ウルトラマラソンは、フルマラソンを超える距離を走り抜く過酷な挑戦。100km前後の距離を何時間も走り続ける中で、最も重要になるのが「足を守るシューズ選び」です。アシックスは長距離ランナーやウルトラマラソン挑戦者に向けて、多様なシューズを展開しています。本記事では、ウルトラ完走を支えるアシックスの代表モデルや、選び方のポイントをじっくり紹介していきます。
ウルトラマラソンでは「速さ」よりも「持続力」が鍵
ウルトラマラソンでは、スピードよりも「いかに長く安定して走り続けられるか」が問われます。
フルマラソンまでなら軽量で反発力のあるレーシングシューズが有利ですが、ウルトラではその特性が逆にマイナスになることも。
後半に脚が疲れ切り、フォームが崩れることで膝や足首への負担が増し、リタイアに直結するケースも少なくありません。
そこで重視したいのが、クッション性・安定性・耐久性の3点。これらをバランス良く備えたモデルこそ、ウルトラ向けシューズの理想形といえます。
アシックスが推奨する「長距離・ウルトラ向け設計」の特徴
アシックスは長距離ランナーのために、脚を守る設計思想を貫いています。代表的な特徴は以下の3つです。
- GELクッションやFF BLASTなど、衝撃吸収と反発を両立したミッドソール
- オーバープロネーション対策を意識した安定構造
- 長時間走行でもフィット感が変わらないアッパーデザイン
特にウルトラマラソンでは、走行時間が10時間以上になることもあります。
そのため、軽量性よりも「足裏・膝・腰への衝撃をいかに減らせるか」「終盤まで安定した走りを支えられるか」が最重要。
アシックスの開発理念はまさにこの点と合致しています。
ウルトラ完走を支える代表モデル①:GEL-NIMBUSシリーズ
「GEL-NIMBUS」はアシックスのクッションシューズを代表する定番モデル。
柔らかいミッドソールが長距離走行時の衝撃を吸収し、脚へのダメージを最小限に抑えます。
特に最新モデルでは、FF BLAST PLUS ECOという軽量で反発性に優れた素材を採用。
これにより「柔らかいのに沈まない」絶妙な履き心地を実現しています。
100kmのウルトラを走り抜いたランナーの中には、「後半も脚が残っていた」「膝への痛みが少なかった」という声も多く、
耐久性と安定感の両立がこのシリーズの最大の魅力です。
ウルトラ完走を支える代表モデル②:NOVABLASTシリーズ
「NOVABLAST」は弾むような走行感と柔らかなクッションで人気のモデル。
中距離〜長距離のトレーニングにも使いやすく、ウルトラマラソンの練習用としても最適です。
GEL-NIMBUSよりも軽量で、テンポを維持しやすい構造が特徴。
足裏全体にクッションが効いているため、後半の脚の疲労を軽減します。
一方で、柔らかい分だけ着地の安定性をやや意識する必要があります。
そのため、「本番用にGEL-NIMBUS」「練習・ロングジョグ用にNOVABLAST」という組み合わせがおすすめです。
ウルトラ完走を支える代表モデル③:GEL-KAYANOシリーズ
ウルトラマラソンでは、長時間の走行でフォームが崩れ、足が内側に倒れ込みやすくなります。
この「プロネーション」を抑えるのが、GEL-KAYANOの得意分野。
安定性を重視した構造で、脚の疲れを感じやすい終盤でもフォームの乱れを最小限に留めます。
特にオーバープロネーション傾向のあるランナーにとっては、GEL-KAYANOシリーズはまさに“完走を支える盾”。
重量はやや増すものの、その分だけ「守られている安心感」があります。
カーボン入り厚底はウルトラで使えるのか?
最近のマラソンシーンでは、カーボンプレートを内蔵した厚底シューズが主流。
アシックスでも「METASPEED」シリーズや「MAGIC SPEED」などが人気ですが、ウルトラでは一概におすすめとは言えません。
推進力が大きい反面、柔らかいクッションが長時間の走行では脚力を奪う場合もあります。
実際にウルトラで使用するランナーもいますが、慣らしが不十分だと後半に脚が動かなくなるケースも。
「慣れ」と「走力」が整っている上級者向けの選択肢として考えたほうが良いでしょう。
練習用と本番用を使い分けるのが理想
ウルトラマラソンでは、シューズの使い分けが非常に重要です。
- 練習・ロングジョグ用: NOVABLASTやGEL-NIMBUSのような柔らかいモデルで脚を守る
- 本番・レース用: クッションに加えて安定性のあるGEL-KAYANOや厚底系モデルで勝負
- 疲労抜きジョグ用: 軽量で柔らかいGEL-NIMBUSを履き慣らして脚をリセット
このように目的別に履き分けることで、1足に過度な負担をかけず、長期的なパフォーマンスを維持できます。
特にウルトラは練習量が膨大になるため、「練習用を潰してから本番用を投入する」くらいの計画性が理想です。
自分に合ったアシックスシューズを選ぶためのチェックポイント
- 足型とサイズ感
アシックスは2E・3E・4Eなど幅広の展開が多く、足幅の合わないストレスを減らせます。
特に長時間走るウルトラでは、わずかな締め付けでも後半に痛みが出ることがあります。 - 走力・ペース
サブ4以上を狙うなら軽量モデルも検討可能。
ゆっくり長く走るスタイルなら、クッション重視が安心です。 - 路面とコース特性
舗装路中心ならロードモデル、不整地が混ざる場合はトレイル要素のあるシューズも検討を。
アシックスには「FUJITRABUCO」シリーズなど、トレイル対応モデルもラインアップされています。 - 慣らし距離
新品のシューズは必ず50km程度走り込んで足に馴染ませましょう。
特に厚底やカーボン入りは、最初は筋肉への負荷が高くなるため注意が必要です。
ウルトラマラソンに挑むランナーへのメッセージ
ウルトラマラソンは、単なるレースではなく「長い旅」のようなもの。
途中で訪れる疲労や痛みをどう受け入れ、どう乗り越えるかが完走の鍵になります。
その中で、アシックスのシューズは多くのランナーにとって“最後まで寄り添ってくれる相棒”です。
最新のGEL-NIMBUSやNOVABLASTは、従来より軽く、反発力も増しています。
それでも「柔らかさ」「安定性」「耐久性」といった本質的な性能はしっかりと維持。
日本人ランナーの足型に合う設計も継続されており、信頼性の高さは健在です。
アシックスのウルトラマラソン対応シューズで、自分史上最高の完走を
ウルトラマラソン完走のために必要なのは、努力と根性だけではありません。
自分に合った一足を選び、脚を守りながら粘り強く走ること。
アシックスはそのための選択肢を豊富に用意しています。
これからウルトラマラソンに挑戦する人は、ぜひ一度アシックスの長距離モデルを試してみてください。
GEL-NIMBUSの安定したクッション、NOVABLASTの軽やかな反発、GEL-KAYANOの確かなサポート——。
それぞれがあなたの走り方に応じた「完走の武器」になってくれるはずです。
挑戦の一歩は、足元から。
アシックスが提案するウルトラマラソン対策で、自分史上最高の完走を目指しましょう。


