陸上短距離やハードル選手にとって、スパイク選びはタイムの伸びに直結する重要なポイント。なかでも「アシックス SP ブレード」は、多くの高校生・大学生ランナーだけでなく、中級クラスのスプリンターにも支持されてきた定番モデルだ。今回は、このスプリント用スパイクの設計思想、実力、そして使いどころまで、できるかぎりリアルな目線で深掘りしてみる。
H2:アシックス SP ブレードとは
「アシックス SP ブレード」は、100m・200m・400m、さらにはハードル競技など、スプリント全般に対応するオールウェザー用スパイク。土のアンツーカーではなく、全天候トラック(オールウェザー・トラック)での使用を前提に設計されている。
サイズは 22.0cm から 29.5cm までカバーしていて、日本人の足に比較的合いやすい「STANDARD」ラストを採用。メーカー公称では、例えば 26.0cm 片足が約 163g という軽量設計も特徴だ。複数モデルが存在するなか、近年の代表が「アシックス SP ブレード 9」や、2025年1月発売の「アシックス SP ブレード 10」だ。
「入門〜中級向け」の軽量スパイクとして始まったこのシリーズだが、最新型には反発性と安定性を強化した構造が取り入れられ、まさに “万能スプリントスパイク” として進化を遂げている。
H2:設計思想と主要スペック
アッパーとフィット感
アッパーは合成繊維・合成樹脂・人工皮革を組み合わせた構造で、メッシュパネルもあって通気性と柔軟性を両立。足を包み込むようなホールド感と、蹴り出しや足運びの自由さがバランスよく設計されている。
シューレースに加え、甲〜足首まわりをホールドする補強やベルトなどにより、足とシューズの一体感が高く、「スパイクがずれにくい」「地面への力伝達が素直」という声が多い。
ミッドソール・ソール構造(特に アシックス SP ブレード 10)
最新の アシックス SP ブレード 10 では、ミッドソールとソールの構造が見直され、反発性と安定性がさらに強化された。特に前足部(フォアフット)を薄くして屈曲性を高め、中足〜後足部は厚めにして反発力と安定性を確保。
この構造により、スタートから加速、トップスピードへの移行、そしてその維持までをスムーズに繋げやすくなっている。初心者だけでなく、中級〜上級クラスのスプリンターにも対応しやすい設計だ。
ピン仕様と対応トラック
ピンは金属製で、長さは7mm前後。固定式または取り替え式が選べるモデルもあり、使い分けが可能。ただしあくまで全天候型トラック用であって、アンツーカー(土のトラック)には対応しない。この点は購入前に必ず確認したい。
H2:どんな選手・用途に向いているのか
このスパイクは、以下のようなランナーや状況に非常に向いている。
- 部活動や高校・大学のトラック競技で、短距離またはハードルに初めて取り組む人
- 種目をまだ絞っていない、あるいは複数の短距離種目に出る可能性がある人
- スプリント初心者〜中級レベルで、「軽さ・フィット感・汎用性」を重視する人
- コストパフォーマンスを重視しつつ、安定した走りを確保したい人
一足で100m〜400mおよびハードルすべてに対応できる“万能スパイク”であるため、最初の一本として非常に有力な選択肢だ。
H2:メリットと注意すべき限界
メリット
- フィット感とホールド性が高く、スパイクがズレにくい
- ミッドソールの反発性と安定性のバランスがよく、加速からトップスピードへの移行がスムーズ
- サイズ展開が広く、日本人の足に合いやすい「STANDARD」ラスト採用
- 100m〜400m・ハードルを幅広くカバー — 種目を絞らない汎用性
- 初心者〜中級者でも扱いやすく、コストパフォーマンスに優れている
注意すべき点
- オールウェザー専用。アンツーカーなど土トラックでは使用不可
- ピン長が7mmとやや短め。ハードな硬めのトラックやパワー重視の選手には、物足りない可能性あり
- 足幅が普通〜やや広めの人向け。「幅広」や「幅狭」など極端な人にはフィットしづらいかもしれない
- 上級者で“スパイクの反発力・ピンの長さ・剛性”を追求したい人には、もう少し上位モデルや競技特化型が適している
H2:リアルなユーザーの声と評価傾向
アシックス SP ブレードは、初めてスパイクを買う学生から、既にスパイク履歴がある社会人ランナーまで幅広い層に使われており、評価はかなり安定している。
多く見かける声としては、
- 「軽くて柔らかいから、最初のスパイクに最適」
- 「ホールド感が強く、スタートの蹴り出しが安定する」
- 「100m〜400m、ハードルまでこれ一本で大丈夫」
といった扱いやすさと汎用性を評価する意見。一方で、
- 「ピンが短くて踏み込みが弱め」「硬いトラックだとグリップ不足を感じた」
- 「土トラックでは使えないから、部活の走り込みには別のスパイクが必要」
といった声もある。つまり、「万能だが万能ではない」というのが現実だ。
最新の アシックス SP ブレード 10 に関しては、「反発性・安定性の向上」「トップスピード維持のしやすさ」「価格とのバランス」が特徴とされ、“万能スパイク+α”として、高く評価されている。
H2:実力としてのポジションと、購入前に考えるべきこと
結論として、アシックス SP ブレードは、「まず持っておきたいスプリント&ハードル用スパイク」の定番であり、間違いない選択肢だ。
特に入門〜中級者、部活生、複数種目に対応する学生など、「とりあえず一本」と考えている人には最適。最新の アシックス SP ブレード 10 では、軽量性に加え反発性や安定性もかなり高くなっており、“無難で頼れる万能スパイク”という評価にふさわしい。
ただし、用途(全天候型トラックかどうか)、脚力、足幅、種目などをあらかじめ確認したうえで、自分に合うかどうかを見極めるのが大切だ。
もし、もっとハードな反発力、あるいは土トラックやスピード重視なら、別モデルとの比較も検討してみる価値がある。そのあたりを踏まえて、「最初の一本」として、あるいは練習用・兼用用として、アシックス SP ブレードは十分にオススメできる。
アシックス SP ブレード、あなたのスプリントがここから変わるかもしれない
短距離・ハードル競技において、スパイクは単なる靴ではない。地面を捉え、蹴り返すための“武器”。その意味で、アシックス SP ブレードは、手堅く、信頼できる武器の一つだ。
「スプリントを始めたい」「複数種目に対応したい」「まず一本でいいからスパイクを試してみたい」――そんなあなたに、アシックス SP ブレードはきっと、期待以上の走りをもたらしてくれるはずだ。


