アシックスのサッカースパイクの中でも、特にスピードと軽さにこだわった「DS LIGHT X-FLY(ディーエスライト・エックスフライ)」シリーズ。
この記事では、その最新モデルから歴代の名作までを比較しながら、それぞれがどんなプレースタイルに向いているのかを解説します。これから購入を検討している方、または自分のスタイルに合ったスパイクを探している方に向けて、詳しくお届けします。
X-FLYシリーズとは?──軽さとフィット感を極めたアシックスのスピードモデル
アシックスが誇る「DS LIGHT」シリーズは、日本人の足形データをもとに設計されたサッカースパイク。その中でも、より軽量化と素足感覚を突き詰めた上位ラインが「DS LIGHT X-FLY」です。
最大の特徴は「軽さ」「フィット感」「グリップ力」。
走る、止まる、蹴るといった一連の動作をスムーズに行えるよう、アッパー素材やソール構造が細部まで工夫されています。
特に最新作である「DS LIGHT X-FLY PRO 3」は、アシックス独自の新素材“SILKYWRAP(シルキ―ラップ)”をアッパー全面に採用。柔らかく足なじみが良いのに、耐久性も確保されています。これにより、試合終盤でも高いフィット感が続き、素足感覚でのボールタッチが可能です。
アウトソールも進化しており、スタッド配置を最適化。縦方向のグリップ力が増し、蹴り出し時の推進力を逃しません。天然芝、人工芝、土のすべてに対応できるマルチソール設計も大きな魅力です。
DS LIGHT X-FLY PRO 3の特徴と使用感
シリーズ最新の「PRO 3」は、軽量かつ高剛性のソールが特長。25.5cmで約186gという驚きの軽さながら、接地時のねじれを抑える安定設計となっています。
中足部には“N字型”の補強構造が採用されており、軽量でも足がブレにくいのがポイントです。
フィット感は、アシックスらしい「日本人向けの足型」によるもの。足幅が広いプレーヤーでも違和感なく履けると評価されています。
実際の使用レビューでは、「最初の一歩で相手を置き去りにできる」「ドリブルのタッチ感が秀逸」といった声が多く、特にスピードを武器にするウィングやサイドアタッカーに人気です。
このモデルは、軽さ・柔軟性・反発力のバランスが高く、まさに“エリート仕様”のフラッグシップスパイクといえます。
DS LIGHT X-FLY 6──安定感を求めるプレーヤーに
「X-FLY 6」は、フィット性とホールド性のバランスを重視したモデルです。
アッパー前足部にSILKYWRAPを部分採用し、柔らかいフィット感を実現。ヒールカウンターが一体化したソール構造によって、かかとをしっかり固定します。
この構造は、俊敏な動きの中でも足がブレにくく、切り返しや方向転換が多いミッドフィルダーに最適。
また、シュータン部分に人工スエード素材を使うことで、長時間プレーしても足当たりが柔らかく、疲れにくい仕様になっています。
「素足感覚でボールを扱いたいが、安定感も欲しい」──そんなバランス型プレーヤーにおすすめの一足です。
DS LIGHT X-FLY PRO(旧モデル)──コスパと完成度を両立
「X-FLY PRO」は、最新モデルの登場前まで主力として活躍した定番モデル。
軽量で高い反発力を持ちつつ、価格帯も抑えられているため、現在でも愛用者が多いシリーズです。
旧モデルではカーボンプレートが採用されており、蹴り出し時の反発力に優れています。
足のホールド性も高く、土や人工芝でも安定したパフォーマンスを発揮。最新作に比べるとやや素材が古いものの、「軽くて丈夫」「履き慣れた形状が良い」とリピーターも多い名作です。
スピード型のプレーヤーだけでなく、安定感を重視するボランチやディフェンダーにも対応できる万能型スパイクといえるでしょう。
過去モデルや限定カラーの魅力
X-FLYシリーズでは、定期的に限定カラーや数量限定モデルが登場しています。
