スニーカーのかかとがすり減ったり、内側が破れてきたりして「お気に入りだけど履けなくなった…」と悩んだことはありませんか?実は、かかと部分の修理は意外と簡単にできるケースも多く、ちょっとした工夫で見た目も履き心地もよみがえります。この記事では、自宅でできるスニーカーのかかと修理方法から、専門店に依頼する際のポイントまでをわかりやすく紹介します。
スニーカーのかかとが傷みやすい理由
スニーカーの中でも、かかとは最も摩耗や破損が起きやすい部分です。歩くたびに体重が集中し、地面との接地回数も多いため、ソールの外側が削れたり、内側の生地が擦り切れたりします。特に以下のような要因でダメージが進みやすくなります。
- サイズが合っていない(大きすぎ・小さすぎ)
- 歩き方に癖がある(外側重心・内側重心)
- 長時間の使用による摩擦と汗の影響
- クッション素材や生地の経年劣化
放置しておくと、クッション性が失われ、姿勢のバランスにも悪影響を与えることがあります。早めに補修を行うことが、スニーカーを長持ちさせる第一歩です。
自宅でできるスニーカーのかかと修理方法
軽度のすり減りや剥がれであれば、自宅で補修することが十分可能です。市販の補修グッズを使えば、初心者でも手軽に挑戦できます。
1. 外側のソール(靴底)のすり減りを直す
スニーカーの外側ソールが削れている場合は、「シューグー」などのゴム系補修剤を使うのが定番です。
手順:
- 汚れやホコリを取り除く
- 紙やすりで軽く表面を削る
- マスキングテープで補修範囲を囲む
- 補修剤を塗り広げる(厚めに盛るのがポイント)
- 数時間〜一晩乾燥させる
乾いたらテープを剥がし、表面を整えれば完成です。必要に応じて重ね塗りすることで、より強度を上げられます。修理後は防水スプレーで保護すると、さらに長持ちします。
2. 内側のかかと部分(履き口・布)の破れを直す
スニーカーの内側が擦れて穴が開くのもよくあるトラブルです。特にかかと裏の布地が破れてスポンジが見えてしまった場合、補修シートや布パッチで簡単に修理できます。
手順:
- 破れ周辺のほこりや皮脂を拭き取る
- 補修シート(靴用・布用)を必要なサイズにカット
- 裏面の粘着を活かして貼る、または接着剤で固定
- クリップなどで圧着して数時間放置
素材によってはアイロンで接着するタイプもあり、仕上がりが滑らかになります。黒やグレーなど、靴の色に合わせたシートを選ぶと目立ちにくく自然です。
3. 剥がれたソールを再接着する
かかと部分の底がパカッと浮いてしまった場合は、靴専用接着剤(ウレタン系)での再接着が効果的です。普通の瞬間接着剤では柔軟性が足りず、再度剥がれることがあります。
ポイント:
- 接着面をきれいにして乾かす
- 接着剤を両面に薄く塗り、数分置いてから貼り合わせる
- クリップやゴムバンドで固定して乾燥させる
乾燥中に動かすとズレるので、最低半日は安静にしておきましょう。
4. 応急処置としての補強方法
外出先などで一時的に修理したいときは、ダクトテープや布ガムテープをかかと内側に貼るのも有効です。見た目は多少悪くなりますが、擦れの進行を防げます。後日、改めて補修剤やシートで正式に直すと良いでしょう。
修理に使えるおすすめアイテム
自宅修理をスムーズに行うためには、最低限以下の道具を揃えておくと便利です。
- シューグーなどの補修剤
- 靴用接着剤(ウレタン・ゴム系)
- 補修パッチ・布用シート
- 紙やすり(中目〜細目)
- マスキングテープ
- クリップや輪ゴム
これらはホームセンターや靴用品売場、ネット通販で手軽に購入できます。初心者は「靴修理スターターセット」などを選ぶと失敗が少なく安心です。
自宅修理のメリットとデメリット
メリット
- コストが安い(数百円〜数千円で済む)
- すぐに作業できる
- 自分好みに調整できる
デメリット
- 強度がプロより劣る場合がある
- 素材や仕上げにムラが出ることも
- ブランド品や高級スニーカーでは失敗リスクが高い
軽度な破れや剥がれであればDIY修理で十分対応できますが、構造的に破損している場合やクッション材が劣化している場合は、専門店での修理が安心です。
プロに依頼するスニーカーかかと修理の特徴
「自分ではうまく直せない」「お気に入りのモデルだから完璧に直したい」──そんなときは、靴修理専門店に依頼するのがおすすめです。
専門店では、専用工具と素材を使い、元の形や色味をできるだけ再現してくれます。修理内容は主に以下のような種類があります。
- ソールの削れ補修・ゴムパーツ交換
- かかと内側の布・ライニング張り替え
- クッション材の交換
- 防滑加工やかかとガード追加
修理料金の目安は、かかと補修で両足2,000〜3,000円前後。ブランドや状態によっては追加費用が発生しますが、見た目・耐久性ともに新品に近い仕上がりになります。
修理店の選び方と依頼のコツ
修理店選びのポイントは「技術・対応・価格のバランス」です。以下の点を意識して選ぶと失敗しにくくなります。
- スニーカー修理の実績があるか
- 修理前に見積もりと仕上がり説明をしてくれるか
- 口コミや評価が良いか
- ブランドや素材に対応しているか
見積もり時には「どの程度直せるか」「補修後の耐久性」「納期」などを必ず確認しましょう。仕上がり例の写真を見せてくれる店舗は信頼度が高い傾向にあります。
修理を長持ちさせるためのケア習慣
せっかく直したスニーカーも、日常の扱い次第で寿命が大きく変わります。修理後は以下の習慣を意識しましょう。
- 使用後はブラシで汚れを落とし、陰干しで乾燥させる
- 防水スプレーで表面をコーティングする
- 靴べらを使って履く(かかとを踏まない)
- 同じ靴を連日履かず、ローテーションする
また、歩き方に偏りがあると再び片減りを起こすため、インソールや姿勢改善も効果的です。
スニーカーのかかと修理でお気に入りを長く履こう
スニーカーのかかと修理は、「捨てるしかない」と思っていた靴をよみがえらせる方法です。自宅で簡単に直せるケースも多く、正しい手順を守れば見た目も自然に仕上がります。
一方で、深い傷みや内部クッションの劣化がある場合は、専門店のプロ技術に頼るのが賢明です。
修理後は丁寧にケアしながら履き続けることで、靴本来の快適さが長持ちします。お気に入りの一足を大切に、スニーカーのかかと修理を上手に活用してみてください。


