スニーカーを選ぶとき、「長時間歩いても疲れにくい」「安定感があって安心できる」——そんな条件で探している人にとって、ニューバランスの「ニューバランスCCAP」という言葉は一度は耳にしたことがあるかもしれません。
でも、「CCAPって具体的に何?」「ENCAPとどう違うの?」と疑問に思う方も多いはず。この記事では、ニューバランスの代表的なミッドソール技術であるニューバランスCCAPについて、その特徴や履き心地、どんなモデルに搭載されているのかを、できるだけわかりやすく紹介します。
ニューバランスCCAPとは?ニューバランスを支える定番のミッドソール技術
ニューバランスCCAP(シーキャップ)は、ニューバランスが開発したEVA(エチレン・酢酸ビニル)素材の圧縮成型ミッドソールです。
1980年代に誕生し、現在でも多くのモデルに採用されています。
簡単に言うと、「軽くて、長く履けて、クッション性がしっかりある」構造を実現したのがニューバランスCCAP。
EVAというスポンジのような軽量素材を高圧で圧縮し、耐久性を高めながらも柔軟性を失わないように設計されています。
もともとニューバランスは「ENCAP」や「ABZORB」など複数のミッドソール技術を展開していますが、ニューバランスCCAPはその中でも“軽量性と安定性のバランス”に特化したタイプ。
普段履きやウォーキングなど、日常生活のあらゆるシーンで使いやすいという点が最大の魅力です。
ニューバランスCCAPの仕組みと特徴:軽さと安定感の秘密
ニューバランスCCAPは、EVA素材を「圧縮(Compression)」して成型することからその名がついています。
圧縮することで、通常のEVAよりも密度が高くなり、反発力と耐久性が向上します。
結果として、クッション性が長持ちし、履き始めの柔らかさが長期的にキープされるのです。
特に注目したいのは、軽さと安定感のバランス。
EVAは非常に軽い素材なので、スニーカー全体の重量が抑えられ、足取りが自然に軽くなります。
一方で、柔らかすぎるとフワフワして安定感が失われがちですが、ニューバランスCCAPは圧縮成型によってその弱点を解消しています。
着地時の安定感がしっかりしており、「地面をとらえる感じがある」「歩いていてブレにくい」と評されることが多いのも、この技術の特徴です。
さらに、ポリウレタン(PU)を使わない構造もポイント。
PU素材は柔軟でクッション性に優れていますが、経年劣化(加水分解)によってボロボロになりやすい欠点があります。
ニューバランスCCAPはEVAのみで作られているため、経年変化に強く、長く履いてもソールが崩れにくいというメリットがあります。
ENCAPやABZORBとの違いをわかりやすく比較
ニューバランスのスニーカーを調べていると、「ENCAP」や「ABZORB」など似たような言葉が並んでいて混乱する方も多いですよね。
それぞれの違いをざっくり整理すると、以下のようになります。
- ニューバランスCCAP:EVAを圧縮した軽量・安定型。加水分解しにくく、長く使いやすい。
- ENCAP:EVAをポリウレタンで包み込み、より高いクッション性と安定性を実現。ただしやや重く、経年劣化の可能性あり。
- ABZORB:衝撃吸収性に優れた柔らかめの素材で、ランニングやトレーニング向け。
つまり、ニューバランスCCAPは「軽さ・耐久性・安定性」を求める人に向いた万能型。
日常履きや通勤、街歩きなど、生活の延長で“自然に履けるスニーカー”を探している人にぴったりです。
ENCAPやABZORBが“柔らかく包み込む履き心地”を重視しているのに対して、ニューバランスCCAPは“しっかり支える快適さ”を特徴としています。
ニューバランスCCAP搭載の代表モデルたち
ニューバランスの中でも、ニューバランスCCAPを採用しているモデルは非常に多く、特にクラシックなシリーズでよく見られます。
ここでは代表的なラインナップをいくつか紹介します。
- ML725
