アシックスのスニーカーの中でも、近年じわじわと注目を集めているのが「アシックスEX89」。
一見クラシックなバスケットシューズのようでありながら、実際に履くと驚くほど快適。
「懐かしさと今っぽさ」を絶妙に融合させた一足として、多くのファッション好きやスニーカーファンの間で話題になっています。
ここでは、そんなアシックスEX89のデザインの魅力から履き心地、サイズ感、実際のレビュー傾向まで、徹底的に掘り下げていきます。
1989年の名作を現代に再構築した「EX89」の背景
アシックスEX89は、その名の通り1989年に登場した「GEL-EXTREME」というバスケットボールシューズを原点に持つモデル。
当時のデザインを手がけたのは、アシックスの名デザイナー・榧野俊一氏。
彼が手がけたオリジナルをベースに、現代の技術と素材で再構築されたのがこのEX89です。
「バスケットシューズを街で履ける一足に」というコンセプトのもと、シルエットはクラシックながらも、履き心地や素材は完全にアップデート。
つまり、過去の名作を「懐かしいだけの復刻版」にとどめず、日常で実用的に履けるよう再設計されているのが特徴です。
デザインモチーフには、1987年にデザイナーが初めて渡米した際に目にした“空からのアメリカの街並み”が採用されています。
このストーリー性も、EX89がただのリバイバルスニーカーではないことを物語っています。
レトロなのに今っぽい。EX89のデザインが愛される理由
EX89の一番の魅力は、その見た目です。
1980年代後半のバスケットシューズらしい、ボリューム感のあるフォルム。
太めのソール、しっかりしたレザーアッパー、そしてサイドのアシックスストライプ。
しかし、古臭くは感じません。
むしろ今のストリートファッションやカジュアルスタイルに、驚くほど自然に馴染む。
特に人気が高いのが「ホワイト×ブラックストライプ」の通称“パンダカラー”。
モノトーンながら存在感があり、デニムやチノ、ワイドパンツなどあらゆる服装に合わせやすい万能カラーです。
カラーバリエーションも豊富で、クラシックなホワイト系からレトロなトリコロール、限定のスエードモデルなども登場。
「人と被らないスニーカーが欲しい」という層からも注目を集めています。
見た目の魅力と同時に、“アシックスらしさ”がしっかり残っているのもポイント。
日本ブランドらしい丁寧な作りと、レザーの質感の良さが際立ち、履き込むほどに味が出る一足です。
驚くほど快適な履き心地。FF BLASTがもたらすクッション性
レトロな見た目に反して、履き心地はかなり現代的。
EX89のミッドソールには、アシックスの最新クッション材「FF BLAST」が搭載されています。
これはランニングシューズにも使われる軽量で反発性の高い素材で、歩行時の衝撃をしっかり吸収してくれます。
従来のカップソールタイプのスニーカーと比べると、クッション性は一段上。
街歩きや通勤、旅行などで長時間履いても疲れにくいと評判です。
アウトソールには、前述の「街並み」をモチーフにしたユニークなパターンが刻まれており、見た目のアクセントだけでなくグリップ性も向上。
濡れた路面でも滑りにくく、季節を問わず安心して履けます。
実際に履いたユーザーからは、
「長時間歩いても足裏が痛くならない」「冬場でも安定感がある」といった声も多く、
“見た目重視のスニーカー”ではなく“履けるスニーカー”として評価されています。
サイズ感とフィット感。選び方のコツ
EX89は、基本的には「普段履いているスニーカーと同じサイズでOK」と言われることが多いモデルです。
ただし、実際に試した人のレビューを見ると、「やや細め」「甲が低い」と感じる人も少なくありません。
特に日本人は幅広・甲高の足型が多いため、心配な人はハーフサイズアップを検討しても良いでしょう。
最初はアッパーのレザーが硬めで、つま先（トゥボックス）がやや窮屈に感じることもありますが、履き込むうちに革が柔らかくなりフィットしていきます。
また、オーソライトのインソールが標準搭載されており、履き心地をサポート。
足裏全体を優しく包み込むようなクッション感があるので、日常使いには十分な快適さです。
他ブランドのレトロスニーカーと比べてどう？
レトロスニーカーといえば、ニューバランス 550やナイキ エアフォース1などが定番。
それらと比べると、EX89は「軽快さと安定感のバランス」が特徴です。
ニューバランスのような柔らかい履き心地ではありませんが、より安定していて、足裏の感覚がしっかりしている。
エアフォース1より軽く、重厚すぎないため日常的に履きやすいという声も多いです。
デザイン面では、EX89の方がより日本的で繊細。
過度な主張がなく、どんな服装にも自然に溶け込むのが強みです。
価格帯も1万5000円前後と比較的手ごろで、コストパフォーマンスに優れています。
実際のレビューから見える「EX89」の評価
SNSやスニーカーコミュニティでは、EX89に対して以下のような感想が多く見られます。
- 「レトロなのに履き心地がいい」
- 「デザインの完成度が高く、シンプルなのに存在感がある」
- 「履き始めは硬いけど、馴染むと最高」
- 「NB550やAF1より軽くて使いやすい」
中には「やや重い」「夏は少し蒸れる」といった意見もありますが、全体的にはポジティブな評価が圧倒的多数。
特にファッションスニーカーとしての完成度の高さと、アシックスらしい安定感の両立が高く評価されています。
購入前にチェックしたいポイント
- サイズ選び：幅広の人はハーフサイズアップを検討。
- 革の硬さ：最初は少し硬いが、履くうちに柔らかくなる。
- 用途の明確化：ランニングには不向き。街履き・カジュアル使いに最適。
- カラー展開：定番カラーのほか、限定モデルやコラボも多数。被りにくいカラーを選ぶ楽しみも。
これらを意識して選ぶだけで、失敗のない一足が見つかります。
アシックスEX89は「日常を特別にする」スニーカー
アシックスEX89は、ただの復刻スニーカーではありません。
過去のデザインを現代に蘇らせながら、履き心地と機能性をしっかりアップデートした“使えるレトロ”。
シンプルな服装でも足元に存在感を与え、履くだけでコーディネートが引き締まる。
同時に、アシックスらしい快適性と安定感で、日常の一歩一歩を支えてくれる。
「懐かしいのに新しい」「デザインと機能の両立」――このバランスこそ、EX89が多くの人に愛される理由です。
クラシックなスニーカーを探しているなら、一度は足を通してみる価値がある一足です。
アシックスEX89の魅力と履き心地の秘密を改めて
最後にもう一度まとめると、アシックスEX89は
- 1989年の名作を現代仕様に再構築
- レトロデザインとFF BLASTによる快適さを両立
- クラシックながら現代ファッションにも合う万能スニーカー
「昔ながらの雰囲気を楽しみたいけど、履き心地も妥協したくない」――
そんな人にこそ、アシックスEX89はぴったりです。
足元から始まる“上質な日常”を、ぜひこの一足で体験してみてください。
