サブ4とは?目標タイムの意味とシューズ選びのポイント
フルマラソンを4時間未満で完走する「サブ4」。この数字は、市民ランナーにとって一つの大きな壁であり、多くの人が目標に掲げるタイムです。平均ペースに換算すると、1kmあたり約5分40秒前後。42.195kmをこのペースで走り続けるには、筋持久力とフォームの安定、そして効率的なエネルギー伝達を支えるシューズ選びが不可欠です。
アシックスは、この“サブ4層”のニーズに応えるべく、反発性・安定性・軽量性を兼ね備えた専用設計のシューズを開発しています。単なるクッション重視でもなく、プロ仕様のレースシューズほどピーキーでもない。その中間で、最も現実的にサブ4を狙えるゾーンを支えるのがアシックスの最新ラインです。
サブ4ランナーに必要なシューズ性能とは
サブ4を目指すランナーがシューズに求める要素は、以下のように整理できます。
- 反発性:蹴り出し時の推進力を高め、効率よく前進できるか
- 安定性:長距離でもフォームが崩れず、足のブレを抑えられるか
- 軽量性:疲労を最小限に抑え、ペース維持をサポートするか
- 耐久性:練習から本番まで使用できる持久力を備えるか
アシックスの開発チームは、これら4要素を高次元でバランスさせることを重視しています。その代表格が「ASICS S4」シリーズです。
サブ4専用に生まれたASICS S4
4つの“S”が示すコンセプト
ASICS S4という名前は、Speed(スピード)、Stability(安定性)、Safety(安全性)、Sub4(サブ4)という4つの“S”から名付けられました。まさに“サブ4ランナーのための設計思想”が込められたモデルです。
このシューズの最大の特徴は、カーボンプレートを搭載しつつも、上級者向けのレーシングシューズよりも安定性を重視している点。プレートによる反発を感じながらも、接地時のブレを抑え、脚への負担を最小限にする設計が施されています。
FF BLAST TURBOミッドソールの反発力
上層に配置された「FF BLAST TURBO」フォームは、アシックスが誇る最軽量・高反発素材。足裏全体で地面を押し出すような推進感を得られるため、一定ペースを保ちやすく、ロングレースでも脚力を温存できます。
下層にはやや柔らかめの素材を組み合わせ、着地時の衝撃を吸収。二層構造によって、反発と安定の両立を実現しています。
フルレングスカーボンプレートの推進性
ASICS S4のソール内部には、V字形状のフルレングスカーボンプレートが搭載されています。前足部から後足部にかけて緩やかに傾斜しており、着地から蹴り出しへとスムーズに体重移動を促します。これにより、効率的なフォームを維持しやすく、長時間でもペースダウンしにくいという利点があります。
安定感を高める広い接地面
上位モデル「METASPEED」シリーズと比べると、ASICS S4はアウトソールの接地面積が広めに設計されています。これにより着地の安定感が増し、レース後半での脚ブレやフォーム崩れを抑制します。濡れた路面やカーブでも滑りにくく、初心者でも扱いやすいバランスです。
最新版「S4+ YOGIRI」の進化ポイント
2024年に登場した「S4+ YOGIRI」は、ASICS S4をベースにさらなるアップデートを施したモデルです。YOGIRI(夜霧)という名の通り、デザインは洗練され、素材の改良によって軽量化とフィット感の向上が図られています。
ミッドソール素材は引き続きFF BLAST TURBOを採用しつつ、カーボンプレートの形状と配置を微調整。より自然な反発感と安定した足運びを両立しています。実際に着用したランナーからは「蹴り出しがより滑らかになった」「前に押し出される感覚が心地よい」といった声が多く見られます。
他の候補:サブ4を支えるアシックスの人気シリーズ
ASICS S4シリーズ以外にも、サブ4を狙うランナーに支持されるモデルが存在します。それぞれの特徴を整理すると、用途や練習内容に合わせて選びやすくなります。
MAGIC SPEEDシリーズ
MAGIC SPEEDは、カーボンプレートを搭載しながらも価格が比較的抑えられたスピード系モデル。反発重視の設計で、スピード練習やハーフマラソンなどに最適です。軽量で地面をしっかり捉える感覚があり、サブ4を目指すトレーニング段階のシューズとして人気を集めています。
NOVABLASTシリーズ
NOVABLASTは「跳ねるような走り心地」をコンセプトにしたクッション・反発両立型モデル。ソフトな着地と反発の両方を感じられ、長時間走っても脚へのダメージが少ないのが特徴です。ASICS S4よりも柔らかめで、レース直前の脚づくりやジョグにも最適です。
HYPER SPEEDシリーズ
より軽量かつシンプルな構造で、スピード練習や短距離レース向き。初心者が初めて“反発シューズ”に慣れるための導入モデルとしても使いやすい一足です。
シューズの使い分けでタイムを縮める
サブ4を目指すには、1足のシューズにすべてを任せるのではなく、目的ごとにシューズを使い分けるのが現実的です。
- レース本番・ペース走:ASICS S4またはS4+ YOGIRI
- スピード練習:MAGIC SPEED
- ロングジョグ・疲労抜き:NOVABLAST
このようにローテーションを組むことで、シューズの寿命を延ばしながら、それぞれの走り方に合った性能を引き出せます。
購入前に知っておきたいポイント
サブ4シューズは高機能ですが、全てのランナーに万能というわけではありません。購入前に以下の点を確認しておきましょう。
- 足型との相性:幅広・甲高の人はフィット感を試すことが重要
- 反発の強さ:カーボンプレートが硬く感じる場合は、柔らかめのモデルから慣らす
- 価格と耐久性:ASICS S4クラスは2万円前後。長期使用にはローテーションが推奨
- 目的の明確化:記録狙いか、練習用かで選ぶモデルが変わる
アシックス直営店ではランニングフォーム分析サービスも行っており、足の特徴に合わせた最適なシューズを提案してもらえます。
なぜ今、アシックスのサブ4シューズが注目されているのか
ランニング人口が増加し、健康志向の高まりとともに「次の目標としてサブ4を目指す」層が増えています。アシックスはその現実的な目標層に焦点を当て、ASICS S4シリーズを軸に「結果を出すための道具」を提供しているのです。
上級者向けすぎない設計と、サブ4に最適化された反発・安定・軽量のバランス。これが多くのランナーに評価されている理由です。特に、初のカーボンプレートモデルに挑戦する人にとって、ASICS S4は“踏み出しやすい一足”といえます。
まとめ:アシックス サブ4 シューズで次のステージへ
サブ4を目指すことは、ただの記録更新ではなく、自分自身の限界に挑む行為です。その挑戦を支えるパートナーとして、ASICS S4シリーズは非常に完成度の高い選択肢といえるでしょう。
レース本番に向けてS4+ YOGIRIまたはMAGIC SPEEDを主軸に据え、NOVABLASTを練習に取り入れる。そうした組み合わせで走力を底上げすれば、サブ4は決して遠い夢ではありません。
最後にもう一度。アシックス サブ4 シューズは、努力を結果につなげるための「走る道具」。その性能を最大限に引き出し、自分だけのベストタイムをつかみにいきましょう。


