スニーカーを選ぶとき、「ニューバランス D」と書かれたサイズ表記を見たことはありませんか?
数字のサイズはわかるけれど、「D」って何?と思う方も多いはずです。実はこのアルファベットには、履き心地やサイズ感を左右する重要な意味が込められています。今回は「ニューバランスDとは何か?」をわかりやすく解説しながら、自分に合ったサイズ選びのポイントも紹介します。
「D」とは?ニューバランスのサイズ表記にあるアルファベットの意味
まず前提として、靴のサイズには「足の長さ(足長)」だけでなく「足の幅(足囲・ワイズ)」という概念があります。
ニューバランスの「D」というアルファベットは、この**ワイズ(幅)**を表す記号のひとつです。
一般的に、アルファベットの順番が進むほど横幅が広くなります。
ニューバランスでは、次のような順でワイズが展開されています。
- B:やや細め
- D:標準(メンズの基本幅)
- 2E:幅広
- 4E:かなり幅広
このように、Dは「標準幅」に位置づけられており、多くの人に合いやすいサイズです。
ただし、メンズとレディースでは少し意味が異なります。後ほど詳しく説明します。
メンズとレディースで異なる「D」の位置づけ
ニューバランスでは、同じアルファベットでも性別によって基準が違います。
メンズ(男性用)の場合
メンズモデルでは「D」が標準幅(ミディアム)として設定されています。
つまり、ほとんどの男性モデルで「D」が基本形。サイズ選びに迷ったときの基準となる幅です。
ただし、日本人男性の多くは欧米人に比べて足の甲が高く、幅が広めの傾向があります。そのため、Dだと「少し細い」「横が窮屈」と感じる方も多く、「2E」や「4E」を選ぶ人も少なくありません。
レディース(女性用)の場合
一方、女性用のニューバランスでは「B」が標準幅です。
このため、「D」は**ワイド(幅広)**として扱われます。
足の幅が広めの女性や、窮屈さを避けたい方にとって、「D」は快適なフィットを得られる選択肢になります。
このように、「D」というワイズ表記は性別によって意味が変わる点を覚えておくことが大切です。
「D」だけのモデルも多い?ニューバランスの展開事情
ニューバランスはワイズ展開が豊富なブランドとして知られていますが、すべてのモデルに複数の幅が用意されているわけではありません。
実際には、Dワイズのみで展開されているモデルも多数あります。
たとえば、定番の「ニューバランス 574」や「ニューバランス 327」などのライフスタイルモデルではDしか用意されていないことが多く、スリムな見た目やフィット感が特徴です。
一方で、ランニングシューズのように機能性重視のモデルでは、「2E」「4E」など複数の幅から選べることもあります。
そのため、オンラインで購入するときには「ワイズ選択ができるか」「Dしかないか」をチェックしておくと安心です。
自分の足に合ったワイズを選ぶための基本ステップ
「Dが標準」とはいえ、人によって足の形は大きく違います。
ここでは、自分に合うワイズを見極めるためのステップを紹介します。
1. 足の長さと幅を測る
靴屋で測定してもらうのが一番確実ですが、自宅でも簡単に測れます。
紙の上に足を乗せ、足の一番長い部分(かかと〜つま先)と、親指と小指の付け根の一番広い部分(足幅)を測ります。
これで「足長」と「足囲」がわかります。
2. 足囲(足幅)を基にワイズ表を参考にする
ニューバランス公式サイトでは、足長と足囲から推奨ワイズを確認できます。
たとえば、26.5cmの足長で足囲が広い場合、Dではなく2Eのほうが快適に感じることがあります。
3. 試着して感覚を確かめる
同じDワイズでも、モデルによって“木型(ラスト)”が異なるため、履き心地が変わります。
たとえば、990シリーズのDと574のDでは横幅のフィット感が違うことがあります。
同じワイズでもきつく感じたり緩く感じたりするのは、この木型の違いが理由です。
Dを選ぶときの注意点と失敗しないコツ
● 横幅が窮屈に感じたら、サイズを上げるよりワイズを変える
多くの人が「横がきついから0.5cm大きくしよう」と考えがちですが、長さを変えるとフィット感全体が崩れることがあります。
そんなときはサイズを上げるのではなく、**ワイズをひとつ広げる(D→2Eなど)**のが正解です。
● モデルによってはDでもゆとりを感じることがある
特にランニングシューズやトレーニングモデルは、動きを考慮してつま先や甲に余裕を持たせた設計になっていることがあります。
一方、ライフスタイル系は見た目重視のためタイトに感じる傾向があります。
同じDでも履いた印象が異なる点に注意しましょう。
● 日本人はDより2Eが合う場合が多い
一般的に日本人の足型は欧米人よりも横幅が広めです。
そのため、ニューバランスでは「2E」が最も多くの日本人に合うという傾向があります。
Dだと「小指が当たる」「甲が締め付けられる」と感じる方は、2Eを試す価値があります。
オンラインで購入する際のチェックポイント
店舗で試着できないときは、次の点を確認しておくと安心です。
- 商品ページに「ワイズ D」と記載があるか
- 他の購入者のレビューで「細め」「ゆとりあり」などの感想を確認
- 自分が持っている別モデルのワイズを比較する
- サイズに迷うときは、返品・交換対応のあるショップを選ぶ
レビューで「普段より0.5cm上げてちょうど良かった」などの声も多く見られますが、これはワイズではなく長さの調整によるフィット感の違いなので、ワイズ表記もあわせてチェックしましょう。
「D」ワイズの履き心地を生かすには
Dは標準幅であり、足にしっかりフィットするバランス型のワイズです。
適切に選べば、フィット感・ホールド感・安定感のすべてがバランスよく得られます。
ただし、以下のような場合は注意が必要です。
- 厚手のソックスを履く予定がある
- 長時間歩く仕事をしている
- 足がむくみやすい
こうした場合、Dだと少し窮屈に感じる可能性があります。
その際は、2Eを試すか、同じDでもラストがゆったりめのモデルを選ぶと快適です。
Dと他のワイズの違いを理解して自分に合う一足を選ぼう
ニューバランスの「D」とは、足の幅(ワイズ)を表すアルファベットで、メンズでは標準幅、レディースではやや広めを意味します。
ただし、足型は人それぞれ。Dがベストフィットとは限らず、2Eや4Eのほうが快適な場合もあります。
スニーカー選びで大切なのは、数字のサイズだけでなくワイズを意識すること。
同じサイズでも履き心地が変わるのは、このワイズの違いが大きな理由です。
自分の足の幅を知り、「D」が合うのか、それとも「2E」なのかを確かめることで、足に無理のない一足を選ぶことができます。
ぜひ、ニューバランスのワイズ表記を活用して、理想のフィット感を見つけてみてください。
まとめ:ニューバランスDとは何か?正しい理解で快適な一足を
最後にもう一度まとめると、「ニューバランスDとは」足の幅を示すワイズの記号で、メンズでは標準、レディースでは幅広を意味します。
見た目のデザインやサイズだけでなく、Dという小さなアルファベットにも、快適な履き心地を生むための意味が込められているのです。
スニーカー選びで「なんだか窮屈」「しっくりこない」と感じたら、それはサイズではなくワイズが合っていないのかもしれません。
足の幅を意識して選ぶことで、ニューバランス本来のフィット感を存分に味わえるはずです。


