アシックスのランニングシューズの中でも、トップランナーから注目を集めているのが「アシックスメタスピードTokyo」シリーズです。2025年に登場したこのモデルは、日本限定の特別デザインを採用し、最新技術を惜しみなく搭載した一足。この記事では、アシックスメタスピードTokyoの特徴や履き心地、シリーズごとの違い、どんなランナーに向いているのかを詳しく紹介していきます。
アシックスメタスピードTokyo誕生の背景
アシックスメタスピードTokyoシリーズは、アシックスが長年の研究を経て開発した「走り方別のレーシングシューズ」。人の走り方には大きく2種類があり、歩幅を広げてスピードを出す「ストライド型」と、ピッチを上げてリズムよく走る「ピッチ型」が存在します。
従来の厚底カーボンシューズは、どちらかというとストライド型ランナーに最適化されていましたが、アシックスは両タイプに最適な設計を追求し、「メタスピードスカイTokyo」と「メタスピードエッジTokyo」という2つの系統を展開してきました。そして2025年、さらに改良を重ねた「アシックスメタスピードTokyo」シリーズが登場。新素材「FF LEAP」を採用し、軽量化と反発性を同時に実現した、次世代のレーシングモデルです。
日本限定「Tokyo」モデルの意味
モデル名に“Tokyo”が付いているのは、単なるカラーバリエーションを示すものではありません。東京はアシックスにとって特別な都市であり、世界に発信する新しいランニングカルチャーの象徴。そのため「Tokyo」の名を冠したシューズは、日本国内限定で販売され、技術的にも細部までアップデートが加えられています。
デザインも印象的で、鮮やかなレッドオレンジをベースに、走り出す瞬間のスピード感をイメージ。限定感のある見た目はコレクション性も高く、機能と所有欲の両面でランナーを惹きつけています。
新素材「FF LEAP」による進化
アシックスメタスピードTokyoシリーズの最大の進化点は、ミッドソール素材に採用された「FF LEAP」です。これはアシックス史上もっとも軽量かつ高反発なフォーム材で、従来の「FF TURBO PLUS」よりも反発力とクッション性がさらに向上しています。
この素材が生み出すのは、着地から蹴り出しまでの“跳ね返るような推進力”。脚の力を無駄にせず、エネルギーを前方へ効率よく伝える構造が特徴です。さらに、FF LEAPとFF TURBO PLUSを組み合わせた二層構造を採用することで、柔らかさと安定感の両立にも成功しています。
モデル別の特徴と違い
アシックスメタスピードTokyoシリーズには、走り方に合わせた3つのモデルがあります。ストライド型、ピッチ型、そして軽量特化型。それぞれの特徴を順に見ていきましょう。
メタスピードスカイTokyo
ストライド型ランナー向けに設計されたモデル。歩幅を大きく取り、長いストライドでスピードを出す走り方に最適です。
ミッドソールの下層にFF LEAP、上層にFF TURBO PLUSを配置し、プレートは比較的フラットに設計。蹴り出し時の安定感を保ちながら、大きな反発力で前方への推進をサポートします。
実際に履くと、地面を弾むような感覚があり、長距離でも疲れにくい印象。ハーフマラソンやフルマラソンの記録更新を狙うランナーに向いています。
メタスピードエッジTokyo
こちらはピッチ型ランナー向け。テンポを上げてリズムよく走るタイプに適しています。
ミッドソールの上層にFF LEAP、下層にFF TURBO PLUSを配置し、プレートには前傾角度を持たせることで、足を回転させる力を助ける構造になっています。これにより、脚の回転スピードを落とさずに効率的な蹴り出しを実現。
特にスピードを一定に保つタイプのランナーや、後半のペース維持を重視するマラソンランナーに人気があります。
メタスピードレイTokyo
シリーズ中もっとも軽量な「レイ」は、フォアフット(前足部)着地型やスピード重視のランナー向け。
片足約129gという驚きの軽さを誇り、ミッドソール全体にFF LEAPを使用。プレート構造を省略することで、より柔らかく、足との一体感を高めた“跳ねるような”走りを体感できます。
軽さを最優先にした設計なので、短距離やスピード練習、レース終盤のスパートなどにおすすめです。
アッパー素材とフィット感の改良
