ニューバランスのスニーカーを選ぶとき、「USA製」と「UK製」の違いって気になりますよね。どちらも高品質なラインとして知られていますが、実際に履いてみると、素材感やフィット感、作りの丁寧さなどに微妙な差があります。今回は、ニューバランスUSA製とUK製の違いを徹底的に掘り下げて、品質・履き心地・デザインの傾向を分かりやすく紹介します。
MADE in USAとは?アメリカ製モデルの特徴
ニューバランスの「MADE in USA」シリーズは、マサチューセッツ州やメイン州の工場で製造される特別なラインです。ブランドの中でもプレミアムな位置づけで、使用される素材や縫製の品質にこだわり抜かれています。
アメリカ製のニューバランスは、製品全体の70%以上が国内調達・生産によって構成されており、まさに“アメリカの職人技”を体現しています。工場では熟練した職人たちが一足ずつ丁寧に仕上げており、手作業による確かな品質管理が特徴です。
代表的なモデルは「990シリーズ」や「993」「996」など。どのモデルも耐久性に優れ、重厚感のある履き心地が魅力です。クラシックなランニングシューズの系譜を持ちながら、現代的なクッション技術「ENCAP」や「FuelCell」を採用し、快適性と安定性を両立しています。
また、MADE in USAラインは生産数が少なく希少性も高いため、スニーカーファンやコレクターの間で高く評価されています。
MADE in UKとは?英国製モデルの魅力
一方の「MADE in UK(またはMade in England)」は、イギリス北部のクンブリア州・フリンビー工場で製造されるプレミアムラインです。欧州市場を中心に展開され、日本でも多くのファンを持っています。
英国製モデルの特徴は、柔らかく上品な素材感とクラフトマンシップ。ピッグスキンスエードや上質なメッシュ素材を使用し、手作業で仕上げられた美しいフォルムが特徴です。生産数は週に数万足ほどと限られており、小規模ながらも職人の丁寧な仕事が光ります。
特に人気なのが「991」「1500」「920」などのモデル。UKモデルは全体的にソールのバランスがやや低めで、より落ち着いた印象を与えます。スニーカーでありながら、レザーシューズのような高級感を感じる一足です。
USA製とUK製のデザイン・素材の違い
USA製とUK製のニューバランスは、見た目こそ似ていますが、細部の作りや素材選びに大きな違いがあります。
- USA製: 厚手で頑丈なスエードやメッシュを採用。アメリカらしい無骨で力強いデザインが多く、履き込むほどに味が出るのが魅力です。
- UK製: 柔らかくしなやかな素材を使用し、上品で落ち着いた印象。カラーリングもグレーやネイビーなど、シックでクラシカルなものが中心です。
また、アメリカ製はクッション性やサポート力を重視した設計が多く、英国製は見た目のスマートさと質感の良さを追求している傾向があります。どちらも高品質ですが、「アクティブに履くならUSA」「ファッション性を重視するならUK」と使い分ける人も多いです。
履き心地・フィット感の違いを体感で比較
実際に履いてみると、USA製とUK製ではフィット感にも微妙な差があります。
USA製のニューバランスは、足全体を包み込むようなホールド感が特徴。ミッドソールがしっかりしていて安定性が高く、長時間歩いても疲れにくいという声が多いです。特に「990v6」や「993」などは、程よい反発と安定感のバランスが秀逸で、通勤や旅行にもぴったり。
一方でUK製は、全体的に細身のシルエット。トゥボックス(つま先部分)がやや狭く感じることもあり、幅広の足の人はハーフサイズ上げるとちょうどいい場合があります。柔らかいスエード素材が多いため、履き始めから足馴染みが良く、上品な履き心地を楽しめます。
どちらが優れているかは一概には言えませんが、「足の形」や「使用シーン」によって合うモデルが変わります。ランニングや立ち仕事など“機能性重視”ならUSA製、街歩きやファッションコーデに合わせるならUK製を選ぶと満足度が高いでしょう。
品質と製造工程のこだわり
ニューバランスは、どちらの製造国でも「職人の手仕事」を重視しています。特にUSA製は長い歴史を持ち、アメリカ国内で一貫して高品質なスニーカーを作り続けている数少ないブランドです。
工場では、熟練職人による縫製と厳格な品質チェックが行われ、仕上がりの精度には定評があります。耐久性や安定性を重視したつくりのため、重量はややあるものの、しっかりとした作りで長く履けるという安心感があります。
一方、UK製はより“アート的”な職人技が光ります。素材の色合いや質感の表現にこだわり、ミリ単位で調整された縫製ラインが特徴。ヨーロッパ的な上品さと温もりを感じさせるのが魅力です。
どちらも大量生産ではなく、手間と時間をかけて作られるため、スニーカーというより“作品”に近い存在と言えるでしょう。
価格と入手性の違い
USA製とUK製はいずれもプレミアムラインに位置づけられており、一般的なアジア製モデルに比べて価格帯は高めです。
- USA製モデル:3〜4万円台が中心。限定カラーやコラボモデルはさらに高価になります。
- UK製モデル:2.5〜3.5万円程度で、ヨーロッパ市場限定の配色が人気。
また、日本国内ではUSA製の方が取り扱い店舗が多く、UK製は限定的な流通になることが多いです。特に「991」や「1500」は在庫切れが多く、再販タイミングを狙って購入する人も多いとか。
一方、リセール市場では“MADE in”タグそのものがブランド価値として評価され、コレクターからの人気も高いです。生産地の違いが価格差に直結しているのも、ニューバランスならではの特徴です。
購入時にチェックしたいポイント
ニューバランスのUSA製・UK製を選ぶ際は、以下の点に注意すると失敗がありません。
- サイズ選び:UK製はやや細身。普段よりハーフサイズ上げると快適。
- 偽物対策:並行輸入品を購入する場合は、正規店や信頼できる通販サイトを選ぶこと。タグや箱の刻印をチェックしましょう。
- モデル確認:同じ型番でも製造地が異なる場合があります。商品ページの「MADE in」表記を必ず確認。
- 価格差の理由:製造地や素材の違いによって価格が変動します。「高い=偽物ではない」と理解しておくことも大切です。
このあたりを意識するだけで、より満足度の高い一足を選べるはずです。
ニューバランスUSAとUK製の違いを徹底比較!品質と履き心地の差を詳しく解説
ニューバランスUSA製とUK製の違いは、単なる「生産国の違い」ではなく、ブランドが培ってきた職人文化と価値観の違いでもあります。
USA製はアメリカらしい堅牢さと安定感、UK製はヨーロッパ的な上品さと素材感。この2つの個性を知ることで、自分にぴったりの一足を選ぶ目が養われます。
どちらもニューバランスが誇る最高峰のラインであり、履けば履くほどその魅力を感じられるでしょう。次にスニーカーを選ぶときは、ぜひ「MADE in USA」か「MADE in UK」のタグにも注目してみてください。品質と履き心地の違いを体感できるはずです。


