アシックスのバレーボールシューズ「V SWIFT FF 4」は、シリーズ第4弾として登場した最新モデル。軽さと安定性を両立させ、俊敏な動きを求めるプレーヤーに向けて進化を遂げました。ここでは、前作との違いや実際の履き心地、どんなプレーヤーにおすすめなのかを、実際の使用レビューや公式情報をもとに詳しく掘り下げます。
軽量性と安定性の両立を追求した「V SWIFT FF 4」の基本構造
V SWIFT FF 4は、その名のとおり軽さを象徴する“SWIFT（素早さ）”をコンセプトに設計されたモデル。アシックスが長年培ってきたFLYTEFOAMミッドソールを全面に搭載し、軽量ながらも高いクッション性を実現しています。
特に、バレーボールにおいては「助走からジャンプ」「着地から素早い切り返し」といった動作が頻発するため、軽さだけでなく安定性が欠かせません。このモデルでは、前足部にまで伸びたTWISTRUSS構造と中足部のHARD E.V.A.が、横方向へのブレを抑え、スピードと安定の両立を支えています。
前作との違い：アッパー構造が一新され、フィット感が大幅に向上
前作V SWIFT FF 3では、軽量化を最優先したことで「アッパーがややペラペラしている」という声も見られました。今回のV SWIFT FF 4では、アッパー素材を1枚メッシュと3Dプリント構造に刷新。これにより、軽量性を損なうことなく耐久性とフィット性が向上しています。
さらに、履き口やシュータン部分の構造も見直され、足全体を包み込むようなホールド感が増しました。足とシューズの一体感が増すことで、スパイク時のブレやズレを感じにくくなり、より安心してプレーできる仕様に仕上がっています。
クッション性の進化：全面FLYTEFOAMによるバランス設計
アシックスが誇る軽量ミッドソール素材「FLYTEFOAM」を全面に採用したことも、V SWIFT FF 4の大きな進化点です。軽量モデルにありがちな「クッション性の物足りなさ」を克服し、着地時の衝撃吸収をしっかりサポート。
これにより、長時間の試合や練習でも足への負担が少なく、疲労の蓄積を抑えやすくなっています。実際のレビューでも「軽いのにしっかりクッションが効いている」「ジャンプの着地が安定する」といった声が目立ちます。特に、繰り返しのジャンプ動作が多い選手にはこの改善が大きなメリットとなります。
安定性と屈曲性を両立する新構造
V SWIFT FF 4では、足の動きを制御するための内部構造もアップデートされました。中足部のHARD E.V.A.が剛性を高める一方、TWISTRUSS構造が前足部のねじれを抑制。これにより、スパイク動作時の安定性が増し、着地から次の動作への移行がスムーズになりました。
また、ソールの屈曲性も高く、方向転換時に自然に足が動く感覚があります。特にリベロやセッターなどの俊敏な動きを必要とするポジションでは、この軽快さがプレーの質を高めてくれるでしょう。
幅広設計の継続：4Eモデルが登場し、より多くのプレーヤーに対応
シリーズの特徴でもある幅広展開は、今回も継続。V SWIFT FF 4では、標準幅（2E）に加えてEXTRA WIDE（4E）モデルが用意されています。足幅が広い、あるいは甲高なプレーヤーにとって、4Eモデルは非常に貴重な選択肢です。
「これまでのバレーシューズはどれもきつく感じていた」という人からも、「4Eならゆとりがあり快適」と高評価。足に余計なストレスを与えずに動けることは、結果的にプレーの安定にもつながります。
履き心地の印象：ホールド感が強化されつつも軽やか
実際に履いた人のレビューでは、「ホールド感が強くなった」「アッパーのフィットが前作より格段に良い」といった声が多数見られます。足全体が包み込まれるような安定感がありながら、シューズ自体は軽量。
そのため、軽やかに動ける一方で、足のぐらつきを感じにくいというバランス設計が特徴的です。特に、試合中に横方向へ素早く動く場面や、細かなポジション取りが必要なリベロには扱いやすいモデルです。
一方で、「中足外側がやや硬く感じる」という意見もあり、足の形やプレースタイルによっては慣れが必要かもしれません。硬さを安定感と取るか、違和感と取るかは、プレーヤーの好みによって分かれる部分です。
前作との性能比較：どこが“進化”したのか
V SWIFT FF 4の主な進化点を整理すると、以下のようになります。
- アッパー構造が刷新され、耐久性とフィット性が向上
- FLYTEFOAM全面採用によりクッション性が向上
- TWISTRUSSとHARD E.V.A.の組み合わせで安定性が強化
- 4Eワイドモデルの継続展開
- 重量が約279gと軽量化を維持しつつ剛性アップ
つまり、前作までの「軽いがやや頼りない」という評価を克服し、「軽くて安定するシューズ」へと進化したと言えます。スピードとバランスの両方を求めるプレーヤーにとって、理想的なアップデートです。
プレーヤー別おすすめポイント
V SWIFT FF 4は、すべてのポジションに万能ではないものの、特定のプレースタイルに非常にフィットします。
おすすめのプレーヤータイプ
- 俊敏な動きや反応速度を重視するリベロ・セッター
- 軽量かつ安定した着地を求めるオールラウンダー
- 幅広・甲高の足でフィット感に悩んでいた人
- スピードプレーを多用する守備的プレーヤー
注意したいプレーヤータイプ
- クッションの柔らかさや反発性を重視するスパイカー・ブロッカー
- 細めの足でタイトなフィット感を好む人
このように、自分のポジションやプレースタイルを踏まえて選ぶことで、V SWIFT FF 4の性能を最大限に引き出すことができます。
実際のレビューに見るリアルな評価
購入者レビューでは、「軽くて動きやすい」「足が痛くなりにくい」「グリップが安定している」など高評価が多く見られます。特に4Eモデルを選んだ人からは、「幅広でもしっかりフィットする」「練習後も疲れにくい」との声も多く、快適性の高さが評価されています。
一方で、一部には「クッションがやや硬め」「反発が少ない」との感想もあり、柔らかい履き心地を好む人には物足りなさを感じる場合があります。とはいえ、全体としては「軽さと安定性の両立」が高く評価されており、シリーズ中でも完成度の高いモデルといえます。
まとめ：軽さ×安定の最適バランスを実現したV SWIFT FF 4
アシックスV SWIFT FF 4は、軽量性と安定性を兼ね備えた“速さのためのシューズ”。前作の弱点だったフィット感や耐久性が見直され、より完成度の高いバランス型モデルとして仕上がっています。
幅広設計の継続もあり、足形に悩むプレーヤーにも選びやすい選択肢。俊敏な動きを求める人にとって、頼れる一足になるでしょう。
一方で、柔らかいクッションや高反発感を求める人には、ほかのモデル（METARISEやNETBURNER BALLISTIC FF 4など）を検討するのも良いでしょう。
総合的に見て、V SWIFT FF 4は「軽く・速く・安定する」現代バレーボールのニーズを満たしたシューズ。前作からの確かな進化を体感できる一足です。
アシックスV SWIFT FF 4の完成度は、まさに“スピードと安定の理想形”と呼ぶにふさわしいと言えるでしょう。
