スニーカー好きの間でよく聞く「OG」という言葉。ナイキやアディダスの商品名でも頻繁に目にしますよね。でも、「OGって何の略?」「どんなモデルがOGと呼ばれるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、スニーカーにおけるOGの意味や由来、そしてナイキやアディダスなどのブランドでの使われ方について、わかりやすく解説していきます。
OGとは?スニーカー界での基本的な意味
スニーカーの世界で「OG」とは、「Original(オリジナル)」の略語です。
つまり「最初に登場したモデル」「発売当時の仕様を忠実に再現したモデル」という意味で使われます。スニーカー好きの間では、「このモデルはOGカラーだ」「OG仕様が復刻された」といった表現で語られます。
特にナイキやアディダスでは、同じモデルでも時代によって素材や形、ロゴの位置が微妙に異なります。その中で「OG」は、初期リリース時のデザインやカラーをそのまま再現している特別な存在として位置づけられています。
OGという言葉は、単なる略語ではなく「元祖」「原点」「ルーツ」を象徴する言葉でもあります。だからこそ、コレクターの間ではOGモデルへのこだわりが強く、「これが本物の姿だ」と語られることが多いのです。
OGという言葉の由来と背景
「OG」という言葉は、もともとはアメリカのスラングから広まりました。
語源は「Original Gangster(オリジナル・ギャングスター)」で、ストリートカルチャーの世界で“古参”や“本物”を意味する言葉として使われていたものです。
スニーカー文化とヒップホップ文化は深く結びついており、1980年代以降、この言葉がスニーカーの世界にも浸透していきました。
つまり、スニーカーで「OG」と呼ばれるのは、ストリートで生まれた“本物志向”の文化的な背景を持っているということでもあります。
OGとレトロの違い
スニーカーの世界では「OG」のほかに「Retro(レトロ)」という言葉もよく使われます。似た意味に感じますが、実は違いがあります。
- Retro(レトロ):過去の人気モデルを再発売した復刻モデル全般を指します。
- OG:復刻モデルの中でも、当時のカラーやデザイン、仕様を忠実に再現したものを指します。
つまり、すべてのOGがレトロモデルである一方で、すべてのレトロがOGというわけではありません。
例えば、ナイキがAir Jordan 1 OGを新素材で現代風にアレンジして再販した場合は「レトロ」。当時の仕様をほぼそのまま再現した場合は「OG」と呼ばれます。
スニーカーに刻まれた「OG」という3文字は、「これこそが原点」というブランドの誇りを示すサインなのです。
ナイキのOGモデルの代表例
ナイキでは「OG」という言葉が非常に重要な意味を持っています。
特に人気が高いのは、エアジョーダンシリーズ。中でも「Air Jordan 1 OG」は、1985年に登場した初代モデルを再現した一足です。
たとえば、
これらはすべて、当時のNBAコートでマイケル・ジョーダンが実際に履いていたカラーリングを忠実に再現しています。
同じジョーダン1でも、スウッシュ(ナイキのロゴ)の形や素材感、アンクル部分の高さなど、OG仕様は細部までこだわり抜かれています。
また、「Air Max 1 OG」「Air Max 90 OG」などのモデルも、初代のカラーやソール構造を再現して登場しています。
これらのOGシリーズは、スニーカーヘッズにとって「歴史を履く」ような特別な意味を持っています。
アディダスのOGモデルとクラシックデザイン
アディダスでも「OG」はよく使われる表記です。
代表的なのが「Samba OG」や「Superstar OG」などのモデル。どちらも、オリジナルのシルエットや素材を大切にしながら、現代の技術で履き心地をアップデートしています。
たとえば「Samba OG」は、1950年代に登場したインドアサッカー用シューズが原点。現在もガムソールとレザーアッパーという伝統的なデザインを守り続けています。
アディダスのOGシリーズは、「クラシックを現代に蘇らせる」というブランド哲学を象徴する存在です。
OGモデルが愛される理由
OGモデルが特別視されるのは、単に「昔のデザインだから」ではありません。
そこには次のような価値が詰まっています。
- 歴史とストーリー性:初代モデルが誕生した背景やアスリートの活躍といった物語が宿る。
- デザインの完成度:時代を超えて通用するバランスと存在感。
- 文化的価値:ストリートやファッションシーンの象徴としての位置づけ。
- 希少性:OG仕様は数量が限られ、コレクターズアイテムとしての価値も高い。
つまり、OGモデルは単なる“靴”ではなく、“文化”や“歴史”を身にまとうものとして評価されているのです。
スニーカー市場でのOGの価値
現在のスニーカー市場では、OGモデルの人気と価値が年々高まっています。
特に限定生産のOGカラーや初期復刻は、発売直後に即完売するケースも珍しくありません。二次流通市場ではプレミア価格がつくことも多く、投資対象として注目されることもあります。
ただし、OGモデルの魅力は価格だけではありません。
「時代を超えて愛されるデザイン」と「オリジナルへの敬意」。この2つを両立しているのがOGの本質です。履くたびに当時の空気感やストーリーを感じられるのが、最大の魅力と言えるでしょう。
OGスニーカーを見分けるポイント
OGスニーカーを探す際は、以下のポイントを意識すると見分けやすくなります。
- カラー:初代リリース時の配色(いわゆる“オリジナルカラー”)かどうか。
- 素材とディテール:ロゴの位置、シュータンの形、ソール構造などが当時のままか。
- 商品名表記:「OG」や「Retro OG」と記載されているか確認する。
ナイキやアディダスの公式サイトやスニーカー専門店では、商品説明欄に「OG仕様」「Original Colorway」と明記されていることが多いので、チェックしてみましょう。
スニーカーOGの意味とは?まとめ
スニーカーの「OG」とは、“Original=原点”を意味する特別な存在。
ナイキやアディダスといったブランドにとって、それは単なる再販モデルではなく、ブランドの歴史と精神を体現する象徴でもあります。
OGスニーカーは、デザイン・文化・ストーリーがすべて詰まった一足。
ファッションとして楽しむだけでなく、その背景にある歴史や文化を感じながら履くことで、スニーカーの世界はもっと奥深くなります。
これからスニーカーを選ぶときは、「OG」という3文字が持つ意味を少し意識してみてください。
あなたの足元に宿る“原点の価値”が、きっと新しい魅力として感じられるはずです。


