ニューバランスのバスケットボールシューズ「Two WXY」シリーズは、安定感とクッション性を兼ね備えた万能型として多くのプレイヤーに支持されています。その最新作である「ニューバランスTwo WXY v5」は、前作v4からどのように進化したのか。履き心地やトラクション、フィット感など、実際のプレイヤーのレビューをもとに詳しく見ていきましょう。
ニューバランスTwo WXY v5の基本情報と位置づけ
「ニューバランスTwo WXY v5」はニューバランスが展開するパフォーマンスバスケットシューズラインの中でも、特にオールラウンドな性能を持つモデルです。NBA選手のジャマール・マレーやデジャンテ・マレーが着用していることでも知られ、スピード、パワー、安定性のバランスに優れた一足。
価格は日本国内ではおよそ15,000〜20,000円前後、米国価格で約120ドル。ニューバランス公式オンラインショップや一部のスポーツ量販店、バスケットボール専門店で展開されています。
シリーズとしては、プレイヤーが攻守どちらでも快適に動けるよう設計されており、「TWO=チームプレイ」「WXY=座標軸」というコンセプトからも、バランスの取れた万能性が伝わります。
ミッドソールの進化:Fresh Foam×FuelCellの融合
ニューバランスTwo WXY v5で最も注目すべきは、クッション構造の進化です。ミッドソールには、かかと側に「Fresh Foam」、前足部に「FuelCell」フォームを採用。これにより、踏み出しの推進力と着地時の安定感を両立しています。
前作ニューバランスTwo WXY v4では反発力に優れるFuelCellがやや硬めと感じる人もいましたが、v5ではより滑らかで反応の良いクッショニングへと改良。実際に多くのレビューでは「よりバウンシーでスムーズ」「フォアフットの感触が柔らかくなった」といった声が上がっています。
また、スタックハイト(ソール厚)はヒール約32mm、フォア約23mmと比較的厚め。これにより、長時間プレイでも足裏への負担を軽減してくれます。
トラクション性能:抜群のグリップで切り返しも自在
バスケットシューズにおいてグリップ性能は命とも言える要素。ニューバランスTwo WXY v5では、吸盤のようなサクションカップパターンを採用したアウトソールが高い評価を得ています。
コート上では“止まりたいところで止まれる”という意見が多く、「ストップ&ゴー」「急な方向転換」でも安定した接地感を発揮。前作v4もグリップには定評がありましたが、v5ではより安定性が向上しています。
屋内コートではもちろん、屋外のストリートコートでもしっかりとグリップを維持できるとの声もあり、耐久性も申し分ありません。ただし、埃の多い床ではグリップ力が若干落ちるため、こまめなソールのメンテナンスが推奨されます。
アッパーとフィット感:ブレを抑えた安定設計
ニューバランスTwo WXY v5のアッパーは、軽量で通気性の高いメッシュ素材をベースに、補強パーツとして合成繊維とTPU(熱可塑性ポリウレタン)を組み合わせた構造。これにより、足をしっかりとホールドしながらも柔軟に動かせるようになっています。
ヒールには外付けのヒールカウンターを配置し、かかとを包み込むようにサポート。横方向のステップ時でも足がシューズ内でズレにくく、プレイ中の安定性を確保しています。特に「ロックダウン感が良い」「履き始め数分で足に馴染む」といったレビューが多く、ブレの少なさはシリーズ随一。
ただし、全体的にやや細めのラスト(足型)で設計されており、幅広のプレイヤーにはフィットしにくい場合があります。標準幅で窮屈に感じる場合は、0.5サイズ上げるか、ワイドモデル(2Eや4E)を選ぶのがおすすめです。
実際のプレイヤー評価:快適性と汎用性の高さが好評
レビューサイト「WearTesters」や「The Hoops Geek」では、ニューバランスTwo WXY v5は総合評価8.7〜9.0点と高スコアを獲得。RunRepeatでは「Great(素晴らしい)」というユーザー評価がついており、実際の使用者からも満足度が高いモデルとして支持されています。
多くのプレイヤーが挙げる長所は次の通りです。
- トラクションが優秀で滑らない
- クッションが柔らかく衝撃吸収が良い
