ファッションとスポーツの垣根を軽やかに越えるブランド同士の出会い——それが「アシックス」と「ビームス」のコラボです。毎回登場するたびに話題を呼び、スニーカーファンだけでなく、ファッション好きの心も掴んで離さない。その理由や魅力を、ここでじっくりと掘り下げていきましょう。
アシックス×ビームスが生まれる必然
アシックスは、日本を代表するスポーツブランド。ランニングやトレーニングで培った技術力をもとに、快適性と機能性を両立したプロダクトを数多く生み出してきました。一方、ビームスは東京発のセレクトショップとして、ストリートやカルチャーを横断しながら、常にトレンドの先を読み続けてきた存在です。
そんな両者が手を組むことは、偶然ではなく必然。アシックスの機能性とビームスのデザイン感覚が融合することで、「スポーツでも街でも履ける」新しいスニーカーの形が生まれるのです。
コラボ第一弾から続く、進化する関係性
アシックスとビームスの最初期のコラボが注目されたのは、2016〜2017年ごろ。アシックスタイガー（ASICSTIGER）名義で、ビームス、そしてスニーカーショップmita sneakersとの三者コラボが実現しました。
中でも「GEL-LYTE III Souvenir Jacket（スーベニアジャケット）」は象徴的な一足。スカジャンをモチーフに、ネイビーのピッグスキンヌバックとベロアを組み合わせたアッパーに、龍の刺繍をあしらったデザインが印象的でした。ヒールにも龍の刺繍を配置し、ソールにも特製のグラフィックを採用。日本らしさをモダンに再構築した、まさに“ファッション×カルチャー×機能性”の象徴です。
このモデルは瞬く間に完売。発売当時、スニーカーマニアの間で話題となり、今でも中古市場で高値がつくほどです。
限定スニーカーが持つ特別感
アシックス×ビームスのコラボが毎回注目を集める理由は、その“希少性”にあります。多くのコラボモデルは限定生産で、発売後すぐに完売するケースも珍しくありません。しかも、デザインコンセプトがしっかりしているため、「ただの色違い」「ロゴ違い」といった簡易的な別注ではなく、ストーリー性を持った仕上がりが特徴です。
たとえば、スカジャンモチーフのようにカルチャーの背景を感じさせるテーマや、街でも履けるデザイン性など、履くだけでその背景を語りたくなるような“物語”があります。これが、ビームスならではの魅力であり、アシックスの真面目なモノづくりと調和している部分です。
女性にも人気の別注ライン：Ray BEAMS × ASICS
アシックスとビームスの関係は、メンズラインだけにとどまりません。レディース向けライン「Ray BEAMS（レイビームス）」でも、アシックスとの別注モデルが続々と登場しています。
たとえば、「GEL-KINETIC FLUENT」や「GT-2160」をベースにした別注モデルは、スポーティさの中に柔らかさや上品さを感じさせるデザイン。アシックス特有のGELクッションによる快適な履き心地をそのままに、カラーリングや素材感でファッション性を高めています。普段のコーデに自然に馴染むからこそ、「走れるおしゃれスニーカー」として女性ユーザーからも支持を集めているのです。
アウトドア志向の流れにもマッチ
ここ数年、アシックス×ビームスのコラボでは、アウトドアやトレイルランの要素を取り入れたモデルも登場しています。GORE-TEX素材を使った防水スニーカーや、トレイルシューズ「GEL-FujiTrabuco」シリーズの別注モデルなどがその例です。
これらのアイテムは、タウンユースだけでなく、アウトドアや旅行などにも対応できる機能性を備えています。アシックスの技術がベースにあるからこそ、見た目だけでなく実用面でも信頼できる。ビームスのセンスがそこに加わることで、“街でも自然でも履ける”万能な一足に仕上がっています。
コラボが語る「機能とファッションの融合」
アシックスとビームスの協業が特別なのは、単にブランド同士の掛け合わせではなく、“機能性とデザイン性のバランス”を探求している点にあります。
アシックスのGELクッションや高グリップソールといったスポーツ技術を、ビームスはファッション文脈の中で再構築します。結果として生まれるのは、「快適さ」と「スタイル」を両立したスニーカー。スポーツブランドとしての信頼感と、ファッションブランドの感度、そのどちらも妥協しない姿勢が、多くのファンに支持されている理由です。
コラボモデルが抱える“一期一会”の価値
ただし、こうした限定コラボには注意点もあります。人気が高いだけに、発売直後に完売してしまい、再販はほとんどありません。オークションサイトや中古市場で探すこともできますが、価格が定価を大きく上回るケースが多いのが現実です。
また、サイズ展開が限られているため、気になったら早めのチェックが必要です。とはいえ、その“手に入りにくさ”こそが魅力でもあります。持っている人が少ない特別な一足だからこそ、コーディネートに個性を加えられるのです。
SNSでも高まる注目度
InstagramやX（旧Twitter）を見ても、アシックス×ビームスのコラボを投稿するユーザーは多くいます。特に「#asicsbeams」「#beams別注」などのハッシュタグには、発売当時の購入報告や着用コーデ、ディテールの写真が数多く投稿されています。
ファッション好きの間では、「実際に履いてみてどうか」というリアルな声も共有されており、クッション性の高さや軽量感を評価する声も目立ちます。デザイン性と履き心地の両立という点で、ユーザー満足度が高いコラボと言えるでしょう。
次に期待される新作コラボ
アシックスとビームスのコラボは、一定のサイクルで継続的に発表されています。過去のモデルをリバイバルしたり、新しいテーマを取り入れたりと、その都度新しい驚きを提供してくれます。
2025年以降も、ストリートやアウトドアの流れを汲んだ新作が登場する可能性は十分にあります。特に最近のアシックスは、グローバルでのライフスタイル戦略を強化しており、海外ファッションブランドとの協業も増加傾向です。そんな中、国内パートナーとしてのビームスの存在感はますます高まりそうです。
アシックス×ビームスを選ぶ理由
このコラボを一言で表すなら、「日常を特別にするスニーカー」。通勤や通学、週末の街歩きにも自然に溶け込みながら、足元に個性と物語を宿す存在です。
アシックスが持つ確かな技術と、ビームスが生み出す洗練されたデザイン。その両方を楽しめるからこそ、コラボスニーカーは“履くだけで気分が上がる”特別な一足になるのです。
まとめ：アシックスとビームスのコラボが話題な理由
アシックス×ビームスのコラボは、単なるスニーカー以上の価値を持っています。
・機能性とデザイン性の融合
・限定モデルとしての希少性
・カルチャーやストーリーを感じさせる背景
これらが重なり合い、履く人のスタイルを引き立ててくれる。だからこそ、発売のたびに話題となり、多くのファンが注目するのです。
次にどんなテーマで新しいコラボが登場するのか——今後の展開からも目が離せません。アシックスとビームス、両ブランドの次の一手に期待しましょう。
