お気に入りのスニーカー、履いているうちにどうしても汚れや臭いが気になりますよね。特に白スニーカーは黄ばみや黒ずみが目立ちやすく、「普通に洗ってもなかなか落ちない」と感じる人も多いはず。そんなときに効果的なのが「つけ置き洗い」です。
この記事では、スニーカーのつけ置き洗いの正しい方法から、黄ばみや臭いを防ぐコツまでをわかりやすく解説します。
つけ置き洗いがスニーカーに効果的な理由
スニーカーの汚れは、表面に付着した泥だけでなく、内部に染み込んだ皮脂や汗も原因です。特に通気性のいいキャンバスやメッシュ素材は、繊維の奥まで汚れが入り込みやすい構造になっています。
この「繊維の奥に潜んだ汚れ」を落とすのに効果的なのが、つけ置き洗い。洗剤や重曹を溶かしたぬるま湯にスニーカーを浸しておくことで、洗浄成分が時間をかけて汚れに作用し、ブラシ洗いでは落としきれない部分までしっかり分解してくれます。
また、つけ置きは臭い対策にも有効です。臭いの原因となる雑菌や汗の成分は、水だけでは落ちにくいですが、洗剤や重曹がそれらを中和・分解してくれるため、ニオイの再発を防ぐことができます。
洗う前に必ずやるべき準備
1. 素材をチェックする
まずはスニーカーの素材を確認しましょう。
キャンバス、布、メッシュ素材であればつけ置き可能です。しかし、レザー(本革)やスエード、エナメルなどは水に弱く、つけ置きすると型崩れや色落ちのリスクがあります。
そうした素材は水洗いではなく、専用クリーナーやドライタイプのケア商品を使うのが安心です。
2. 靴紐と中敷きを外す
靴紐や中敷きは別洗いが基本です。
これらは汚れや汗を吸収しやすく、放置すると臭いの原因になります。外しておくことで靴全体にも洗浄液が行き渡りやすくなり、ムラなく洗えます。中敷きが水洗い不可の素材なら、表面を湿らせた布で拭き、乾燥後に重曹をふりかけて消臭するのも効果的です。
つけ置き洗いに使う洗浄液の作り方
中性洗剤を使う場合
一般的な方法は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯につけるやり方です。
40〜50℃ほどのぬるま湯1〜2リットルに対して、中性洗剤を小さじ1程度溶かします。泡立ちすぎないように軽く混ぜ、全体が均一になったらスニーカーを沈めます。中性洗剤は素材を傷めにくく、色柄スニーカーにも安心して使えるのがメリットです。
重曹を使う場合
臭いが気になるときは、重曹を加えましょう。
ぬるま湯1リットルに対して重曹大さじ3〜4を加えると、弱アルカリ性の溶液になります。皮脂や汗の酸性汚れを中和して、臭いの原因菌を抑える効果があります。重曹は天然成分なので、肌や素材にも比較的やさしいのも嬉しいポイント。
酵素系漂白剤を使う場合
白スニーカーの黄ばみや黒ずみがひどい場合は、酸素系漂白剤をプラス。
塩素系ではなく、酵素系の漂白剤を選ぶことで素材を傷めにくく、汚れ落ちも良くなります。ただし、色付きスニーカーや革部分がある靴には使わないように注意しましょう。
実践!スニーカーのつけ置き洗い手順
1. 洗浄液に浸ける
用意した洗浄液にスニーカーを入れ、全体がしっかり浸かるようにします。汚れがひどい場合は軽くブラシでこすってから浸けると効果的です。
つけ置き時間の目安は20〜60分程度。頑固な汚れは1時間ほどつけてもOKですが、素材がデリケートな場合は20〜30分で切り上げましょう。
2. ブラシで優しく洗う
つけ置き後は、柔らかめのブラシで汚れを浮かせながら洗います。
特にソールの溝や縫い目などは汚れが溜まりやすいので、歯ブラシを使うと細部まできれいに仕上がります。力を入れすぎず、なでるように洗うのがコツです。
3. しっかりすすぐ
洗剤や重曹が残っていると、乾いたときに白い跡や黄ばみが出やすくなります。ぬるま湯を何度も取り替えて、泡やぬるつきを完全に落としましょう。
仕上げに酢やクエン酸を少量加えた水で軽くすすぐと、洗剤残りのアルカリを中和できて、黄ばみ予防にもなります。
黄ばみを防ぐためのコツ
白いスニーカーの黄ばみは、紫外線と洗剤の残留物が反応して起こることが多いです。
以下のポイントを意識するだけで、見違えるほど仕上がりが変わります。
- すすぎを入念に行う
- 酸性の酢水で中和する
- 乾燥は必ず日陰で行う
- 直射日光やドライヤーの熱を避ける
日光に当てて乾かしたほうが早く感じますが、実はこれが黄ばみの大きな原因。風通しの良い日陰で自然乾燥させるのがベストです。
乾燥時のポイント
つけ置き後は、水分をよく切ってから乾かします。
まずタオルで軽く水気を拭き取り、スニーカーの中に丸めた新聞紙やキッチンペーパーを詰めて形を整えましょう。数時間後に紙を取り替えると、さらに効率的に乾きます。
完全に乾くまでに半日〜1日程度かかりますが、早く乾かしたい場合は扇風機の風を当てるのがおすすめ。直射日光や乾燥機の使用は避けてください。素材が縮んだり、ソールが剥がれたりする原因になります。
臭いを防ぐアフターケア
洗っても時間が経つとまた臭いが出てくる……そんなときは日常的なケアがポイントです。
- 履いた後は風通しの良い場所で乾かす
- 中に乾燥剤や重曹を入れておく
- 定期的に中敷きを交換する
- ローテーションで複数の靴を履く
特に重曹を布袋やお茶パックに入れてスニーカーの中に入れておくと、湿気と臭いを同時に吸収してくれます。これはコスパが高く、簡単に続けられる方法です。
素材別の注意点
- キャンバス・布製:つけ置きOK。重曹や中性洗剤が効果的。
- メッシュ素材:通気性が良いため汚れが奥に入りやすい。つけ置き時間を長めにして、丁寧にすすぐ。
- レザー・合皮:つけ置きNG。専用クリーナーで拭き取り洗い。
- スエード:水洗い不可。専用ブラシでほこりを落とし、スエードスプレーでケア。
スニーカーの種類によって最適な方法は変わるので、洗う前に素材を確認することが大切です。
定期的なつけ置き洗いで清潔をキープ
スニーカーは毎日履くものだからこそ、汚れや臭いを放置すると劣化が早まります。
月に一度くらいを目安に、つけ置き洗いでリセットしてあげると、見た目も履き心地も長持ちします。
つけ置きは特別な道具がいらず、バケツと洗剤があればできる手軽なメンテナンス。最初は少し手間に感じても、一度コツをつかめば短時間でスッキリ仕上がります。
スニーカーのつけ置き洗いで気持ちもリフレッシュ
清潔なスニーカーは、見た目の印象だけでなく、履くときの気分まで軽くしてくれます。
黄ばみも臭いも、正しい手順でケアすればしっかり落とせるもの。大切な一足を長く愛用するためにも、ぜひ今回紹介した「スニーカーのつけ置き洗い」を試してみてください。


