「膝にやさしい靴」と聞いて思い浮かぶものはありますか？
実は今、アシックスのウォーキングラインで注目されているのが「KNEESUP（ニーズアップ）」というシリーズ。膝の負担を軽減しながら、毎日の歩きを快適にしてくれると話題です。今回はその特徴や履き心地、どんな人に向いているかを詳しく紹介します。
KNEESUPとは？膝のために生まれたウォーキングシューズ
アシックスのKNEESUPは、膝に悩みを抱える人でも「安心して歩ける」ことを目的に開発されたウォーキングシューズシリーズです。
その名の通り、KNEE（膝）をUP（支える・守る）という意味が込められています。
発売は2018年頃からで、累計出荷数は11万足を超えるほどの人気シリーズ。
膝の痛みやO脚などで歩行時のバランスが崩れやすい人に向けて、「歩行の安定性」と「関節へのやさしさ」を両立する靴として設計されています。
膝の負担を軽減する秘密 ― MCCS構造
KNEESUPの最大の特徴は、アシックス独自の「MCCS（Medial Cushion Control System）」という構造。
これは、かかと内部の“内側”に配置されたプレートが着地時にしなやかにたわみ、膝関節が外側へずれにくくする仕組みです。
O脚などで起きやすい「膝の内反（内側に倒れる動き）」をやさしく補正し、膝の角度を正しい位置に導いてくれます。
つまり、歩くたびに膝が自然な動きを取り戻すサポートをしてくれるのです。
この構造はすでに特許も取得済み。アシックス商事のウォーキングラインを象徴する技術といえます。
GEL搭載で着地衝撃をしっかり吸収
膝の痛みの大きな原因のひとつが、歩行時に地面から伝わる衝撃。
KNEESUPには、アシックスおなじみの「GEL（ゲル）」素材がかかと部に内蔵されています。
このGELがクッションのように衝撃を吸収し、足裏全体や膝への負担を軽くしてくれるのがポイント。
長時間歩いても疲れにくく、ひざ周りに不快感を感じにくい設計です。
舟底形状のソールで自然な一歩をアシスト
靴底の形状にも工夫があります。KNEESUPはミッドソールを「舟底形状（ロッカーボトム）」にしており、
つま先が自然に前へ転がるような感覚で歩けるようになっています。
この構造によって足の動きがスムーズになり、
「つま先で蹴り出す」よりも「重心移動で前に進む」ような歩行へ。
結果的に膝関節や股関節へのストレスを抑え、より自然で疲れにくい歩き方をサポートしてくれます。
幅広設計とフィット感のバランス
KNEESUPシリーズのほとんどは「4E」相当のゆったり幅広設計。
日本人に多い幅広足や外反母趾傾向の人でも、圧迫感なく履けるように作られています。
さらに、土踏まずやかかとを包み込む立体成型のインソールが標準装備。
足のアーチをしっかり支え、歩行中のブレを防いでくれるのも嬉しいポイントです。
一方で、足幅が狭い人にとってはややゆったり感じる場合もあるため、
フィッティング時にサイズ感を確認するのがベストです。
履き心地 ― “包み込まれる安定感”が魅力
実際に履いた人の声では、「姿勢が自然と整う」「足が軽く前に出る」「膝や腰が楽になった」などの感想が多く見られます。
履き始めは少し硬めに感じることもありますが、慣れてくると足の動きにしっかり追従してくれる安定感が特徴的。
クッション性も高く、柔らかすぎず硬すぎない絶妙なバランス。
長時間の立ち仕事や買い物、通勤などでも快適に過ごせるという声が多いのも納得です。
デザインと素材の工夫
アッパーには人工皮革やメッシュ素材が使われ、軽さと通気性を両立。
しっかりとした作りながらも重たく感じにくい仕上がりです。
一部モデルには反射素材も採用されており、夜間のウォーキングでも安全性に配慮しています。
見た目はウォーキングシューズらしい落ち着いたデザイン。
通勤靴や日常スニーカーとしても違和感なく履ける点も人気の理由のひとつです。
どんな人におすすめか
KNEESUPシリーズは次のような人に特におすすめです。
- 膝の痛みや違和感を感じている人
- O脚や外反母趾など、脚の歪みをケアしたい人
- 歩くときの安定性を求める人
- 長時間立ち仕事をする人
- 運動を再開したいが膝に不安がある人
つまり「歩きたいけど、膝に負担をかけたくない」人にぴったりの靴です。
若い世代からシニア層まで、幅広く使えるのも魅力です。
KNEESUPは“トレーニングシューズ”としても有効？
タイトルにもある「トレーニングシューズ」という言葉。
ここでいうトレーニングとは、激しい運動というよりも“日常生活での脚力トレーニング”という意味合いが強いです。
KNEESUPは、歩くたびに足と膝の動きを整え、筋肉や関節を自然に使わせてくれる設計。
無理なく脚を動かせるため、リハビリや健康維持のための軽い運動にも適しています。
ただし、ランニングや高強度トレーニング向けではありません。
あくまでウォーキングや日常の移動を快適にする「サポートシューズ」として位置づけるのが正しい理解です。
注意点と選び方のコツ
どんな靴にも向き・不向きがあります。KNEESUPを選ぶ際は以下の点を意識すると失敗しません。
- 自分の足幅に合うサイズを選ぶ（特に狭足の人は注意）
- 長時間履く場合は靴下との相性もチェック
- 膝や腰に持病がある人は、使用前に医師や専門家に相談する
- 目的がジョギングやスポーツなら、ランニング用シューズを選ぶ
こうした点を押さえれば、KNEESUPの機能を最大限に活かせます。
日常の歩きを変えるKNEESUPという選択
「歩くこと」は、もっとも身近で効果的な運動のひとつ。
でも、膝に不安があると外出もおっくうになりがちです。
KNEESUPは、そんな“歩きたいけど痛い”という人の背中を押してくれる存在です。
歩くたびに膝への負担を減らし、自然な姿勢へ導いてくれる。
足元から健康を支える、まさに“歩行サポートシューズ”と呼ぶにふさわしいモデルです。
アシックスkneesupシリーズの特徴と履き心地をもう一度
改めてまとめると、アシックスのKNEESUPシリーズは
- 膝関節の負担軽減を狙ったMCCS構造
- 着地衝撃をやわらげるGEL素材
- 自然な一歩を生み出す舟底ソール
- 幅広でも安定するフィット感
- 日常から軽い運動まで対応できる汎用性
といった特徴を持っています。
毎日の通勤や買い物、ウォーキングをもっと快適にしたい人。
膝の不安を軽くしながら健康的に歩きたい人。
そんな方にとって、KNEESUPはまさに頼れる一足になるでしょう。
