2024年にスタートした新NISA制度も、ついに3年目の2026年を迎えました。「とりあえず始めたけれど、つみたて投資枠だけで手一杯」「成長投資枠の240万円分をどう使えばいいのかわからない」と、宝の持ち腐れ状態になっていませんか?
実は、2026年という今の相場環境だからこそ、成長投資枠の使い方が資産形成のスピードを大きく左右します。これまでのブームに流されるだけの投資から卒業して、自分に合った「納得感のある銘柄」を見つけるためのヒントを凝縮してお届けします。
2026年の新NISAで成長投資枠を賢く活用するポイント
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがありますが、初心者の方が特に迷うのが後者です。年間240万円という大きな枠を前にして、「何か特別な株を買わなければいけない」とプレッシャーに感じる必要はありません。
まずは、成長投資枠の基本的な付き合い方を整理しましょう。
「つみたて」の延長線上で考えるのが最短ルート
成長投資枠といっても、必ずしも個別株を買う必要はありません。つみたて投資枠で買っている 投資信託 と同じ銘柄を、成長投資枠で追加購入しても全く問題ないのです。むしろ、管理をシンプルにしたい方にとっては、これが正解と言えます。
非課税メリットを最大化する「出口」の意識
成長投資枠の最大の魅力は、配当金や売却益が一生涯非課税になることです。2026年現在は、将来のインフレ対策として「配当」を重視する投資家が増えています。値上がり益(キャピタルゲイン)だけでなく、定期的にチャリンとお金が入る配当金(インカムゲイン)を非課税で受け取れるのは、新NISAならではの特権です。
初心者が成長投資枠で狙うべき銘柄の3つの基準
「何でも買える」からこそ、選ぶ基準が重要です。2026年の市場環境を踏まえ、失敗しにくい銘柄選びの「ものさし」を持っておきましょう。
1. 圧倒的な低コスト(信託報酬)
投資信託やETFを選ぶ場合、手数料である信託報酬は「0.2%以下」を基準にしてください。長期で運用すればするほど、この微々たる差が数十万円の資産の差になって跳ね返ってきます。
2. 累進配当を掲げる「優良企業」
日本株の個別銘柄に挑戦したいなら、キーワードは「累進配当(るいしんはいとう)」です。これは「配当を減らさず、維持または増やすこと」を約束している企業のこと。株価が一時的に下がっても、配当が維持されれば精神的な支えになります。
3. 世界への分散投資
日本国内だけでなく、世界経済の成長を取り込む視点も欠かせません。特定の国や企業に依存せず、世界全体に投資するスタイルは、2026年以降の不安定な国際情勢下でも最も手堅い戦略とされています。
【目的別】2026年におすすめしたい投資の具体例
ここでは、タイプ別にどのような商品が選ばれているのかを見ていきましょう。
とにかく手間をかけたくない人向け
王道は、やはり「全世界株式」や「米国株式(S&P500)」のインデックスファンドです。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
これらは成長投資枠でも購入可能です。つみたて枠を使い切った後、さらに投資資金があるなら、これらの商品を成長投資枠で買い増すのが最も効率的です。
「配当金でお小遣い」が欲しい人向け
日本の高配当株をパッケージにした投資信託やETFが人気です。
- SBI・日本高配当株式(分配)ファンド
- iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF 2558
個別銘柄を一つひとつ選ぶのは大変ですが、こうしたパック商品を使えば、手軽に100社以上の優良企業に分散投資ができます。
日本の底力を信じたい人向け
2026年、日本の企業の稼ぐ力は再評価されています。株主還元に積極的な大型株を、成長投資枠の「スポット購入」で狙うのも面白いでしょう。
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- NTT(日本電信電話)
- 三菱商事
特にNTTなどは株価が分割されて買いやすくなっているため、数万円から成長投資枠を使い始めることができます。
成長投資枠でやってはいけない「3つのNG行動」
新NISAには、特有の落とし穴があります。2026年の今、改めて注意したいポイントをまとめました。
損益通算ができないことを忘れる
NISA口座で損をしても、他の特定口座の利益と相殺(損益通算)することができません。「一発逆転」を狙ってハイリスクな銘柄を買い、大損してしまうと、税制上のメリットを全く受けられないどころか、損だけが残ることになります。
流行のテーマ型ファンドに飛びつく
「AI関連」「脱炭素」といったテーマ型ファンドは、流行っているときがピークであることが多いです。手数料も高い傾向にあるため、成長投資枠という貴重な生涯枠を、一過性のブームに捧げるのはもったいないと言えます。
頻繁に売買を繰り返す
新NISAでは、売却すれば翌年以降に「枠」が再利用できますが、短期売買は初心者の負けパターンです。基本は「買ったらずっと持っておく」姿勢が、複利の効果を最大化させます。
2026年から始める成長投資枠の具体的なステップ
これから枠を使おうとしている方は、以下のステップで進めてみてください。
- つみたて枠を優先するまずは、毎月の定額積立で基盤を作ります。ここが家計の土台になります。
- 余裕資金を確認する成長投資枠は「今すぐ使わなくて良いお金」で運用するのが鉄則です。
- まずは「分配金なし」の投信から効率よく資産を増やしたいなら、配当を自動で再投資してくれる投資信託を選びましょう。
- 慣れてきたら「配当重視」のETF・株へ資産の規模が大きくなってきたら、一部を配当金が出るタイプに切り替えて、生活の潤いを実感するのも良いでしょう。
ノートパソコンやスマートフォン iphone を使って証券会社のアプリを開けば、いつでも銘柄の状況は確認できますが、見すぎないことも投資を継続するコツです。
2026年の新NISAで成長投資枠を最大限に活かすために
2026年という年は、新NISAが「新しい制度」から「当たり前の習慣」に変わるタイミングです。周囲の派手な利益報告に惑わされず、自分のライフプランに合った銘柄を選ぶことが、最終的な勝利に繋がります。
成長投資枠は、自由度が高いからこそ「自分自身の投資哲学」が試される場所です。まずは堅実な全世界株から始め、少しずつ自分の興味がある分野(日本の高配当株など)に広げていく。この「守りながら攻める」姿勢こそが、2026年以降の資産形成における最適解となるでしょう。
最後になりますが、投資はあくまで自己責任。でも、新NISAという最強の武器を正しく使えば、10年後、20年後のあなたはきっと今の決断に感謝しているはずです。
改めて、「新NISAの成長投資枠で何を買うべき?」という問いへの答えを出すのはあなた自身です。この記事で紹介した基準や銘柄を参考に、まずは少額からでも、新しい一歩を踏み出してみませんか?