- 安定性が高く、足首のサポートも十分
- 軽量で動きやすい
特にオールラウンドプレイヤーや、ガード〜フォワードポジションの選手からの評価が高い傾向にあります。
一方で「コートフィール(地面の感覚)がやや薄い」「クッションが厚く、低重心プレイヤーには不向き」と感じる人もいます。クッション性と安定性を重視するか、軽快なフィーリングを求めるかで好みが分かれるポイントです。
前作v4との違い:変化は少ないが確かなブラッシュアップ
ニューバランスTwo WXY v4とニューバランスTwo WXY v5を比較すると、大きな構造変化こそないものの、プレイヤーの快適性を高める方向に進化しています。
- クッション性の改善:FuelCellがより反発性を高め、スムーズな蹴り出しに。
- フィット感の向上:アッパーの素材変更により、ブレが減り足馴染みが良くなった。
- トラクション強化:グリップパターンを最適化し、より安定した停止性能を実現。
つまり、劇的な変化ではなく“前作の完成度をさらに高めたアップデート”という立ち位置。v4ユーザーでも違和感なく移行できる一方で、フィット感やクッション性の差は履けばすぐに実感できます。
サイズ感と履き心地の注意点
実際に履いたプレイヤーの多くは「普段のサイズで問題なし」としていますが、幅広の人は少し窮屈に感じる可能性があります。特に前足部のトウボックス(つま先付近)は狭めなので、足先の圧迫を避けたい人はワイドモデルの確認を。
履き始めは少し硬めに感じるものの、10〜15分のプレイでアッパーが馴染み、快適なフィット感に変化します。ブレイクイン期間は短めで、練習数回で本番投入できるレベルです。
また、アーチサポートがしっかりしているため、足首や膝への負担軽減にもつながる設計。疲労を感じにくい点もプレイヤーから高く評価されています。
どんなプレイヤーにおすすめか
ニューバランスTwo WXY v5は、攻守どちらにも強みを発揮するオールラウンドモデル。特に以下のようなプレイヤーに適しています。
- クイックな切り返しや方向転換を多用するガードプレイヤー
- 安定した着地と衝撃吸収を求めるフォワード・センター層
- 屋外でも使用したいプレイヤー(耐久性・グリップに優れる)
- 長時間プレイでも足の疲れを抑えたい人
逆に、極端に軽量なシューズを求める人や、床との接地感を重視するローカット派には少し厚底に感じるかもしれません。
日本市場での購入ポイント
日本国内では、ニューバランス公式ストアのほか、バスケットボール専門店や一部のオンラインショップで入手可能。カラーバリエーションはブラック、ホワイト、チームカラーなど複数展開されています。
ただし、国内ではワイドモデルの流通量が少ない傾向にあるため、幅広足の人は早めのチェックが吉。アウトレットでの取り扱いもあるため、コスパ重視の人はそちらも要確認です。
総評:ニューバランスTwo WXY v5は「バランス型シューズ」の理想形
総じてニューバランスTwo WXY v5は、前作の完成度をさらに磨き上げた“安定と快適性の両立モデル”といえます。クッション性、トラクション、サポート、どれを取っても高水準。特に万能型シューズを探しているプレイヤーにとっては、非常に頼もしい選択肢です。
大きな革新ではなくとも、細部のチューニングによって全体の完成度を底上げした一足。長時間のプレイでも疲れにくく、足をしっかり守ってくれる安心感があります。
安定性を求めるプレイヤー、万能に対応できるバスケットシューズを探している人には、間違いなくチェックしておきたいモデルです。
ニューバランスTwo WXY v5レビューのまとめ
最後に、今回のレビューを簡潔にまとめます。
- 前作v4からの進化は控えめながら、クッションとフィット感が向上
- トラクション性能はシリーズ最高レベル
- 安定性とサポート力が高く、幅広いプレイヤーに対応
- やや細めの作りのため、幅広の人はサイズ選びに注意
- 総合的にバランスの取れた万能シューズ
バスケットボールを楽しむすべてのプレイヤーにとって、ニューバランスTwo WXY v5は信頼できる相棒となるはずです。
安定したプレイを支える履き心地、反発力のあるクッション、そして抜群のトラクション。ニューバランスTwo WXY v5の魅力は、履いた瞬間から感じられる完成度の高さにあります。