新しいアシックスメタスピードTokyoでは、アッパー素材も進化しました。メタスピードスカイTokyoとメタスピードエッジTokyoには「MotionWrap 3.0」を採用。軽量で通気性が高く、足全体を包み込むようなフィット感があります。これにより、ランニング中の足のブレを最小限に抑え、蹴り出しの安定性を向上。
一方、メタスピードレイTokyoには高強度繊維「MATRYX」を使用。極限まで軽く薄く仕上げながらも、サポート性能を維持しています。アッパーが柔らかく、足を包み込む感覚が自然で、スピード走行時でもストレスを感じにくい設計です。
ただし、全体的に細めのラスト(木型)を採用しているため、足幅が広めのランナーはワンサイズ上を選ぶ方も多いようです。購入前に試し履きをするか、レビューを参考にサイズ選びを慎重に行いましょう。
実際の履き心地と走行感
アシックスメタスピードTokyoシリーズを履いたランナーの多くが口にするのは、「とにかく軽く、弾むように走れる」という感覚です。特にメタスピードスカイTokyoはストライドの伸びを実感しやすく、蹴り出しの瞬間に力を使わずに前へ進める感覚があります。
一方、メタスピードエッジTokyoは回転重視のランナーにとって、脚の回転スピードを無理なく上げられる構造。蹴り出しが軽く、リズムを刻みやすいのが特徴です。メタスピードレイTokyoはさらに軽く、スピード走行時の反応が抜群。短距離のスピード練習やトラックレースに最適です。
いずれも反発性に優れていますが、日常のジョギングやウォーキングには不向きです。耐久性よりもレース用性能を重視した設計のため、目的を明確にして使用することをおすすめします。
アシックスメタスピードTokyoが注目される理由
このモデルが多くのランナーに支持される理由は、大きく3つあります。
- 性能の進化
FF LEAPによる軽量化と反発性の両立。少ない力で速く走れる効率的な設計が魅力です。 - 走法別設計の明確さ
ストライド型、ピッチ型、フォアフット型という走り方に応じて最適化されており、自分のフォームに合う一足を選びやすい点が他社製品との差別化になっています。 - 限定モデルとしての特別感
「Tokyo」の名を冠した限定デザインは、所有する喜びを感じさせる美しさがあります。ランナーとしてだけでなく、ファンとしても手に入れたくなる仕上がりです。
こうした要素が重なり、性能・デザイン・希少性の三拍子がそろったシューズとして注目を集めています。
購入前に知っておきたい注意点
・アッパーが薄く軽量なため、耐久性は一般的なランニングシューズよりもやや低め。レース本番用として使用し、練習用は別のモデルに分けるのがおすすめです。
・アウトソールのラバーが少なめでグリップ性を確保しつつ軽量化されているため、濡れた路面では滑りやすいと感じるケースもあります。
・サイズ感はタイト。足幅が広い人や甲が高い人は0.5〜1.0cm上を選ぶと安心です。
これらを理解した上で、自分の走法や目的に合うモデルを選べば、アシックスメタスピードTokyoは強力な武器になります。
アシックスメタスピードTokyoの特徴まとめ
アシックスメタスピードTokyoは、単なる限定カラーではなく、素材や構造を刷新した新世代モデルです。
・新素材FF LEAPによる反発性と軽量化
・走法別の最適化設計(メタスピードスカイTokyo/メタスピードエッジTokyo/メタスピードレイTokyo)
・日本限定の美しいデザインと特別感
・高反発・高推進力によるスピード走行性能
これらの要素が融合し、まさに“少ない力で速く走る”ことを可能にする一足となっています。ランナーにとって、次の自己ベスト更新を狙うための心強いパートナーになるでしょう。
アシックスメタスピードTokyoの特徴とは?日本限定モデルの魅力と履き心地を徹底紹介【まとめ】
最後にもう一度、アシックスメタスピードTokyoシリーズの魅力を振り返ります。
このシューズは、「走りの効率」を徹底的に追求し、アシックスが持つ最新技術を凝縮した日本限定モデルです。走法に応じた設計で、自分に合うタイプを選べばその効果を最大限に発揮。
軽さ、反発性、デザイン、そして“Tokyo”の名にふさわしい特別感。どれをとってもトップクラスの完成度です。
あなたの走り方に合う一足を選び、ぜひその進化を体感してみてください。


