗「リーガル」。日本人の足型を徹底的に研究しており、初めての一足には最適です。もう少し本格的な英国スタイルを楽しみたいなら、コスパに優れた「スコッチグレイン」も外せません。
また、最近ではインポートブランドも人気。スペインの「バーウィック」は、高品質な素材を使いながらも、手の届きやすい価格帯で若手ビジネスマンから絶大な支持を得ています。
バーウィック プレーントゥ少しカジュアルに寄せたいなら、ボリューミーなシルエットがトレンドの「ドクターマーチン」も、私服との相性が抜群に良いです。
まとめ:自分のスタイルに合った革靴のメンズの種類を見つけよう
ここまで革靴の様々な種類について解説してきましたが、いかがでしたか?
最初は難しく感じるかもしれませんが、ポイントはシンプルです。
「冠婚葬祭ならストレートチップ」「仕事ならプレーントゥやUチップ」「遊びならウィングチップ」。この基本さえ押さえておけば、自信を持って靴選びができるはずです。
革靴は、手入れをすればするほど味わいが増し、自分だけの「相棒」へと育っていきます。最初は一足の黒い靴からで構いません。少しずつ知識を深め、自分のライフスタイルにぴったりの革靴のメンズの種類を見つけ出してください。
足元が変われば、歩き方が変わります。歩き方が変われば、あなたの印象も、そして一日を過ごす気分もきっとポジティブに変わるはずです。明日からの靴選びが、あなたにとって楽しいものになることを願っています。