2000年代のランニングスタイルを再現した人気モデル。程よい厚みのソールが特徴で、ニューバランスCCAPによるクッション性の良さが際立ちます。タウンユースでも愛用者が多く、履き心地が軽いのに安定感があると評判です。 - CM996
定番中の定番。アジア製モデルですが、ソールにはニューバランスCCAPを採用。ENCAPより軽く、柔らかすぎない絶妙なフィーリングが人気。普段履きにちょうどいいバランスを求める人におすすめです。 - M576
クラシックな英国製ライン。伝統的なデザインの中にニューバランスCCAPを採用しており、見た目はレトロでも中身は現代的。履き心地と耐久性の両立が魅力です。
このほか、ML574やMR530など、一部のモデルにもニューバランスCCAPが使われています。
つまり、「柔らかすぎず、しっかり感のある履き心地」を求めるなら、ニューバランスCCAP搭載モデルを選ぶのが間違いないと言えるでしょう。
実際の履き心地レビュー:長時間でも疲れにくい理由
ユーザーのレビューを見ても、ニューバランスCCAPを評価する声は多く見られます。
「長時間歩いても疲れにくい」「靴底がしっかりしていてブレない」「ソールが長持ちする」といった感想が代表的です。
柔らかすぎるクッションは、実は疲労の原因になることもあります。
足裏が沈み込みすぎると、姿勢が崩れたり、足首や膝に負担がかかる場合があるためです。
その点、ニューバランスCCAPの“ほどよい硬さ”は歩行中のバランスを取りやすく、姿勢が安定する効果があります。
また、経年劣化しにくい点も見逃せません。
ポリウレタンソールのように数年でボロボロになる心配が少なく、通勤靴や旅先用としても安心して使えます。
履き込むほどに足に馴染む感覚があり、ニューバランスの「長く履けるスニーカー」という評判を支えているのが、このニューバランスCCAPの存在なのです。
どんな人におすすめ?ニューバランスCCAPが活きるシーン
ニューバランスCCAP搭載スニーカーは、どんな人に合うのでしょうか。
以下のようなライフスタイルの人に特におすすめです。
- 通勤・通学で毎日歩く距離が長い人
- 立ち仕事が多く、安定感のある靴を求めている人
- 軽くて疲れにくいスニーカーを探している人
- 経年劣化しにくく、長く愛用できるモデルを選びたい人
- クラシックデザインを好みつつ、機能性も重視する人
普段使いから旅行まで、幅広いシーンで履きやすいのがニューバランスCCAPの強みです。
特に「毎日同じ靴を履く」「一足を長く使いたい」という人には、耐久性の高さが大きなメリットになるでしょう。
お手入れ・長持ちさせるポイント
せっかくのニューバランスCCAPソールも、保管や使用環境によっては劣化してしまうことがあります。
長く快適に使うためのポイントをいくつか紹介します。
- 直射日光や高温多湿の場所に放置しない
- 使用後は軽く汚れを落とし、風通しの良い場所で乾かす
- 長期間履かないときは、新聞紙などを詰めて型崩れを防ぐ
- ソールが硬くなってきたら早めに交換を検討する
EVA素材は比較的劣化に強いですが、湿気や熱による硬化は避けられません。
定期的にチェックしておくことで、履き心地を長く維持できます。
ニューバランスニューバランスCCAPが選ばれる理由とまとめ
ニューバランスのニューバランスCCAPは、派手さはないものの「実直で信頼できる技術」として、今も多くのモデルに採用されています。
軽くて、安定していて、長く履ける。
その三拍子が揃っていることこそが、ニューバランスCCAPが世代を超えて支持される理由です。
ENCAPのような柔らかいクッションを好む人もいれば、ニューバランスCCAPのように「適度に硬くてしっかりした履き心地」を好む人もいます。
どちらが優れているというよりも、用途と好みに合わせて選ぶのが正解です。
長時間歩いても疲れにくく、日常の足元を快適に支えてくれる。
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