お気に入りのスニーカー、つい履きすぎて汚れてしまったことはありませんか?
真っ白だったソールが黒ずんでいたり、雨の日の泥汚れが残っていたり。そんなときこそ、正しい「スニーカーのクリーニング」方法を知っておくと安心です。
今回は、自宅で簡単にできる洗い方から、プロのクリーニングに出すときのコツまでを、やさしく解説します。
スニーカーを洗う前に知っておきたい基本
まずは「どんな靴でも丸洗いできる」という誤解を捨てることから始めましょう。
スニーカーにはキャンバス、レザー、スエードなどさまざまな素材があり、それぞれに適したケア方法があります。
靴を洗う前にチェックするポイントは3つです。
- 素材を確認すること(革やスエードは水洗いNG)
- 靴ひもと中敷きを外すこと
- 表面のホコリや泥を軽くブラシで落とすこと
この下準備をしておくだけで、洗浄時の効果がぐっと高まります。
自宅でできるスニーカーのクリーニング方法
1. 洗浄液を用意する
洗浄には特別なクリーナーを用意しなくても大丈夫。
ぬるま湯に中性洗剤をほんの数滴溶かすだけで、十分な洗浄液が作れます。
白いキャンバス素材の場合は、重曹を少し混ぜるとより明るく仕上がります。
濃度が高すぎると色落ちや変色の原因になるので、洗剤は控えめに。
2. ブラシでやさしく洗う
古い歯ブラシやスニーカー用ブラシを使い、泡立てながら汚れを落としていきます。
ソール部分の黒ずみは力を入れすぎず、円を描くように磨くのがコツ。
アッパー(靴の上部分)はやわらかくなでるように洗いましょう。摩擦を強くすると生地が傷むことがあります。
3. すすぎはしっかり、でも短時間で
洗い終わったら、ぬるま湯できれいにすすぎます。
洗剤が残ると黄ばみやニオイの原因になるため、泡が完全になくなるまで流すのがポイント。
ただし、長時間の水洗いは接着剤を弱める可能性があるため、手早く済ませましょう。
4. 乾燥は日陰で自然乾燥
洗ったあとはタオルで水分を拭き取り、新聞紙を中に詰めて形を整えます。
直射日光やドライヤーはNG。
風通しの良い日陰で一晩〜二晩かけて自然に乾かすのがベストです。
早く乾かしたいときは扇風機の風をあてると効果的です。
素材別に見る洗い方の違い
スニーカーは素材によって扱い方が変わります。間違えるとシミや変形の原因になるため注意が必要です。
キャンバスや布地タイプ
一番洗いやすいのがキャンバス地。洗剤を溶かしたぬるま湯でやさしくブラッシングすればOKです。
重曹を混ぜたペーストを汚れ部分に塗り、少し置いてからこすり洗いすると白さが戻りやすくなります。
レザー(本革・合皮)タイプ
レザーは水分を吸いやすく、濡らしすぎるとシミになります。
乾いた布で汚れを拭き取り、革専用のクリーナーを使いましょう。
洗浄後は必ずレザークリームで保湿することで、ひび割れを防げます。
スエード・ヌバックタイプ
起毛素材は水に弱いので、水洗いは厳禁。
スエードブラシや専用の消しゴムクリーナーで汚れを浮かせ、ブラッシングで整えます。
防水スプレーを仕上げに使うと、再び汚れにくくなります。
ソールやゴム部分の黒ずみを落とすコツ
スニーカーの見た目を左右するのがソールの白さ。
ゴム部分の黒ずみには、メラミンスポンジ(いわゆる激落ちくん)が有効です。
少し水を含ませ、軽くこするだけで黒ずみが浮き上がります。
ただし、プリントやカラー部分には使わないように。色落ちの原因になります。
また、頑固な黄ばみには酸素系漂白剤を薄めて使う方法もありますが、素材を痛めやすいので慎重に。目立たない部分でテストしてから行いましょう。
ニオイ・カビ対策も忘れずに
スニーカーの臭いの原因は、汗と雑菌。
洗った後にしっかり乾かさないと、カビの温床になってしまいます。
中まで乾燥させるために、乾燥剤や重曹を入れておくと効果的です。
使用後は靴箱に入れっぱなしにせず、風通しのいい場所で保管しましょう。
プロにスニーカークリーニングを依頼するメリット
自宅でのケアに限界を感じたら、プロの手に任せるのも一つの方法です。
最近はスニーカー専門のクリーニング業者も増えており、宅配で依頼できるサービスもあります。
プロに依頼する主なメリットは以下の通りです。
- 自分では落とせない汚れや黄ばみを除去できる
- 高級素材(レザー・スエード・限定モデル)も安心して任せられる
- 防水・抗菌・消臭などの追加加工で長持ちさせられる
- 自宅にいながら完結できる(宅配便で送るだけ)
料金の相場は1足あたり2,000円〜5,000円ほど。
店舗によっては磨き仕上げやコーティングまでしてくれるところもあります。
お気に入りの一足や思い出のスニーカーを長く履きたいなら、プロのクリーニングは有効な選択肢です。
汚れを防ぐための普段のケア習慣
クリーニングの頻度を減らすには、日常のちょっとしたケアが大切です。
これだけで汚れや型崩れを大幅に防げます。
特に防水スプレーは、雨や泥汚れから靴を守るだけでなく、掃除の手間も減らしてくれる優れものです。
クリーニングでスニーカーをもっと長持ちさせよう
スニーカーのクリーニングは、ただの「汚れ落とし」ではありません。
正しくお手入れをすれば、履き心地が蘇り、愛着のある一足を長く楽しめます。
自宅での洗い方を覚えておくと、急な汚れにもすぐ対応できますし、特別なモデルはプロに任せることで安心です。
お気に入りのスニーカーをいつでも清潔で気持ちよく履けるように、今日からさっそくクリーニング習慣を取り入れてみてください。