たとえば「X-FLY 5 LIMITED」「X-FLY PRO 2 LIMITED」は、マイクロファイバー人工皮革を全面に使用した特別仕様で、素材の質感やデザイン性が大きな特徴です。
限定モデルは性能面では通常モデルとほぼ同等ですが、より高級感のある見た目やカラーリングで差別化されており、コレクターやデザイン重視のプレーヤーから支持されています。
特に白・ゴールド・ブラックなどの限定色は、試合で映えるデザインとして人気です。
X-FLYシリーズの技術的特徴と進化
- 日本人向けのラスト設計
アシックスは長年にわたって日本人の足形データを蓄積しており、その結果生まれた独自のラスト(靴型)を採用。足幅の広さや甲の高さにフィットしやすく、履き始めから快適です。 - 軽量・高剛性アウトソール
樹脂製プレートを大胆にくり抜くことで軽量化しつつ、ねじれを防止するN字構造を採用。これにより、加速時の安定性と推進力を両立しています。 - SILKYWRAPによる柔軟性と耐久性の両立
新素材のSILKYWRAPは柔らかく馴染みやすいのに、破れにくい構造。足に吸い付くような感触を生み出しながら、長期間使っても型崩れしにくい点が評価されています。 - マルチグラウンド対応ソール
天然芝、人工芝、土など、日本のグラウンド環境に幅広く対応。部活や社会人リーグなど、使用場所を選ばずに履けるのが魅力です。
プレースタイル別おすすめモデル
X-FLYシリーズはどれも軽量・高性能ですが、プレースタイルによって最適なモデルは異なります。
- スプリント・ドリブル突破型(サイドアタッカー/フォワード)
→ X-FLY PRO 3
素早い加速と蹴り出し重視。軽さとグリップ力を両立。 - バランス型(攻守をこなすミッドフィルダー)
→ X-FLY 6
フィット感と安定性を重視。切り返し時のブレを防ぎ、安定したプレーを支える。 - コスパ・安定志向(社会人プレーヤー/練習用)
→ X-FLY PRO
価格と性能のバランスが優秀。軽くて丈夫、初心者にも扱いやすい。 - デザイン重視/限定仕様を楽しみたい人
→ X-FLY LIMITED シリーズ
性能は維持しつつ、カラーや素材で個性を出せる特別モデル。
X-FLYシリーズの強みと注意点
強み:
- 軽くて足になじむフィット感
- 素足感覚のボールタッチ
- 高いグリップ性能による瞬発的な加速
- 幅広いグラウンドに対応可能
- 日本人の足形に合わせた設計で履きやすい
注意点:
- 軽量化の影響で耐久性はほどほど。荒いグラウンドでの使用では早めに摩耗する可能性がある。
- ソールが硬めに感じる人もおり、クッション性を求めるプレーヤーには合わない場合がある。
- フィット性が高いため、サイズ選びを慎重に行う必要がある。ジャストサイズで履くのが基本。
なぜX-FLYが今、再注目されているのか
近年のサッカーは、わずか数メートルのスプリントや瞬間的な切り返しが勝敗を左右する時代。
その中で、軽くて俊敏に動けるスパイクの需要が高まっています。X-FLYはまさにこの流れにマッチするモデルです。
海外ブランドが欧米人の足形を基準に設計する一方で、アシックスは日本人の足を徹底的に研究。結果として「違和感なく履ける軽量スパイク」という独自のポジションを確立しています。
最新のPRO 3では素材やアウトソールが進化し、これまで以上にスピードと安定感が両立。国内プレーヤーからの支持が再び高まっています。
まとめ:アシックスXFLYシリーズ徹底比較!各モデルの違いとプレースタイル別おすすめ解説
アシックスのX-FLYシリーズは、
「軽さ」「フィット感」「グリップ力」を軸に進化を続けてきたサッカースパイクです。
- スピードとキレを求めるなら「X-FLY PRO 3」
- 安定性と操作性のバランスを重視するなら「X-FLY 6」
- コスパを求めるなら「旧PRO」
- デザインを楽しむなら「LIMITED」
それぞれが明確な個性を持ち、プレースタイルや目的に合わせて選べるのが魅力です。
軽くて速いスパイクを求めるあなたに、アシックスXFLYシリーズはきっと最高の一足になるはずです。


